中古のデミオの選び方を徹底解説!相場やおすすめモデルを紹介
デミオは、自動車メーカーのマツダが販売しているコンパクトカーです。1996年の発売以降、未だに人気が高く、中古車が多く市場に出回っています。
また、発売初年度には、年間を通して優秀な車に対して表彰される「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の選考委員特別賞を受賞しています。この記事では、中古のデミオの選び方やおすすめモデルなどをお伝えします。参考にしていただき、納得のいく1台を手に入れましょう。
デミオの特徴
マツダが販売しているデミオは、普通車としては小さめのコンパクトカーとして人気が高く、マツダの本社がある広島県を中心に、広く普及しています。また、デミオはコンパクトというだけではなく、以下のような特徴を持ち合わせています。
走りを楽しめるコンパクトカー
デミオは、1996年に発売された翌年に、生産台数累計10万台を達成しており、発売と同時に一気に人気が高まったということがわかります。その人気の秘密は、小型で小回りが利くということだけに留まらず、走行性に優れていることが挙げられます。
具体的には、カーブが多い道路でもスムーズに曲がり、荒れた路面でも走りを乱されないという特徴があるため、老若男女問わずに人気の高い車の一つです。
ディーゼルモデルも用意
デミオはガソリン車だけではなく、ディーゼルモデルもラインナップされています。このディーゼルモデルは燃焼効率がよく、CO2の排出が少ないというメリットがあります。さらに、新世代技術として「スカイアクティブD」というディーゼルエンジンが採用されています。
また、マツダのディーゼルエンジンは、2.5リッター車並みのエンジン性能を発揮しており、環境に優しいだけでなく、高性能な点も注目されています。
デミオの中古車の価格の相場
デミオが初めて登場してから十数年、高性能技術を取り入れつつモデルチェンジを経て、現在の形となっています。また、自治体や法人を対象に、デミオEVという電気自動車もリース販売されており、一般の市場に出回ることが期待されています。
車種に関わらず、新車を購入するための平均予算は、170万円程度といわれています。この価格は、走行中の音が静かで環境に優しいハイブリッドカーでも、コンパクトカーであれば、新車でも購入できる価格だといえます。
デミオの場合、他社のコンパクトカーと同様に、新車時から比較的低価格であることから、中古価格も安定しているので、選択肢が豊富だといえるでしょう。なお、デミオの新車価格は約110~160万円程度となっており、中古車価格は約40~140万円程度と、購入しやすい価格だということがわかります。
モデル別の価格の相場
デミオは、1996年発売当初の初代モデルから現在の四代目まで登場しており、モデルによって価格の相場が異なります。以下では、初代から四代目までのモデル別の中古車販売店における価格について、順に解説していきます。
初代デミオ DW系
初代デミオは、1996年8月に発売されてから2002年8月まで販売されたモデルです。マンションなどの集合住宅の増加とともに、機械式駐車場が増加したことから、機械式駐車場にぎりぎり入る車高で開発されているという背景があります。
また、バブル崩壊後という社会背景から、高級車や軽自動車を愛車としていたユーザーなど、幅広い世代から支持され、「日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員特別賞」と「RJCカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
なお下記では、初代デミオの中古車販売店別の相場をまとめています。
販売店 | 中古車価格帯 | 中古車相場 |
---|---|---|
A社 | 5~59万円 | 約18.0万円 |
B社 | 9.9~39.8万円 | 約20.9万円 |
この表を見ると、初代デミオは年式が古いということから、相場が低めになっていることがわかります。また、初代デミオを取り扱いしていない中古車販売店もあり、ほかの販売店でも6~10台程度の取り扱いとなっており、台数が少ない状態です。
二代目デミオ DY系
二代目デミオは、2002年8月から2007年7月までに販売されたモデルで、前半においては、フォードと共同開発した「DYプラットフォーム」を採用し、「自由形ワゴン」をコンセプトにしています。また、ボディカラーが8種類と豊富な初代デミオと比べて、二代目デミオでは6種類に減っています。また、幅広い年齢層から選ばれる、落ち着いたラインナップになっています。
なお、下記では、二代目デミオDY系の中古車販売店別の相場をまとめています。
販売店 | 中古車価格帯 | 中古車相場 |
---|---|---|
A社 | 34.9~64.8万円 | 約49.9万円 |
B社 | 5~48万円 | 約23.1万円 |
C社 | 5~59万円 | 約20.1万円 |
この表を見ると、初代デミオと比べて二代目デミオの相場は、やや高くなっていることがわかります。また、全ての中古車販売店を合わせると、5~64.8万円と価格帯が広くなっていることがわかります。
