車検費用の内訳にある印紙代を、疑問に思う方は少なくありません。
なぜ車検の費用に印紙代が含まれているのか、今回は印紙代の意味や車検にかかる印紙の費用についてご紹介します。
そもそも印紙証紙代とは?
車検の見積もりが上がってきたときに、必ず印紙代という項目が書かれています。場合によっては証紙代という項目もあるでしょう。
印紙代や証紙代は、車検の手数料や車検適合証と呼ばれるステッカーの発行にかかる費用のことです。印紙や証紙は切手に似た形状をしており、書類に貼って納付します。
道路運送車両法の第102条の第4項によって、車検の手数料は現金での支払いは不可とされているため、印紙や証紙で支払うのです。
車検に使用される印紙は一般的に使用する印紙とは異なり、自動車検査登録印紙と呼ばれる車検専用の印紙ですので注意しましょう。
車検の印紙代は誰になぜ支払うの?
印紙と証紙では、支払先が違います。
印紙は国に支払うときに使用されるもので、車検の場合は「自動車検査登録印紙」が使用されます。印紙には、国の法律によって信頼できる書面であることを証明する役割もあるのです。
一方、証紙は国ではなく地方公共団体である自動車検査独立行政への手数料の支払いに使用されるものです。車検の場合は「自動車審査証紙」が使用されます。
車検の印紙代はいくら?
車検にかかる印紙代や証紙代は、車種や登録条件、車検を受ける工場によって異なります。
指定自動車整備事業の指定を受けている「指定工場」に車検を依頼した場合は、印紙代のみが必要です。費用も一律1,100円と決まっています。しかし、指定工場が車検をしたあとに申請する、平成30年4月から開始されたOSS(ワンストップサービス)と呼ばれるオンラインで支払う方法を利用すると、印紙代を1,000円にすることも可能です。
地方運輸長の認証を受けた「認証工場」に車検を依頼した場合は、印紙代と証紙代が必要です。2年ごとに受ける一般的な継続検査の車検にかかる印紙代は、車種関係なく400円ですが、それに車種ごとに設定された証紙代が加算されます。
印紙代と証紙代の車種別料金を、以下の表にまとめました。
車種 | 印紙代 | 証紙代 | 合計 |
4ナンバー/5ナンバー | 400円 | 1,300円 | 1,700円 |
普通車3ナンバー | 400円 | 1,400円 | 1,800円 |
新車の場合、初回の車検では自動車検査登録証のみの発行となるため、認証工場で車検を受けても印紙代1,100円のみとなります。
車検で支払う印紙や証紙代は部品代などとは違い、どこの業者に依頼しても決められた金額です。
まとめ
車検費用の中に必ず組み込まれている印紙代や証紙代は、国や地方公共団体に支払う手数料です。
どの業者に依頼してもこの部分の費用は変動しないので、車検代を安く抑えたい場合は、法定費用以外の費用削減を考えるようにしましょう。