車買取をするなら交渉術を身に着けて損はありません!買取価格アップに期待

車を売却するときに、買取業者が提示した査定額で売却するのは損になる可能性があります。買取業者は利益を出すために、できるだけ安く買い取りたいからです。たとえ高く買い取る余地があっても、売り手が何もいわなければ、そこで買取価格が確定します。

できるだけ高く売却するには交渉が欠かせません。有利に進めるためのポイントを紹介します。

まずは希望価格を伝えるのが重要

 

まずはいくらで買い取ってほしいのか、自分の中で希望価格を決めておきましょう。そうしないと買取業者が提示した査定額が高いのか低いのか分からないからです。

だからといって極端に高い希望価格にすると買取業者に諭されてしまいますし、安いとそのまま買い叩かれてしまいます。そうならないように適正と思われる価格を調べておくのがおすすめです。

自分の売ろうとしている車が、中古車市場でどれくらいの価格で販売されているのか調べてみましょう。車種だけでなく、同じグレードや色、年式や走行距離も考慮します。

一般的に中古車は、仕入れてから10~15%の経費や利益を上乗せして販売するのが一般的です。業者間オークションで仕入れた場合は、出品した業者の経費や利益も上乗せされています。

仮に両方とも15%だった場合、「中古車販売価格×0.85×0.85」が本来の買取価格と推定できるでしょう。あるいは両方とも10%で「中古車販売価格×0.9×0.9」かもしれません。中古車販売価格が100万円なら、72.25~81万円が買取価格となります。

実際は傷やへこみ、汚れの有無などで買取価格は変わるので、必ずしも同じ査定額になるとは限りません。ただし、目安にはなるでしょう。

できれば推定価格よりも少し高めに希望価格を設定しておいたほうが良いかもしれません。業者がどうしてもその車を買い取りたいとき、自社の利益を削って買値をつけてくれる可能性もあるからです。

希望価格は、査定員に伝えたほうが交渉はスムーズに進みます。例えば「この価格なら即決する」、あるいは「他店ではこの価格で買い取るといわれた」などです。

価格交渉の際に使えるアピールポイント

 

車の買取価格は、業者が査定して決定します。参考となるのがJAAI(日本自動車査定協会)のハンドブックやチェックシートです。再販までかかる経費や自社の利益も考慮されます。

JAAIによる「中古自動車査定士」という資格はありますが、民間資格なので必須ではありません。中古自動車査定士の資格が無くても査定をしている買取業者もあります。

見るべきところは決まっているので、大きな減点要素を見落とすことはありませんが、逆に加点するべきポイントを見落とす恐れはあります。例えばオプションです。

オプションの中でも製造時しか取りつけられないメーカーオプションは、中古車市場でも人気があります。サンルーフやスライドドア、レザーシート、安全装置などです。これらは自分から積極的にアピールしてみましょう。

オプションには後付けできるディーラーオプションや、社外オプションもあります。ただし、評価は買取業者によってまちまちです。

ディーラーオプションは純正なので、デザインに統一感があり、まだ評価される可能性はありますが、社外オプションは好みが分かれるため、減点される恐れがあります。もし純正オプションを手元に残しているなら、戻したほうが無難です。

一方でエアロパーツやアクセサリー類など、社外オプションだからこそ評価する買取業者も少なくありません。査定額に納得いかなければ、ほかの買取業者に依頼することも考えましょう。

ほかにアピールできるのが、こまめにメンテナンスしてきた履歴です。特に中古車は、どのようにメンテナンスされてきたか分かりづらいため、高い査定額をつけにくいところがあります。メンテナンスしてきた履歴が形で残っていれば、安心して高い査定額をつけられるわけです。

新車を購入すると、定期点検記録簿(整備手帳)が付属します。定期的に点検や整備をするのはもちろん、その記録を必ず残してもらいましょう。なお、JAAIのハンドブックでは、定期点検記録簿と保証書、取扱説明書の3つが揃っていると、10点の加点です(1点は1,000円相当)。逆に1点でも欠けていると5~45点減点されます。

もう一つしておきたいのが、洗車と社内の清掃です。しても査定額が上がるわけではありません。ただし、汚れたままの車は乱暴に扱われてきたと思われて、査定額が低くなる傾向があります。逆にきれいな車は大切に扱われてきたと思われて好印象です。加点にはなりませんが、不要な減点を防げるでしょう。

だからといって、業者に依頼するなど、お金をかけてまできれいにする必要はありません。できる範囲で十分です。

価格交渉で注意しなければいけないポイント

 

社外オプションで触れたとおり、同じ車でも査定額は買取業者によって異なります。買取業者は買い取った車を再販して利益を出さなければいけません。自店で再販したり、業者間オークションで流通させたり、海外に輸出したり、解体してパーツを再利用したり、スクラップを売却したりする方法があります。

買取業者によって、どの方法で利益を出せるか異なるので、査定額も異なるのです。1店だけしか査定しないと、せっかく高く買い取ってもらうチャンスを逃してしまいます。できるだけ多くの買取業者に査定を依頼しましょう。

一般的に利益を出す方法が少ないディーラーの下取りは低く、少ない修理で再販できる車は普通の買取業者が強みとするところです。大がかりな修理が必要だったり修理ができなかったりする車は、廃車買取専門業者であれば、買値をつけてくれるでしょう。

買取業者の中には、査定額を提示した後に保留されると、「すぐ手放さないと査定額が下がる」と急かしてくるところがあります。確かにこれは間違っていません。中古車市場は常に変動していますし、流通する数も多くなったり少なくなったりするので、日数が経つと査定額が変動する可能性はあります。

ただし、納得できる価格に届いていないのに売却するのは、損をするかもしれません。あくまでも売却するか決めるのは自分です。うかつに即決はしないようにしましょう。

交渉する上で重要なポイント

 

多くの買取業者は、売り手がすぐに車を手放す意思があるほど、高い査定額を出そうとする傾向があります。特に車を手放す時期を明確にすると、より現実味のある査定額を提示してくれるでしょう。

買取に必要な書類をあらかじめ揃えておくのも効果的です。車の買取では車検証や自賠責保険証、納税証明書、リサイクル券、実印とその印鑑証明書が必要になります。印鑑証明書以外は保管されているはずですし、印鑑証明書は市区町村の窓口で発行できますから、揃えるのは難しくありません。

ただし、紛失して再発行すると日数がかかります。車検証と実際の住所や名前が異なる場合は、住民票や戸籍謄本が必要です。ローンで購入して、車検証の名義がディーラーやローン会社になっている場合は、所有権留保を解除するための手続きをしなければいけません。

印鑑証明書や住民票は発行から3ヶ月という有効期限があります。買取を希望する日から逆算して揃えておきましょう。

ほかにも、査定する買取業者が多いほど、査定額は高くなる傾向があります。複数の買取業者に声をかけているなら、高値をつけてくれたところ2~3つに絞って、競わせてみましょう。

まとめ

車の買取を依頼するときは、あらかじめ自分の中で基準となる価格を決めて、それに近づけるように業者と交渉すれば、安く買い叩かれるのを防げます。できるだけ多くの買取業者に査定を依頼して、高値を引き出しましょう。

買取業者によって高値をつけられる車は異なり、廃車でも0円以上で買い取ってくれるところがあります。廃車買取業者ランキングページなら、そのような車に強い買取業者を探すのも簡単です。