車検時に古い車は損ばかり?費用の内訳なども見てみよう

一昔前までは、車の寿命は10年程度でしたが、最近の車は性能が良く10年以上乗る人も増えてきました。しかし、古い車を車検に出すと新しかった頃と比べて費用が高くつくことが多いです。古い車に乗っていて車検が近い人は、買い換えるか車検に出すか迷うでしょう。ここでは、古くなった車の車検について説明し、乗り続けるべきか買い換えるべきか考察していきます。

車検に古い車は出さないほうがいい?

古くなった車は車検に出さない方がいいとよく聞くでしょう。長く乗ってきた車でも、11年目や13年目の車検を機に車の買い替え検討する人も多いです。では古い車は本当に車検に出さない方がいいのかどうか見ていきましょう。

古い車は車検に通りにくいのか

古い車を車検に出さない方がいい理由のひとつとして、車検に通りにくいということが挙げられます。車検に通るには一定の基準を満たす必要がありますが、古くなってくると、基準を満たさない箇所が増えてくるのです。その場合には、部品交換や修理などを行わなければなりません。その分だけ車検費用が多くかかってしまいます。

ただ、古い車だからといって、必ずしも部品交換や修理が必要になるとは限りません。普段からしっかりとメンテナンスをしている車なら、多少古くても車検に通るケースが多いです。

9年目や11年目くらいの車検なら、普段の使い方次第で車の状態にかなり差が出てきます。愛着があって大事に乗ってきた車なら、まだ使い続けるのも良いかもしれません。

税金が高くなる

古い車を車検に出すと高くつくのは修理費用のほかに税金も関係しています。車検のときには2年分の自動車重量税を納めなければなりません。自動車重量税は、車の重量にかかる税金で、重い車ほど税額も高くなります。そして、新車登録から13年以上経過時と18年経過時に税額が上がるのが特徴です。

例えば、1.5トンの車ならもともとの自動車重量税は24,600円ですが、13年経過すると34,200円になります。18年経過すると37,800円です。

自動車税も新車登録から13年経過した車は税額が上がります。例えば1,500ccを超え2,000cc以下の車なら、もともと39,500円だったのが、13年経過後は45,400円です。自動車税は車検時ではなく、毎年5月ごろに納付しますが、負担が増えることになります。

車検の有効期間と費用の内訳

古くなった車は車検有効期間がどうなるのか気になる人も多いでしょう。車検有効期間が短くなれば、車の維持費はさらに高くなります。では、古くなった車の車検有効期間と車検費用の内訳について見ていきましょう。

古くなった車の車検有効期間はどうなる?

一般の乗用車に関しては、新車登録から3年後に初回の車検を迎えて、その後は2年に1回のペースで車検を受けます。この2年に1回というのは、何年経過しても変わることはありません。軽自動車に関しても、乗用車なら普通車と同様です。

古くなった車は毎年車検を受けなければならないという話を聞いたことがある人もいるかもしれません。しかし、それはかなり昔の制度です。1995年までは、新車登録から10年を超えた車は、毎年車検を受けるようになっていました。

また、現在でも貨物車と営業車に関しては、毎年車検を受けなければなりません。貨物車というのは主にトラックなどを指します。営業車は主にタクシーやバスなどのことです。貨物車と営業車は乗用車と比べて、使用頻度や走行距離が長く、ほぼ1日中走行していることもあります。酷使されやすいことから、安全を確保するため短いサイクルで車検を受ける仕組みになっているのです。

古くなった車の車検費用の内訳

車検費用は法定費用と代行料、整備費用に分かれます。

法定費用は主に自動車重量税と自賠責保険料、手数料などです。自動車重量税は車種によって異なりますが、同じ車種なら前述の通り13年経過時と18年経過時に高くなります。13年経過している1.5トンの車と仮定すれば34,200円です。

自賠責保険料は、古い車でも新しい車でも変わりません。24ヶ月分で25,830円です。

手数料は検査手数料と登録手数料があります。車種や手続きの方法によりやや異なりますが、検査手数料の方は1,000円から1,800円程度です。登録手数料は500円から900円かかります。いずれも、車が新しいか古いかで金額に差が出ることはありません。

法定費用の合計は63,000円程度と捉えておくといいでしょう。小さい車であれば、自動車重量税が安い分、合計金額ももう少し安くなります。

代行費用は、手続きの代行にかかる分の費用です。5,000円程度ですが、ディーラーや中古車販売店など、依頼先の業者によって異なります。

整備費用は陸運支局で車検を受ける前に、不具合箇所がないかどうかチェックしたり、発見した不具合箇所を修理したりするのにかかる費用です。不具合箇所がなければ、チェックにかかる分だけであるため、数千円程度で済みます。しかし、不具合箇所があれば、それに応じて高くなるため、車の状態により差が出やすいです。

古い車だと新しい車よりも、不具合箇所が多いため、それだけ整備費用も高くなる傾向にあります。摩耗している部品の交換などで、数万円程度かかってしまうことも多いです。特にタイミングベルトやベルトテンショナー、ウォーターポンプなどを交換する際には、かなりの出費になります。いずれも新しいうちは交換することはまずありませんが、古くなるとどうしても交換が必要になる部品です。

普段からメンテナンスをしていない方や心配な方は専門業者に依頼してみると良いでしょう。

車検に通りにくい車は買い替えるのも選択肢の一つ

車検費用を踏まえた上で、古い車を車検に通すべきかどうか考察していきます。

古い車を車検に通すデメリット

古い車は、そのままの状態では車検に通らないことが多いです。車検を受ける前に、摩耗した部品を交換したり、不具合箇所を修理したりしなければなりません。税金に加えて整備費用も高いことから、車検に通すメリットはあまりないでしょう。

不具合箇所が少なければ、車検費用もそれほど高くはなりませんが、古い車はいつ不具合が生じてもおかしくありません。車検時には基準をぎりぎり満たしていても、すぐに部品交換が必要になることもあります。

何より古い車は安全面で不安が残るでしょう。走行中に調子が悪くなって事故につながってしまうかもしれません。少しでも不安な場合は一度近くの専門業者に相談してみてはいかがでしょうか。

買い替えも検討してみよう

古い車を車検に通す際のデメリットが気になるのであれば、買い替えを検討してみましょう。車はかなり大きな買い物になりますが、古い車を使い続けるには維持費がこれまでより多くかかります。高い維持費をかけて古い車に乗り続けるよりは、思い切って新しい車を買った方が賢明です。

新しい車なら、最新の安全技術が取り入れられており、古い車よりも安全に走行できます。自分や家族の安全を守ることにもつながるでしょう。

そして、新しい車を購入するのであれば、これまで乗っていた古い車は手放すことになります。登録から10年以上経過している車だと、中古車としての売却は難しいため、廃車にすることになるでしょう。その際には、ディーラーに廃車の手続きを依頼する人が多いですが、もっと良い方法があります。それは廃車買取業者への売却です。

廃車買取業者なら廃車予定の車を専門に買い取っているため、登録から10年以上経過した古い車でも問題ありません。車検を通すかどうか迷うくらいの状態なら高価買取も期待できます。古い車の買い替えの際には、ぜひ廃車買取業者を利用してみましょう。

まとめ

古い車は新しい車と比べて車検費用が高くなってしまいます。登録から13年以上経過していると税金が高くなり、不具合箇所の修理や部品交換にかかる費用も軽視できません。高い維持費をかけて古い車に乗り続けるよりは、買い替えて新しい車に乗ることをおすすめします。

そして、買い替えで古い車を廃車買取業者に売却するのであれば、こちらの廃車買取業者ランキングページを参考にしてみてください。