シボレー・インパラの中古をどう選ぶか|ビンテージカーの注意点
アメ車には国産車にない魅力があります。コンパクトな使いやすい国産車に比べるとはるかに使いづらくお金もかかるのですが、それを超える力強さは実際に乗ってみたりそばに近づいてみなければわかりません。
1958年に発売されたシボレー・インパラはそんな車です。インパラを中古で買うには、まずその魅力と特徴を正しく知る必要があります。
インパラの魅力と特徴
アメ車ファンを中心に根強い人気のシボレー「インパラ」。ここではインパラを知らない人にも、その性能と魅力を紹介します。
GMがシボレーブランドで販売する乗用車
インパラは、アメリカ・ゼネラルモータース(GM)がシボレーブランドで販売している大型乗用車で、残念ながら現在は日本で正式に販売されてはいません。外見はいかにも「アメ車」という印象。車体も大きく、エンジンの音も含め、そばにいる人を圧倒します。
ビンテージカーとして人気が高い
シボレー・インパラは1958年に初代モデルが発売され、アメリカでは現在でも生産・販売されているフルサイズの乗用車です。数あるモデルの中でも特に1958(初代)〜1964年(5代目)モデルは「ローライダー」と呼ばれるカスタムカーのベースとして、またビンテージカーとしてアメリカはもちろん日本でもファンから絶大な人気を誇っています。
レトロでおしゃれなデザインが魅力
インパラはデザインも独特です。レトロで迫力のあるフロントフェイス、せり出した個性的なリアデザインは迫力満点。フロントからサイドに流れるファイヤーデザインが似合う「アメ車の代表格」といえます。一度見たら忘れられないほどですから、外観からインパラに魅了されたファンもたくさんいます。
インテリアもスマートでシンプルで、派手な真っ赤なシートが似合う数少ない車です。日本車に乗り慣れた人ならあまりに広いため車に乗っている感じがしないほどで、長時間のドライブでも疲れにくいと言われます。
インパラの中古車の価格相場
こんなシボレー・インパラを欲しいという人の多くは、1960年代までのモデルが狙いでしょう。歴史が長く流通する車も多く、その状態もそれぞれです。ここで中古車価格全般のことや、モデル別の価格相場から狙うモデルを詳しく見てみましょう。
インパラの中古車価格
どんな車も中古車の価格は、年式が古くなるほど安くなるのが普通です。しかし、インパラではそう単純ではありません。国産車に比べるともともと台数が少ないので仕方ない面もありますが、1年年式が違うだけで価格が100万円変わることもあるのはあまりに特殊です。
平均価格を見ると、人気の1964年式なら180万円から780万円、1965年式で398万円、1968年式で168万円、1969年式なら240万円と、1960年代だけでもモデルによってかなりバラバラです。比較的新しい1998年式は130万円、199年式なら40万円から84万円ほどと安くなりますが、2002年式はグッと上がって580万円。とにかく年式など単純に分けても「大体いくらくらい」とはなかなかいえません。
モデル別の価格の相場
インパラは価格が流通する車の数に影響します。マニア垂涎の1959年式(発売開始翌年のモデル)は特に数が少なく1,500万円もの価格がつくこともあります。またそれとは別に個体ごとにかなり価格が変わる傾向も強いのが特徴です。
とは言っても、タイプによってニーズや台数が限られるためある程度価格は絞られてきます。ここではタイプごとの大手販売店の価格帯と相場を紹介します。
・SSグレード
インパラSSグレードは1994年に登場し、専用パーツとブラックカラーで統一されたスポーティな雰囲気が売りの高性能FRセダンです。いわゆる「マッスルカー」のスピリットを受け継ぐパワフルな外観が魅力です。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
ガリバー | 141万円~141万円 | 約141万円 |
グーネット | 78万円~228万円 | 約154万円 |
カーセンサー | 78万円~255万円 | 約164万円 |
・SSコンバーチブル
まるでアメ車の代名詞のような「コンバーチブル」も、SSグレードくらいになると相場価格はかなり高額です。それだけ人気があるということと、流通する台数が少なく価値が高いためと考えられます。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
ガリバー | 429万円~529万円 | 約479万円 |
グーネット | 440万円~850万円 | 約576万円 |
カーセンサー | 299万円~1,600万円 | 約727万円 |
・ベースグレード
ベースグレードであってもインパラはやっぱり相場は300万円を超えますが、比較的低価格ですから「とにかくインパラに乗りたい」なら狙い目です。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