三代目デミオ DE系
三代目デミオは、2007年7月から2014年9月までに販売されたモデルで、若者をターゲットにしたスポーティタイプに変貌を遂げています。また、三代目で初めてCVTを採用し、16.0km/Lから23.0km/Lまで燃費が良くなっています。
なお、下記では、三代目デミオDE系の中古車販売店別の相場をまとめています。
販売店 | 中古車価格帯 | 中古車相場 |
---|---|---|
A社 | 34.9~104.8万円 | 約49.1万円 |
B社 | 9~104.9万円 | 約52.0万円 |
C社 | 8~149.8万円 | 約44.6万円 |
この表を見ると、初代や二代目にはなかった、100万円代という高めの中古デミオが販売されていることがわかります。また、スカイアクティブなどの特別仕様車は、中古車でも高額になりやすい傾向にあります。
四代目デミオ DJ系
四代目デミオは、2014年9月~現在も販売されているモデルで、この頃から国内だけでなく、メキシコやタイで製造をスタートさせています。
また、従来のガソリンエンジンをグレードアップさせたことに加えて、新世代技術として「スカイアクティブD」というディーゼルエンジンが採用されています。なお、以下の表では、四代目デミオDJ系の中古車販売店別の相場をまとめています。
販売店 | 中古車価格帯 | 中古車相場 |
---|---|---|
A社 | 84.8~210万円 | 約150.7万円 |
B社 | 59.9~222万円 | 約138.7万円 |
C社 | 59.9~210万円 | 約134.4万円 |
この表を見ると、エンジンのグレードアップなどによって、中古車価格が一段とアップしています。そのため、200万円代と新車が購入できる程度の価格で、中古車市場に出回っているということがわかります。
おすすめの中古デミオのモデル
デミオには、初代から四代目までのモデルがあり、年月を重ねるごとに性能が良くなっています。ここでは、おすすめの中古デミオのモデルを解説していきます。なお、各モデル別のスペックを表にまとめています
新しいデザインの車が欲しいなら4代目
デミオは、「魂動」をデザインテーマとしており、現行型の四代目から、躍動感あるデザインに大きく変化しています。また、性能のよさに変わりはありませんが、最新のスタイリッシュなデザインを求める人は、現行モデルの購入がおすすめです。
駆動方式 | 前輪駆動(2WD) | 四輪駆動(4WD) |
---|---|---|
全長・全幅・全高 | 4,060mm 1,695mm 1,500mm | 4,060mm 1,695mm 1,525mm |
車両重量 | 1,010~1,240kg | 1,010~1,240kg |
燃費 | 23.0km/L | 23.0km/L |
格安のデミオを狙うなら初代
50万円以下の格安のデミオを手に入れたい人は、格安で中古市場に出回っている初代デミオがおすすめです。また、10万円程度の低価格で、走行距離が少ない低走行車もありますが、流通量が少ないため、探すのは難しいことが現状です。
なお、中古の初代デミオを購入する場合は、燃費のよい1,500ccの車がおすすめです。
駆動方式 | FF |
---|---|
全長・全幅・全高 | 3,800mm・1,650~1,670mm・1,500~1,535mm |
車両重量 | 900~1,020kg |
燃費 | 16.0km/L |
お得に状態のよい車を手に入れるなら二代目
二代目デミオは、初代に比べて流通量が多く、手に入れやすいことが特徴です。ただし、価格は初代よりもかなり高くなりますが、お手頃な価格で状態のよい車が見つかる可能性も高いといえるでしょう。
駆動方式 | FF |
---|---|
全長・全幅・全高 | 3,925~3,930mm・1,680mm・1,530~1,545mm |
車両重量 | 1,070~1,180kg |
燃費 | 16.0km/L |
業者別のデミオの中古車価格
デミオは幅広い世代から支持されており、比較的新しい年式で性能のよいモデルでは、中古車でも価格が高い傾向にあります。ここでは、タイプ別・年式・走行距離から見たデミオの中古車価格を、中古車販売店ごとに表でまとめています。
タイプ別の中古車価格
デミオは、環境に優しいクリーンディーゼルエンジンを搭載した「1.5-XD」や、直列4気筒DOHC 1.3リッターガソリンエンジンを搭載した「13-SKYACTIV」の人気が高い傾向にあります。そのため、中古車市場に数多く出回っていますが、価格帯が幅広く、200万円を超えるものもあることが現状です。
タイプ別 | A社 | B社 | C社 |
---|---|---|---|
1.5-XD | 139.8~169.8万円 | 69.8~215万円 | 119.9~210万円 |
13-SKYACTIV | 51.8~87.8万円 | 22.5~104.9万円 | 24.8~104.9万円 |
年式別の中古車価格
