車検時のバッテリーチェック!交換方法や交換のタイミング

車が安全に走るための基準を満たしているかを確認する車検。

車検時には様々な項目がチェックされますが、その中にはバッテリーも含まれています。

果たして、バッテリーは車検時にどんなチェックを受けるのでしょうか。

車検におけるバッテリーのチェックとは?

車検時の点検対象となっているバッテリーはどのような役割を持つパーツで、車検によりどんなチェックを受けるのでしょうか。

バッテリーの役割とは

バッテリーは車に搭載された電動パーツを稼働させるために必要な部品です。

電解液に電気が蓄積され、その蓄積された電気を使って様々なパーツを機能させます。

バッテリーにより稼働する機能の代表的なものは

  • エンジンをかけるセルモーターの稼働
  • パワーウインドウの稼働
  • ヘッドライトの点灯
  • ワイパーの稼働

等が挙げられます。

車検のバッテリーチェック項目は緩い

車検の際にチェックされる項目にはバッテリーも含まれています。

しかしそのチェック内容は

  • 振動や衝撃などにより移動損傷していないこと
  • 蓄電池本体が木箱等の絶縁物で覆われていること

の2点のみ。つまり「動かないこと」「絶縁状態にあること」だけ確認できれば、バッテリーの点検は終了です。ほとんどの場合、バッテリーが原因で車検に落ちることはありません。

走るために交換は必要

とはいえ、バッテリーは車を動かすために必要なもの。たとえ車検に通ったとしても、十分な電圧を出力できるバッテリーでなければ、安心して運転することはできません

愛車に安心して乗るためにも、バッテリーを過度に消耗しないように注意しつつ、適切なタイミングで交換する必要があります。

車検時のバッテリー交換は必須?

車を動かすために必要なバッテリーは、何を基準にして交換するのが良いのでしょうか。

バッテリーの寿命は2から5年

バッテリーは走行中に充電され、電動パーツを使用することで電力を消費します。

充電と消費を繰り返しているうちにバッテリーは徐々に弱っていき、だんだんと出力が低下していきます。

バッテリーの品質、使用頻度や使い方によってバッテリーの寿命は変わりますが、一般的にはおおよそ2年から5年で寿命を迎えると言われています。

バッテリー交換の目安

消耗し電圧が下がってきたバッテリーは交換する必要がありますが、交換が必要となる目安は、車から発せられるサインを見ると良いでしょう。

交換が必要となるサインのうちわかりやすいのがヘッドライトの光量低下です。

夜間に走行中、走っている最中は明るいのに停車すると暗くなってしまうのは、バッテリーが弱まっている証拠です。

走行中は発電されるため一定以上の光量を確保できますが、停車時はバッテリーの電力で光らせなければいけないため、弱いバッテリーでは十分に明るい光を出すことはできません。

