車両火災が年間3600件も?!原因や対処法から廃車手続き方法も

車両火災をニュースで見たことはあるでしょうか?最近では有名人のクルマが突然炎上するという出来事があり、記憶に新しいのではないでしょうか?結局、原因はわかっていないようです。

車両火災は年間3600件前後も起こっています。単純計算をすると、1日あたりで約10件も起こっていることになります。これはかなり多い件数といえます。とくに空気が乾燥している冬は火災が多い季節といわれています。これからの季節はいつも以上に注意が必要となってきます。

こちらの記事では、車両火災が起きてしまう原因や車両火災が起きてしまったときの対処法のほか、車両火災が起きたクルマの廃車手続き方法についてもご紹介したいと思います。

車両火災の原因

車両火災はいったいなぜ起きてしまうのでしょうか?まずはじめに、車両火災の原因についてご説明いたします。車両火災が起きてしまう原因について、きちんと理解したうえで車両火災が起こらないように注意をしましょう。

排気管関係が原因の車両火災

車両火災の原因として一番多くを占めているのが、排気管関係からのものです。排気管関係のなかでもとくに多い出火場所が、エキゾーストマ二ホールドやメインマフラー、ブレーキ系統です。エキゾーストマニホールドとは、内燃機関における排気管のうち複数の排気流路を1つにまとめる多岐菅のことです。複数の排気ボードに接続されるヘッダーパイプと、複数のヘッダーパイプを集合させるコネクターからなっており、一般的には鋳鉄や炭素鋼、ステンレス鋼などで作られています。エキゾーストマニホールドは集合管と呼ばれている場所であり、車両設計でもっとも発熱が予想されている部位です。しかし、発熱が予想されている箇所であるからこそ、車両設計において徹底的に安全対策が施されています。ですので通常使用している分には、出火することはほとんどありません。エキゾーストマ二ホールドやメインマフラーが出火場所となっている車両火災の原因は、ほとんどの場合が繊維片の燃料残渣となっているようです。ブレーキ系統に関しても、通常使用では出火することはないとされています。ブレーキ系統が出火場所となっている車両火災の原因は、整備不良や劣化、オイル漏れや遺物の巻き込みとなっているようです。排気管関係が原因の車両火災を起こさないためにも、定期的に点検を行うように心がけましょう。

機関内配線による車両火災

車両火災の原因として2つめに挙げられるのが、電飾品の取り付け不備や配線のショートなどの機関内配線によるものです。特に後付けのカーナビやオーディオなどの電気系アクセサリーをつけている場合には、配線やアースの処理に注意をしなければいけません。それらは、車両火災の原因になりかねないだけではなく、さまざまなクルマの不調やトラブルになる可能性も考えられます。また、ランプ類の破損も危険です。ショートや発火の原因になる可能性が考えられます。ランプ類の破損や電球切れに気づいた場合は、はやめに交換するようにしましょう。機関内配線が原因の車両火災を起こさないためにも、定期的に点検を行うことが大切です。

放火による車両火災

車両火災の原因として意外と多いのが放火です。放火となるといっけん防ぎようがないように思います。放火による被害を少しでも防ぐためには、人目の付く場所やセンサーライト、防犯カメラなどがある場所に駐車するなどを気を付けるようにしましょう。

車両火災を防ぐには

車両火災

車両火災が起きてしまうとかなり危険です。ですので、車両火災が起きないように気を付けることも大切です。では、車両火災を防ぐにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか?出来ることとは?