中古車は、年式が新しくなるほど価格が高くなることが一般的です。デミオも同様に、2010年式と2018年式を比較すると、価格にかなりの差があることがわかります。また、2018年式は中古車市場にも、まだほとんど出回っていない状態のため、入手が難しいといえるでしょう。
年式別 | A社 | B社 | C社 |
---|---|---|---|
2018年 | 210万円 | 105~222万円 | 105~210万円 |
2010年 | 48.6~90.4万円 | 12~85.8万円 | 8~72.8万円 |
走行距離別の中古車価格
中古車は、走行距離が少ないほど価格が高くなることが一般的ですが、人気で性能のよいタイプの場合、走行距離が多くても、価格は高くなる傾向にあります。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
5万km以下 | 44.8~210万円 | 5.8~222万円 | 5~210万円 |
10万km以上 | 34.9~54.9万円 | 5~91.8万円 | 5~165万円 |
中古デミオを購入する際の注意点
新車を購入するよりも、比較的安い価格で手に入る中古車ですが、中古デミオを購入する場合、以下のような点に注意が必要です。
後部座席や荷室の大きさが十分か確かめる
中古車を購入する際に注意する点としては、年式やグレードだけでなく、自分のライフスタイルに合ったタイプであるかということが、とても重要になってきます。
デミオの場合、後席のスペースと荷室があまり大きくないという特徴があります。そのため、荷物を多く積む機会が多い人や、大人3人以上で乗る場合は、スペースが十分かどうかを考える必要があるでしょう。
タイミングチェーンの交換が必要
デミオは、エンジンにタイミングチェーンを採用しているため、定期的な交換が必要になります。このタイミングチェーンの交換は、従来では10万kmの走行距離が目安とされていました。しかし、近年では耐久性がアップしたため、30万km程度が目安とされています。
なお、タイミングチェーンの交換には、10~20万円程度の費用がかかります。万が一、エンジンオイルのメンテナンスを怠った場合、タイミングチェーンに不具合が起きやすいので注意が必要です。
整備状態をチェックする
走行距離が少ない中古車で人気が高いタイプは、高額で取り引きされていることが現状です。また、走行距離が少ない場合でも、低価格で販売されているタイプには注意が必要です。
その理由は、メンテナンスがしっかりされていない可能性があるためです。メンテナンス状態を確認するためには、前のオーナーや販売店が整備をきちんと行ってきたかを、きちんと確認するとよいでしょう。
修復歴車は避ける
どのような車種でも、中古車を購入する際には、事故などによる修復歴を確認することが大切です。なぜなら、修復歴によっては長期間走行するための安全性が、不十分な可能性があるためです。
具体的には、事故などで車体のフレームにダメージを受けている場合、今は問題がなくても、購入後に不具合が生じるリスクが高いため、購入は避けたほうがよいといえるでしょう。そのため、購入前には修復歴を必ず確認するようにしましょう。
走行距離と年式のバランスを考える
車を定期的に走行していれば、走行距離と年式は比例すると考えることが自然でしょう。また、車は年間で平均1万km走行することが一般的なため、年間の走行距離が極端に少ない中古車は、状態が悪い可能性があるので注意が必要です。
したがって、走行距離の少なさだけに囚われるのではなく、走行距離と年式のバランスを考慮したうえで、購入することをおすすめします。
保証内容も確認
デミオを販売しているマツダでは、新車を購入したユーザーを対象とした「新車保証」という制度を設けています。この制度は、保証書に示す期間と条件に応じて、不具合があった場合に、無料で修理を行うというものです。
中古車の場合も、保証の充実度が重要です。保証内容は中古車販売店によって異なるため、購入を検討している中古車販売店の保証内容を、購入前にきちんと確認しておくようにしましょう。
現在の車から買い替える場合には
現在の車から、中古デミオに買い換えを検討している場合、どのような方法で買い替えるとよいのでしょうか。ここでは、現在の車を売却して買い替える方法について、紹介していきます。
売ったお金を元手にして購入できる
車を買い替える場合、現在の車を買取に出してそれを元手にして購入すると、買い替える車にかける費用の負担が、軽減できるメリットがあります。ただし、現在の車の走行距離や年式によって、査定価格が変わるため、車の状態を確認して業者を選ぶことが大切です。
また、同じ状態の車でも、買取業者によって査定価格が異なるため、複数の業者に査定を依頼することをおすすめします。
中古デミオをお得に購入しよう
中古デミオは、1996年の発売から20年以上、多くのユーザーに支持され続けている魅力的な車です。また、年式が新しくなるごとに性能がアップするだけでなく、時代のニーズに合ったボディカラーやエクステリアに変化させてきたことが、人気が高い理由の一つだといえるでしょう。
さらに価格帯も幅広く、さまざまな走行距離や年式の中古デミオが出まわっているため、自分のライフスタイルに合った、お気に入りの中古デミオを手に入れましょう。