また現象としてわかりやすいのは、エンジンのかかりにくさです。

セルモーターを回してもなかなかエンジンがかからない時は、セルモーターの回転が弱くなっておりエンジンを始動させられなくなっている時です。

こうなると運転中にエンジンがかからなくなる恐れがありますので、早期のバッテリー交換が必要と考えましょう。

またこれらの症状が出始めたら、バッテリー液の汚れを確認してみると良いでしょう。

通常無色透明のバッテリー液が茶色く濁ってきていたら、バッテリーが消耗している証拠です。

サインが分かりづらいなど不安な場合は、ぜひ専門業者をご利用ください。

12V未満の電圧で交換

バッテリーが弱ってきた現象はわかっても、具体的にいつ交換すれば良いか踏み切れない人もいるでしょう。

バッテリーの交換は、具体的にはバッテリーの電圧が12Vを下回ったら交換すると良いでしょう。

バッテリーが弱まっている症状が出始めたと感じたら、ディーラーやカー用品店で電圧を計ってもらい、12Vを下回っていたなら、そろそろ交換を検討する時期です。

バッテリーの寿命を長くもたせるには

バッテリーは消耗品とはいえ、できれば長持ちさせて、頻繁に交換しなくても済むようにしたいものです。

バッテリーを長持ちさせるためには、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。

定期的に乗車して充電

バッテリーは走行中に充電され、電動パーツを使用すると電力が消費されますが、何もしていないときにも徐々に放電していきます。

そのため頻繁に乗らない、短距離しか乗らないという場合には十分な充電がされず、蓄積された電力がゼロになってしまう「バッテリー上がり」の状態になりやすくなります。

一度バッテリーが上がってしまうと寿命が大きく下がるため、定期的に長距離運転をするなどし、バッテリーに十分な電力を蓄えておきましょう。

寒冷地のでは電圧が上がりにくい

バッテリーの電圧が12Vを下回る状態になるとバッテリーの交換時期です。

しかし寒冷地では電圧が上がりにくいため、まだ寿命が十分残っていても12Vの電圧を出せないこともあります。

寒冷地でのバッテリーの状態は、その地域のディーラーやカー用品店が豊富な知識をもっていますので、寒い時期にバッテリーの状態がく良ないと感じたら、一度相談してみるのも良いでしょう。

バッテリー交換を安く済ませる方法

バッテリーが痛まないように丁寧に扱っていても、消耗品であるバッテリーはいつか交換しなければいけない状態になります。

バッテリーを出来るだけ安く交換するには、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。

車検時のバッテリー交換は絶対ではない

車検の際、見積もりの中にバッテリー交換の費用が含まれていることがあります。

バッテリーの寿命は2年から5年と言われるため、ちょうど車検のサイクルでバッテリーの交換が必要になるケースもあり、業者もちょうど良いタイミングとばかりに交換を勧めてくるでしょう。

しかしバッテリーの寿命は必ずしも車検のタイミングで尽きるわけではないため、車検時に絶対交換しなければいけないわけではありません。中には車検のタイミングだからこそ交換費用を高額に設定する業者もいるため、必要がなければバッテリー交換は見送りましょう。

ディーラー等のアフターサービスを活用

車検時にバッテリー交換を見送った直後、運悪くバッテリーが上がってしまうこともあります。そのような場合、ディーラー等が設定している車検のアフターサービスを利用してみるとよいでしょう。

良心的な業者ならバッテリー交換を安価、または無料で行ってくれることも。

また特約により一部の消耗品の交換を無料で行うサービスもありますので、車を購入した時や車検を受けたときのサービス内容を確認してみましょう。

バッテリーは個人で交換可能

またバッテリーは、ユーザーが自分で交換することができます。

バッテリーはカー用品店で販売しており、ユーザー自身で交換できるよう、ほとんどの製品には交換の手順書が付属しています。

ある程度車の整備や点検を行える知識があるなら、それほど難しい作業ではありません。

自分でやれば交換手数料は無料で済みますので、最も安いバッテリー交換方法といえるでしょう。

心配ならショップに依頼

しかしバッテリーは高い電圧を扱うパーツのため、慣れないユーザーが手順を間違えて事故につながる恐れもあります。もし交換が心配なら、素直にカー用品店やガソリンスタンドなどのショップに依頼してしまいましょう。

ディーラーに交換を依頼すると、純正品のバッテリーを使用されるためバッテリー本体の価格が高くなりがちです。

安く質の良いバッテリーを知っているショップ店員に任せれば、安心して品質の良いバッテリーに交換ができるでしょう。

また、バッテリー交換にアドバイスが必要と感じた場合も、ぜひ専門業者をご利用ください。

まとめ

バッテリーは車の電動パーツを動かすために必要な電池の役割を持っています。

車検の際にもチェックされる対象ですが、バッテリーの状態は見られることはありません。

しかし安全に車に乗るためには、バッテリーの品質を良い状態に保っておく必要があります。

定期的に長距離運転を行い決してバッテリー上がりにならないように注意し、それでも弱ってきたと感じたら、弱り切ってしまう前に交換しておきましょう。