車検の案内はいつ頃届く?車検切れを防ぐためには

車を所持しているなら、車検は 2年に1回行わなければいけません。頻繁にあるわけではないためうっかり忘れてしまいがちですが、車検が近づいてくるともうすぐ車検が満了となることを知らせてくれるハガキや電話が来るようになります。

なぜこれら車検の案内が送られてくるのか、送られてこない場合の対処法についてご紹介します。

車検の案内通知とは?

  

車検は満了日の1か月前から更新期間に入ります。更新期間が近づくと、もうすぐ車検の時期であることを知らせるハガキや電話が届くようになりますが、これらはどこから届くのでしょうか。

車検業者から車検の1~3ヶ月前に案内通知が届く

車検の1~3か月前になると届く車検の案内通知は、車検の代行業者が送ってきます。

通知を送るのは車を購入したディーラーや販売店はもちろん、パーツの交換を依頼したカー用品店、整備を行った整備工場、過去に車検を依頼した車検代行業者など。車に関わる業者の多くから通知をもらうことになります。

通知の時期は業者によって異なり、早い業者では3か月も前から、ゆっくりしている業者は1か月前に入る前後に案内を送ります。

車検の早期予約をうながす

それらの通知は、車検を忘れないようにという注意喚起のサービスであると同時に「車検を私達に依頼して下さい」という営業活動でもあります。

近年では車検の予約をインターネットで行っている業者も多く、数カ月先まで予約を入れることができます。早期の予約に対して割引を設定している場合もあるため、案内をもらったら忘れないうちに予約を入れておくとよいでしょう。

しかし、仮にカー用品店などで早期に車検の予約をとったとしても、車が大規模な修理やパーツ交換が必要な状態である場合、ディーラーや整備工場でないと対応できないこともあります。

車検は業者によってスピードや価格だけでなく、対応できる範囲にも大きな差がありますので、どの業者を選ぶかは車の状態によって決めるようにしましょう。

車検の案内通知が来ないケースと対処法

 

車検の時期にくるもらう案内は、どんな状態でも必ず来るとは限りません。しかし車検は案外忘れてしまうことがあるため、通知が全く来ないのも困りもの。通知が来なくなる理由と、それに対する対処法にはどんな物があるのでしょうか。

引っ越して住所が変更

車を購入したときに住んでいた住所から引っ越した場合、車検の案内が届かなくなることがあります。

車検の通知は各業者が把握している車の持ち主の住所に送るため、住所を変更した際に業者に知らせない限り、ハガキによる通知は届かなくなります。運良く転送されて新住所に届くことはあるかもしれませんが、次回からは届かなくなるでしょう。

ただし車の所有者が変わっていない場合、登録してある携帯電話の電話番号へ、直接案内の連絡が来ることはあります。

もし引越し先が元の住所から離れておらず、その業者を今後も利用したい場合には、その際に新しい住所を知らせておくとよいでしょう。

個人からの譲渡

車をオークションで個人から購入、また知人から直接譲ってもらったなど、業者を介して車を入手していない場合、案内の通知は届かなくなります。

各業者が把握している連絡先は前の持ち主のものであることが多く、案内も前の持ち主に届いてしまいます。

この場合は所有者が変わっているため、住所・電話番号ともに他人のものとなっているため、業者側から新しい持ち主に連絡を取る方法はありません。

通知がほしければ業者に整備を依頼

もし今後も車検の満了日が近づいた通知が欲しい場合は、今の環境の近くにある業者とつながりを作るのがよいでしょう。

ディーラーや整備工場に定期点検を依頼、またはオイルなどの交換を依頼することで、業者はその車の車検時期を把握。車検時期に通知をくれるようになるでしょう。

また整備状態や車検証の情報など、車だけでなくユーザーの情報も管理されるようになります。ディーラーや整備工場と親密になっておけば、万が一車にトラブルがあったときも相談に乗ってもらいやすくなり、また様々なアドバイスをもらえるようになるかもしれません。

車検切れを防ぐポイント

 

車検の案内通知が来なくなったとしても、車検を切らせるわけには行きません。車検切れを防ぐためにはどんな点に注意すればよいのでしょうか。

検査標章を確認

フロントガラスの上部に貼り付けてあるステッカーは「検査標章」といい、車検の満了日を大まかに示す役割を持っています。

検査標章に記載されているのは、満了日が含まれる「年」と「月」。例えば車検の満了日が令和2年10月15日の場合、「2年」「10月」のみがわかります。満了日が1日であっても31日であっても、検査標章は同じものが使われます。

そのため検査標章が10月を指しているからといっても、10月末まで車検の有効期間を保証するものではありません。あくまで車検が近づいているのがわかるという程度の参考にするのがよいでしょう。

車検証を確認

正確な車検の有効期限は、車に積まれている「自動車検査証(車検証)」に記載されています。

車検証の中には「有効期限の満了する日」という項目があり、ここに現在の車検の有効期限が記載されています。

しかし車検証は普段見る必要がない書類であることから、車検証だけを頼りにしていると車検の時期を忘れてしまう恐れがあります。

業者からの車検の案内が届かない場合には、定期的に検査標章を確認する癖をつけ、期限が近づく前に車検証で正確な満了日を確認するようにしましょう。

車検が切れてしまった場合の問題

万が一車検が切れてしまうと、該当の車は公道を走ることができなくなります。

車検が切れたまま公道を走ってしまうと、道路運送車両法に定められた「無車検運行」という違反行為となります。無車検運行には罰則規定が設けられており、違反点数6点の加算のほか、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金という刑事罰が科せられます。

また車検と同じ期間で契約することが多いのが自賠責保険です。自賠責保険は公道を走る車が必ず契約しなければいけない「強制保険」であり、未加入の状態で公道を走ると自動車損害賠償法で定められた「無保険運行」という違反状態となります。

無保険運行にも同様に罰則規定が定められています。違反点数は6点、さらに1年以下の懲役または50万円以下の罰金という刑事罰の対象となります。

もし両方とも切れている状態で公道を走った場合、刑事罰は1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金という、非常に重い刑罰に。ただし違反点数については、同時に複数の違反を行った場合は重い方のみを採用するという決まりから、6点のみ加算となります。

車検が切れてしまったときの対応

もし車検が切れてしまった場合には、なるべく早く車検を通し直さなければいけません。車検を通すためには公道を走って車検場まで移動しなければなりません。その際には「仮ナンバー」を発行することで、車検に通っていない車でも一時的に公道を走ることが認められるようになります。

仮ナンバーは市区町村役所で発行してもらうことができます。ただし有効期限は発行日を含め5日間と非常に短いため、発行を受けたら早期に車検の対応が必要です。

公道に出るためには自賠責保険への加入も必須です。契約期間が残っていない場合には1か月単位での契約も可能ですので、保険会社と契約してから仮ナンバーを取りに行きましょう。

また、車検切れの車を対象に車検を通す業者もありますので、全て業者に任せるのもよいでしょう。仮ナンバーの取得代行から行ってくれる場合や、レッカー車で車検ラインまで移動させるなど、業者によって対応方法は様々です。

まとめ 

車検の満了日が近づくと、業者から車検の案内がハガキや電話で届くようになります。しかし引っ越しをした後や、個人から車を譲ってもらった場合には通知は届かなくなります。

車検を忘れないように通知が欲しい場合は、近隣の業者に整備・点検を依頼し、つながりを作っておくことで再び通知をもらえるようになるでしょう。