ガリバー | 176万円~525万円 | 約314万円 |
グーネット | 237万円~500万円 | 約332万円 |
カーセンサー | 237万円~449万円 | 約349万円 |
・ワゴン
インパラでワゴンタイプは当初から流通数も多くはありませんでしたが、ニーズも少ないようです。それでも優に200万円を超えますから、用途に合わせて検討しましょう。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
ガリバー | 249万円~299万円 | 約271万円 |
グーネット | 238万円~299万円 | 約268万円 |
カーセンサー | 369万円~399万円 | 約381万円 |
おすすめの中古インパラのモデル
ここで、さまざまある中古インパラのの中から自分に合ったものを選ぶためのポイントを考えます。インパラの価値は大きく「ビンテージカー」かどうかで性質が変わります。この違いを仕様の面から見てみましょう。
ビンテージカーとして購入するなら5代目まで
ビンテージカーとして価値があるのは初代(1958年式)から5代目(1971〜1976年式)までです。モデルによっては流通する台数が少ないなど国内で手に入れることは難しい場合もよくあります。どうしても買いたいときは本場アメリカから輸入して買わなくてはならないことも珍しくありません。
最高出力 | 駆動方式 | 全長 | 全幅 | 全高 | 乗車定員 | 燃費 | 排気量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
185ps | 2WD | 5.3m | 2.0m | 1.3m | 4人 | 9.5km/L | 4,600cc |
燃費を気にするなら6代目以降がおすすめ
インパラは、フルモデルチェンジされた6代目から燃費性能が上がっています。初代から5代目までは燃費が悪く故障することも多い上に自動車税も高いので、維持するための費用は高額になります。リーズナブルにインパラオーナーになるなら6代目以降がおすすめです。
最高出力 | 駆動方式 | 全長 | 全幅 | 全高 | 乗車定員 | 燃費 | 排気量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
305ps | 2WD | 5.1m | 1.8m | 1.5m | 5人 | 35.4km/L | 3,600cc |
業者別のインパラの中古車価格
今度は、タイプ・年式・走行距離別のインパラ中古車価格を見てみましょう。台数が少ないため平均価格にもかなり差があることにも注意が必要です。
タイプ別
タイプは用途によって決めることになるでしょう。ただ、人気のコンバーチブルはかなり高額でベースグレードの2倍近い相場です。タイプの魅力と予算とのバランスで選ぶようにしましょう。
タイプ別 | ガリバー | カーセンサー | グーネット |
---|---|---|---|
SS | 約144万円 | 約164万円 | 約154万円 |
SSコンバーチブル | 約479万円 | 約727万円 | 約576万円 |
ベースグレード | 約314万円 | 約349万円 | 約332万円 |
ワゴン | 約271万円 | 約268万円 | 約371万円 |
年式別
やはりインパラはレトロスタイルの初期モデルが人気です。中間に当たる年式はかなり低価格ですが、それだけ求める人が少ないからともいえます。
年式別 | ガリバー | カーセンサー | グーネット |
---|---|---|---|
1958〜1980年 | 約389万円 | 約561万円 | 約577万円 |
1981〜1996年 | 約225万円 | 約202万円 | 約321万円 |
2000年〜 | 約490万円 | 約525万円 | 約525万円 |
走行距離別
インパラの中古車ではその人気の年式から言っても、走行距離は長くて当然です。初代までを射程に入れれば走行距離よりも現状のエンジンや足回りを入念にチェックする方が優先されます。
走行距離別 | ガリバー | カーセンサー | グーネット |
---|---|---|---|
〜5万km | - | - | - |
5万〜10万km | 約414万円 | 約430万円 | 約149万円 |
10万km〜 | 約335万円 | 約389万円 | - |
インパラを購入する際の注意点
インパラもビンテージカーになれば相応の年式ですから、実車の状態は個体によって大きく異なります。国産車を見極める際の年式・走行距離だけでは大まかに見極めることさえ難しいものです。一台ずつ状態は全く違うと思ってチェックしなくてはなりません。
