車検は1ヶ月以上前から?それ以上前に受けることも可能

車検満了月や車検満了日は、車のフロントガラスに貼られている検査標章や車検証で確認できますが、いつから車検を受けられるのか疑問に思ったことはないでしょうか?

ここでは、車検を受けられる時期や、いつ車検を受けるのが良いのかという疑問にお答えします。

車検はいつから受けられる?

 

車検満了日は決まっているものの、車検を受ける時期は、前回の車検を受けてから2年後という非常に大雑把なものです。

車検には「この日以降から受付できます」というような決まりはなく、いつからでも車検を受けることはできます。

そのため自分の思うタイミングで次の車検満了日までに車検は受けられるのですが、車検満了日より1ヶ月以上前に車検を受けてしまうと、次の期限が前倒しされてしまうのです。

期限が前倒しされるというのは、車検を受けた日を基準に次の車検が2年後になるので、車検から車検までの車に乗れる期間が短くなってしまいます。

それを避けるためには、車検満了日の1ヶ月前から車検を受けるようにすると、期限が前倒しされることなく、車検満了日から期日が継続する仕組みです。

依頼する業者によっては、1ヶ月以上前の車検の受付はしないというところもあるので、まずは車検を依頼する業者に確認してみることをおすすめします。

車検を1か月以上前に受けるメリットデメリット

さまざまな理由から、車検を満了日の1ヶ月以上前に受けたいという方もいます。先ほども解説したように、1ヶ月以上前の車検は、車検から車検までの期間が短くなるため、基本的には損をすると考えられるのです。

しかし早めに車検を出すことのメリットもあるので、メリットとデメリット両方を知って、今一度車検を受ける時期について考えてみてください。

メリット

最も大きなメリットは、自分の予定に合わせて自由にいつでも車検が受けられるので、スケジュールを圧迫しないということです。

車検を受ける日を、まったく車を使用しない日にしてしまえば、代車を借りることもしなくていいため、代車にかかる費用分を節約できます。

そして車検需要が立て込む時期は車が売れる時期と連動しているので、車検の受付が混むことが予想されますが、時期をズラすことで混雑を回避できます。そのため業者に依頼したとしても車検自体が早く終わる可能性が高く、混雑時には2〜3日かかる車検を1日で終わらせられるかもしれません。

デメリット

デメリットは、先ほどから解説しているように、車検から車検までの期間が短くなることです。

例えば、車検満了日まで4ヶ月車検が残っている状態で車検を前倒しで受けてしまうと、そこで前回受けた車検分は終了し車検満了日が更新されるので、4ヶ月分の車検費用が無駄となってしまいます。

車検におすすめな時期

 

車検を受けるのにおすすめできる時期は、混雑を避けられる時期と、車検満了日の45日前以降です。それぞれのおすすめポイントを見ていきましょう。

車検の混雑を避けるのにおすすめの時期

車検が混雑する時期は、車が売れる時期と同じといわれています。車がよく売れる時期は、ディーラーの決算月でセールがある3月や新生活のスタートで車の購入需要が増える4月、そして中間決算月である9月です。

この時期に車検を受けようとすると、予約がいっぱいで断られたり、通常より検査や整備に時間がかかったりしてしまう可能性があります。

3月や4月、9月が車検満了月である場合は、デメリットがあることも承知の上で、前倒し車検を検討するのも良いでしょう。

車検満了日の45日前に受ける

車検満了日の1ヶ月以上前に車検を受けると車検期間が更新されてしまい損をすると解説しましたが、指定工場で車検を受け、保安基準適合証を利用すると車検満了日45日前でも前倒し車検になりません。

車検を受けられる場所には、認定工場と指定工場の2つが存在しますが、ディーラーや車検専門業者が、この指定工場に該当します。

手順としては、まず指定工場に保安基準適合標章を発行してもらい、管轄の運輸支局で車検満了日の1ヶ月前に書類手続きを行います。保安基準適合標章は、有効期限が15日と決まっているので、1ヶ月+15日で45日前から車検を受けても前倒し車検にならず期限が更新されないのです。

もし車検が切れてしまったら

車検は車を所有している場合、必ず2年に1度は受けなければなりません。車検切れのままでは、公道の走行は禁止されています。

もし車検切れの車を公道で走らせた場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金、前歴がない場合は、違反点数6点、前歴のある無しに関わらず30日間の免許停止という厳しい罰則が課せられます。

さらに車検時に更新することが多い自賠責保険も同時に切れている場合は、前歴がない場合の違反点数12点、90日間の免許停止、1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金が課せられることになるのです。

何らかの理由で車検切れになった場合は、どのように対応すればいいのかを以下で解説します。

車検切れの車の車検を受ける方法

車検が切れていても、車検を受けて通れば、これまでと同様に車を運転することができます。

しかし、ここで問題になるのは、車検が切れているため公道を走れないので車検場や業者までどのように運べばいいかということです。

レッカーで陸送する方法もありますが、レッカー代は高額になる場合も多いですし、何よりもレッカー業者を探して依頼しなければなりません。

そこで有効になるのが、仮ナンバーを発行して一時的に公道を走れるようにする方法です。仮ナンバーは、車の所有者が住んでいる区市町村役場で発行してもらえます。

発行手続きに必要なものは、

  • 運転免許証
  • 印鑑(認印)
  • 自賠責保険証の原本
  • 車検証

です。発行に必要な手数料は、自治体によって異なります。

これらを準備して役場へ行き、自動車臨時運行許可申請書を記入して窓口に提出すれば、即日仮ナンバーが発行されるのです。

仮ナンバー発行のために記入する自動車臨時運行許可申請書は、車検証を見ながら書けば簡単に記入できます。

自分で仮ナンバーを発行するのが困難な場合は、業者に依頼する方法もありますので、検討してみるのも良いです。

仮ナンバーを発行する際の注意点として、自賠責保険に加入していないと仮ナンバーを取得しても公道を走れないので、自賠責保険も切れている場合は役場へいく前に自賠責保険の加入をしておきましょう。

また仮ナンバーは有効期間満了後、5日以内に発行してもらった窓口まで返却しに行かなければなりません。仮ナンバーの返却を怠ると、6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課せられることになるので、速やかに返却しましょう。

中古車売却する方法

車検切れになっている車が、古い年式の車である場合や乗り換えを検討している場合は、買取業者に依頼して、中古車売却してしまうのもひとつの方法です。

古い年式の車は、車検に通したとしても修理箇所や交換部品が多くなる傾向があり、維持費がかかります。

車検が切れている車は、昔の感覚で買取価格も安いと思って売却しない方もいますが、海外へ輸出するルートを持っている業者は意外と高く買取ってくれます。

これは、輸出するルートの代表的な国に、アジア諸国や中東、ロシアなどが挙げられますが、これらの国では、日本では商品価値がないとされている車検切れの車や、年式の古い車でも、日本車というだけで需要があり高値で売買されるからです。

また業者によっては、使える部品のみを部品取りして販売するため、車検が切れた車でも買取したいという場合があります。

まずは、自分の車の状態を業者に伝えて、買取価格がどれくらいになるか聞いてから検討してみると良いでしょう。店舗によっては無料で見積もりを依頼することも可能ですので、ぜひご活用ください。

まとめ

車検はいつでも受けられますが、車検満了日の1ヶ月以上前に受けたい場合は、デメリットも存在するということを視野に入れて検討する必要があります。

車検には、多くの費用がかかりますので、古い車の場合は売却も検討してみましょう。