車検で再検査?!理由や受ける際の注意点を紹介

ユーザーが自分で車検を行う「ユーザー車検」への挑戦者が増えています。インターネットなどで車検のやり方を詳細に案内されており、多くのユーザーが自分の手で車検を成功させています。

しかし思わぬ理由で車検に不合格となってしまうことも。不合格となった場合には、車検の再検査を受けることはできるのでしょうか。今回は車検が再検査になる理由と、再検査で気を付けたい点について紹介します。

車検で再検査になる理由

  

車検が不合格となり再検査を受けないといけなくなる理由は、いくつかの原因に限定されています。

書類の不備

車検時には何種類もの書類を提出しなければなりませんが、この書類に誤りがあるために不合格となるケースがあります。

車検証に記載する氏名や住所が違うといった程度の単純なミスでも車検は不合格とされますので、記載内容に誤りがないように十分注意しましょう。

違反金の未払い

何らかの違反をしてしまった場合、その違反金が未払いでは車検に合格することはできません。

交通違反は免許証に紐づいて管理されるため、車検時に参照され未払いがあれば知られてしまいます。何らかの未払い金があるなら、支払いを済ませてから車検を受けましょう。

ユーザーの操作ミス

車検場におけるユーザーの操作ミスも不合格となる大きな要因です。車検場のライン上でユーザーが自分で車を操作する必要がありますが、特に初めてのユーザー車検では緊張もあり、操作を誤ってしまうことも少なくありません。

スリップ検査の際にハンドルを切ってしまう、ブレーキ検査でブレーキの踏み込みが甘いといったことも不合格の理由になります。何が理由だったかは検査員に聞けば教えてもらえますので、不合格となったら原因を聞いて再挑戦しましょう。

車に異常がある

書類や操作に問題が無くても不合格となる場合には、車自体に異常があることが考えられます。

ヘッドライトの角度が基準に合っていない、ランプが切れているといった程度の問題なら、近場のガソリンスタンドやカー用品店で調整し、すぐに再検査を受けることができるでしょう。

しかしマフラーに穴が開いている、保安基準に適さない改造を行っていた場合など、大規模な整備が必要な場合には、基準に沿った状態に整備した上で後日再検査を受けなおす必要があります。そうなると専門業者に依頼するほうがスムーズかもしれません。

再検査を受ける手順

 

車検が不合格となり再検査の必要がある場合、どのような手順で受けなおすことができるのでしょうか。

当日中は2回まで無料

何らかの理由で車検が不合格となった場合、当日中なら2回までは無料で再検査を受検することができます。

もし操作ミスにより不合格となった場合には、検査員に伝えればその場で受けなおすことができます。その際に操作方法のアドバイスを受けられれば、合格の可能性は高まるでしょう。

ランプ切れやワイパーゴムの劣化など、細かな不備が理由の場合は、近所のカー用品店で交換しましょう。初回の検査の時間が早かったなら、当日中の再検査に間に合わせることができるかもしれません。

単純な理由で不合格となった場合は、ほとんどの場合この2回の無料再検査の間に合格できます。しかし不運が重なり3回目以降の再検査を行う場合には、1,200円の検査手数料を支払わなければなりません。

限定自動車検査証を発行し15日以内に再検査

また2回の無料再検査の間に合格できなかった場合や、何らかの故障等で整備が必要など当日中の再検査が難しい場合は「限定自動車検査証」を発行してもらった上で再挑戦しましょう。後日の再検査の場合は1,200円の検査手数料がかかります。

限定自動車検査証は15日間有効であり、この間に再検査を受ける場合は、不合格となった個所のみ検査をやり直すことができます。

15日以内に合格できなければやり直し

大規模な修理が必要、車検に訪れる時間がないなど、限定自動車検査証の有効期限内に車検を通すことができないこともあります。残念ながら有効期限の15日を過ぎると、限定自動車検査証は無効となり、途中まで合格していた車検を最初から受けなおさなければなりません。

書類も揃えなおさなければならず、ライン上での検査も全てやり直しとなります。検査費用も再度支払わなければならないため、可能な限り限定自動車検査証の有効期限内に合格できるようにしましょう。

車検で再検査を受けるときの注意点

 

思わぬ不合格で車検が長引き、再検査となってしまうことがあります。再検査をスムーズに受けるため、どんな点に注意すればよいでしょうか。

陸運局の受付時間を確認

陸運局の営業時間は地域によって異なりますが、共通してそれほど遅い時間までは営業していません。また営業時間と車検の受付時間は異なり、営業終了よりも受付終了の時間は早く訪れます。

仮に営業時間の終わりが17:00の場合、受付時間は16:00程度までとされます。営業時間に間に合うからとのんびりしていると、受付してもらえず無駄足を踏むことにもなりかねませんので、受付時間は事前に確認しておきましょう。

不具合はあらかじめ整備しておく

車検を受ける直前まで特に問題もなく運転できている場合、車検も問題なく合格するだろうと思うユーザーもいるでしょう。しかし車検ではあくまで保安基準に合格しているかを確認するため、基準に合格していなければ走れても不合格となってしまいます。

車検の時期は法定点検である12か月点検・24か月点検のタイミングと重なるため、車検を代行業者に依頼する場合は一緒に整備も行ってもらうことが一般的です。

法定点検は実施しないことによる罰則はありませんが、車を正常な状態に保つために受けたほうがよいのは間違いありません。

ユーザー車検を行うつもりなら事前に法定点検を受け、車に不具合があれば前もって整備しておくとよいでしょう。

ユーザー車検をやめプロに任せる

ユーザー車検はインターネットなどでやり方が公開されており、車検を安く済ませたい多くのユーザーが挑戦しています。

しかし実際にやってみると思わぬトラブルにより合格できないということも。再検査の時間も十分に取れず、車検に合格できないまま時間が過ぎることもありえます。

車検の代行業者に依頼すれば確かに費用は掛かりますが、車の点検・整備も含め、スムーズに車検の対応を進めてくれます。

無理に自分でユーザー車検に挑戦しようと時間を浪費するよりも、プロに任せてスムーズに車検をパスする方が、結果的に得になるかもしれません。

買い替えも選択肢の一つ

車検前には想像もしていなかったような異常が見つかった、保安基準をパスしない改造を元に戻すのに時間も費用も掛かるというような場合、思い切って新しい車に買い替えてしまうのも一つの選択です。

車検の費用には、自賠責保険・自動車重量税と、この先2年分を先払いする費用が含まれています。問題を抱える車に対して払うよりも、この先乗り続けられる新しい車に対して支払う方が有意義と考えるユーザーもいるでしょう。

その場合、専門業者がおすすめです。無料で見積もりをしてもらえる、近場にある、などといったメリットが豊富。一度インターネットを活用し、依頼をしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

ユーザー車検を受ける際、操作ミスや書類の不備といった理由で不合格になることがあります。車検に不合格となった当日中なら、2回までは無料で再検査を受けられます。操作ミスが理由なら、検査員に問題点を確認し、すぐに合格することができるでしょう。

整備が必要な問題が見つかった、保安基準に適合しない改造を行っている、すぐに修正できない書類の不備があるなど、再検査が後日になる場合には「限定自動車検査証」を発行してもらいましょう。15日以内の再検査なら、不合格となった個所のみ受けなおすことができます。

車検が再検査にならないように、あらかじめ整備をしておく、プロに任せるといった対策も考えられるでしょう。