消耗品の状態をチェックする
まずはエンジンルーム内をチェックします。タイミングベルトやエンジンオイルはもちろん、フロントランプやリアランプも正常に動作するかどうか、前回いつ交換したかを確認しましょう。インパラは現在正規に日本で販売されていないため、使う部品も手に入れにくいものばかりです。
チェックを怠ると、買った直後にアメリカから高額な費用をかけて部品を取り寄せなくてはならなくなります。直に各種の消耗品は、サイズも材質も国産車とは違いますからなかなか代用が効きません。面倒かもしれませんが、交換すべき消耗品のリストを作るなどして細かにチェックするようにしたいものです。
また、実際にインパラを動かすことも重要です。できれば自分の手でエンジンをかけて手応えを、アイドリング中に異音や異様な振動がないかも確かめましょう。リアに回り、排ガスの状態も要チェックです。白煙または黒煙が出たりしていないかも自分の目で見ておきましょう。
車体の歪みに注意
長い年数を経ているビンテージカーならまず最初は車体全体を眺めることから始めましょう。改造歴があると車体が全体的に歪んでいることがあります。特にハイドロ車は改造が車体のバランスに与える影響は大きいと言われます。念入りに確認しましょう。
また、ドアは全て自分の手で開閉してみることが大切です。閉めたときの立て付けや開けたときの引っ掛かり・違和感がないか、車体との隙間がないか、もしあればその原因は何か。必ず買う前に突き止めましょう。
インパラの魅力は内装にもあります。シートや各パネルに傷や汚れ、不自然な修復跡はありませんか。目立つものは買う条件として修復できるかどうかを確認しましょう。
CARFAXとAutoCheckで過去の走行履歴を確認する
CARFAX(カーファックス)とAutoCheck(オートチェック)は、アメリカ国内で販売された車のVINナンバーと呼ばれるシリアルナンバーから過去の走行履歴などを調べられる民間の組織です。
100%保証できる情報ではないのですが、調べることで意図的に走行距離が改ざんされているかどうかは確認できるので、高い確率でリスクを回避できます。販売店で「CARFAXまたはAutoCheck」はありますか?」と尋ねてみましょう。
現在の車から買い替える場合には
インパラはビンテージカーですから、状態がよい満足のいくものほど高価です。そのためにコツコツ貯金することはもちろんですが、その他にも使えるものは全て使いたいものです。今話題の車買取専門店は、昔と違ってうまく活用するとかなり役立ちます。
売ったお金を元手にお得に買い換えよう
以前主流だった販売店での「下取り」は、あくまで新たに買う車の「値引き」でした。下取りする車は中古車販売店に払い下げられたり直接販売したり、価値がなければ廃車にするしかなくどちらかというと販売店にとって利益にならないお荷物でした。高くても数万円程度で、インパラを買うには心もとない金額です。
車買取では状態のよい車ほど高く買い取ります。買い取った車は次の買い手に販売して、またもし車としての価値がなかったとしてもまだまだ海外には良質な日本車の部品ニーズはたくさんあります。そんな販売ルートを持つ買取業者なら少しでも高く買い取ってくれるに違いありません。
買取業者はチョージン買取がおすすめ
車の買取金額は、同じ車でも業者によって大きく変わることがあります。それは買い取った車の販路が十分にあるか、その車の価値を正しく評価できるかが業者によって異なるためです。一つはビジネスの仕組みとして、もう一つはいかに多くの買取経験があるか、査定するスタッフの目が確かかどうかが販売店に問われます。
チョージン買取は全国規模で車買取を展開しており、買取台数も業界トップクラス。そのため査定基準も明確で査定結果も確かです。また買い取る車が廃車にするしかない状態でも、解体業者に持ち込むレッカー費用や手続き代行費用・手続き費用全てが無料となり、それでも買取金額は0円以上を保証しています。つまり当然、廃車でも費用はかからず処分できるのです。
今までかかる費用が心配で廃車にできなかった人もこれなら安心して利用できるはず。チョージンはホームページから簡易査定できますから、あらかじめ大まかに買取金額を見て問い合わせてみましょう。
中古のインパラを手に入れよう
シボレー・インパラを手に入れ乗り続けるのは簡単ではありません。しかし乗ればそのパワーや操作性でたちまち虜になってしまう名車。アメ車ファンにとってその費用や手間は苦にならないかもしれません。
高価な中古のインパラを買うなら、今乗っている車を買取に出してそれを元手にするとお得に手に入ります。もし廃車だったとしても、チョージンならかかる費用は無料ですから安心して利用できます。インパラは台数が少ない貴重な車です。見つけたときにすぐ手続きできるよう、今の車をどう処分するかあらかじめ考えておきたいものです。