廃車買取業者の最適な選び方

車を手放すことになったら、廃車するには業者を選ぶ必要があります。では、どの廃車買取業者へ依頼すると最も良い選択になるのでしょうか。

車の状態や、車種、都道府県の地域などにより、その車の売却先で最も良い選択肢は変わってきます。
こちらでは、車の買取を行なう様々な業者のメリット・デメリットと、最適な業者選びの為の確認ポイントをご紹介します。

車を売却するときの業者の選択肢は3つ

廃車をするとなったら、車を買取し再販する【中古車買取業者】、廃車買取を主に行う【廃車買取業者】、車の解体を行う【廃車解体業者】から選ぶことになります。

【中古車買取業者】のメリット、デメリット

車を手放す際に、最も知名度が高く、最初に浮かぶのは中古車買取業者ではないでしょうか。
全国に展開する大手中古車販売店もあり、テレビコマーシャルなどの広告宣伝もしている為、既にご存知な方も多いと思います。

メリット

全国展開をしている為、売却後の再販相手となるユーザーが多く、販路を確保できる為在庫を抱えるリスクが低く、再販がしやすい状態である走行可能で年式の新しい車や、人気の車種は高額査定がつきやすくなっています。
また、知名度が高い全国展開の大手販売店ということで、初めて買取を依頼するという方も安心感があります。

デメリット

再販が難しいとされる、年式が古い車や走行距離が多い車、事故修復歴がある車などは、在庫リスクが高くなる為、基本的に買取額がかなり低くなったり、査定を断られることがあります。
自社で鈑金整備や車検点検設備を持っている業者なら、鈑金整備を外注する必要がない為、他社に発注をかける必要がなく、外装の傷ヘコミに対しての査定はこの設備があるかどうかで変わってきます。

 

 

【廃車買取業者】のメリット、デメリット

車検が切れて使用することのなくなった不要車や、古くなった廃車予定の車の売却を行うなら廃車買取業者があります。

メリット

廃車買取を専門に行っている為、廃車手続きなどの書類の手続きの代行を任せることができる業者が多く、車検が残っている車や自動車税を支払っている車は、廃車手続きを行うことで還付金を受け取ることができる為、手続きを早くしてもらえるかどうかが大事なっポイントになります。
また、売却先となる販路を国内外に豊富に持っている業者は、廃車予定の車を中古自動車や中古車パーツとして海外輸出していることがあります。日本車の海外でのニーズが高い為、売却の際の利益率も高く、エンドユーザーからの買取をする際、海外で人気のある車種なら低年式や多走行でもプラス査定をして買取額を付けることができます。

デメリット

廃車買取業者の中には、買取後に自社で廃車手続きを行わず、外部の行政書士事務所などへ手続きを委託している業者もあります。その場合、廃車手続きの依頼自体はできるものの手数料がかかってしまうこともあります。
また、不動車の引き取り手配をする際にレッカーを持っていない業者なら、レッカー費用も手数料となる場合もあります。このように外部に発注をかけてしまうことで、中間マージンが発生し、せっかく付いた買取金額が下がってしまう可能性があるのです。
依頼する前に廃車手続きやレッカー費用の別途負担が必要なのか確認しておきます。

 

 

【廃車解体業者】のメリット、デメリット

自然災害により水没してしまったり、事故に遭ってしまった車などは、外装も足回りも損傷が大きく、解体するしかないと判断される車も多くなっています。特に車の骨格部分にあたるフレーム構造が完全に破損し、修復が難しい場合は再販を前提としている業者への依頼が断られてしまうこともある為、廃車解体へ依頼しようと考える方も多いのではないでしょうか。

メリット

実は事故車や水没車など車に損傷があり、エンジンがかからない、タイヤのエアが抜けていて前にも転がることができないという車であっても、0円以上の査定ができる可能性が最も高いのは廃車解体業者です。
それは自社に使用済自動車のリサイクル施設を保有している為で、車を引取後、自社で解体しリサイクルが可能なパーツや自動車の中古車部品を取り出して、リサイクル部品や素材として再利用することで利益を出しています。
自動車に含まれる鉄などの金属素材や、現在増えてきている電気自動車などに使われているレアメタルなどは素材だけでも価値が高く、完全な不動車でも買取が可能なのです。

デメリット

廃車解体業者の中には、廃車解体のみしか承っていない業者もいます。その場合、車本体の処分を任せることは可能なものの、廃車手続きなどは自分でしなくてはいけない場合や、別途行政書士事務所などで依頼が必要になり、費用がかかってしまうことがあります。
運輸支局での手続き自体が平日の午後16時までの受付となる為、平日お仕事をされているという方は、時間がとれず手続きが遅くなってしまい、税金や保険の還付金が減ってしまうということもあります。
依頼の前に廃車手続きの費用や、手続きの代行をしているかどうか、確認されることをお勧めします。

最適な業者選びの為に必要な2つのポイント

車を手放す際、業者を選ぶ時、最適な業者選びをする為に前もって確認しておきたいポイントを2つご紹介します。

1、相見積をする時は売却予定の車の情報を用意しておく

車を手放す為に業者を選ぶ時、相見積もりをとってできるだけ高額査定の業者へ売却をと考えますよね。売却予定の車の見積もりを取る時に、前もって用意しておきたいのが車の情報です。
車検証をお手元に準備することはもちろん大切ですが、さらに詳しい見積もりをお願いすると車のグレードを聞かれることがあります。車検証にはその車のグレードは載っていません。
車台番号で確認できる車もありますが、車種によってはわからないものもあります。車の購入時の情報がわかるものや、実車を写真に撮って送れる状態にしておくなどしておくことで、相手側に正しい見積もりを出してもらいやすくなります。車によってはターボが付いているか、四輪駆動かなどもポイントになってきます。特に電話やインターネットによる見積もり依頼をされる場合は、ご用意されることをお勧めします。

2、廃車の手続きや処理を自社で行うことが可能な業者か

廃車買取業者や中古車販売店の中には自社で廃車の手続きを行っておらず、外部へ発注している業者もいます。
また、気を付けたいのは自社に都道府県知事の認可を受けた使用済自動車のリサイクル施設をもたない業者です。廃車解体をすると謳っていながら、認可を受けずに廃車解体を行っている場合、車の適切な解体処理や廃車処理が行われず、解体報告届が出せない場合があります。この解体報告届出番号がなければ、運輸支局の車の登録上では車は一時抹消の手続きまでしか行うことができず、永久抹消登録ができないままになります。
車検が残っている車は重量税の還付金を受け取ることができるのですが、永久抹消登録を行い、車が現存していない証明ができれなければ還付金申請を行うことはできません。その為、認可を受けた業者であるかどうかは大切なポイントになってくるのです。

まとめ

車を手放すとなった時に業者選びを迷わない為、必要な情報をまとめました。まず業者を選ぶなら、手放す予定の車の内容や状況の確認をゆっくり行うことが必要です。時間がない中で廃車をしようとすると、誤って査定額が低い業者を選んでしまったり、実は交渉の余地があった車をそのまま引き渡してしまうこともあります。
急がず手順を踏めるよう、早めの準備をお勧めします。