車両火災を防ぐために出来ること

車両火災を防ぐために出来ることについてご紹介いたします。車両火災は起きてしまってからではとても危険です。以下のことに日ごろから気を付けるようにしてください。

車両火災が発生してしまったら

消防士

万が一、車両火災が発生してしまった場合、だれもがパニックになってしまうかと思います。ではもし、そのような状況になってしまった場合どのような対応をしたら良いのでしょうか?車両火災が発生してしまったときの対処法について詳しくご説明いたします。ぜひ頭に入れておいてください。

エンジンの異音や異臭には要注意

エンジンから異音や異臭がした場合には要注意です。クルマを停車しエンジンを切ったら、JAFなどのロードサービスの救護を呼ぶようにしましょう。はやめにクルマの点検・修理を行ってもらいましょう。エンジンから異音や異臭がするにも関わらず、そのまま乗り続けるのはとても危険です。車両火災に繋がる可能性だけではなく、事故にも繋がりかねませんので十分に注意してください。また、エンジンルームから煙が出ている場合には、すぐにクルマを安全な場所へ停車させ救護を依頼するようにしてください。

車両火災が発生してしまったときの対処法

万が一、車両火災が発生してしまったときは、以下の順序に沿って適切な対処をとりましょう。

車両火災が発生してしまったときの対処法

1、ハザードランプの点灯
2、路肩側に駐車
3、119番に通報
4、可能な場合に限り出来る範囲での初期消火
5、自身や同乗者の安全の確保

走行中に車両火災が発生してしまった場合には、まずはハザードを点灯しましょう。後続車や周りのクルマに緊急事態が発生したことを伝える必要があります。次に、クルマを路肩側に停止して119番へ緊急通報をしてください。このとき、場所や状況の詳細を伝える必要があります。近くの電柱等に記載されている住所や目印になる建物を出来るだけわかりやすく伝えましょう。もしケガ人がいる場合には、ケガ人の状態も詳しく伝える必要があります。通報したら、可能な場合に限り出来る範囲での初期消火に努めましょう。このとき、自らが危険にさらされない範囲で無理はしないようにしましょう。その後は、自身や同乗者の安全を確保したうえで、救護が来るのを待ってください。

車両火災に遭ったクルマを廃車にするには

車

車両火災に遭ったクルマのその後について、修理もしくは廃車になるかと思います。車両火災に遭ったクルマといっても状態はそれぞれです。しかし、車両火災となるとほとんどの場合が修理は難しく廃車にする流れとなるでしょう。では、車両火災に遭ったクルマの廃車手続きはどのようにすれば良いのか?費用はどのくらいかかるのか?詳しくご説明いたします。

車両火災に遭ったクルマの廃車手続き

車両火災にあったクルマの廃車手続きをする場合、基本的には通常の廃車手続きと同じです。車検証やナンバープレート等の必要書類を用意して、管轄の運輸支局もしくは軽自動車検査協会で手続きを行いましょう。永久抹消登録を行う場合には、事前に解体業者で解体の依頼をして「解体証明書」もしくは「使用済自動車引き取り証明書」を発行してもらう必要があります。もし車検証がない場合には、車検証の再発行手続きが必要となります。車検証の再発行手続きは申請書、身分証明書、理由書、認印が必要です。車検証の再発行手続きも管轄の運輸支局もしくは軽自動車検査協会で行えます。

廃車買取業者へ依頼をする場合の注意点

クルマの廃車をするとなると、廃車買取業者へ依頼をするのが基本的には便利です。廃車買取業者では、クルマの引取りから解体、陸運局での廃車に関する手続きの代行など、すべてを一貫して行ってくれます。しかし、車両火災が起きてしまったクルマとなると状態はさまざまです。一部損傷やクルマの原型、パーツが残っている状態であれば良いですがほとんど燃えてしまっている場合やクルマの損傷状態などによっては、処分費用がかかってしまう場合や対応を断られてしまう場合もあります。まずは一度、廃車買取業者に問い合わせてみることをおすすめいたします。

まとめ

今回は、車両火災が起きてしまう原因や車両火災が起きてしまったときの対処法のほか、車両火災が起きたクルマの廃車手続き方法について紹介しました。いかがでしたでしょうか?車両火災の発生件数は決して少なくはありません。しかし、ニュースでは見たことがあってもあまり実感がわかないといった方も多いのではないでしょうか?車両火災は起きてしまうと大変危険です。ケガや命にかかわる場合もありますし、二次事故に繋がってしまう可能性も考えられます。万が一の時に備えて、対処法を頭に入れておくことはもちろん、車両火災が起こらないように定期的な点検を行うように心がけましょう。