中古のパジェロ買う前におさえるおすすめポイント|相場も解説
1970年代ごろから、日本では休日をキャンプやスキーなど、アウトドアやスポーツを楽しむために遠出をする人が増え始めました。そんな背景に後押しされ、人気を博したのが本格派4WDとして1982年に初代が発売された三菱のパジェロです。
30年を超える歴史を持っているだけあって、派生モデルもパジェロミニやパジェロイオ、パジェロジュニアと3つあります。中古車も多く出回っていますが、パジェロだけに限ってもどれを選べばよいのか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。この記事では中古のパジェロに特化して、そのモデル別の魅力や特徴、相場について解説します。
目次
元祖クロカンSUVのパジェロの魅力と特徴
初代は1982年に発売と、長い歴史を持つパジェロの魅力は何と言っても高いオフロード性能です。現在、パジェロは世界170カ国で発売されていますが、これはそれだけパジェロが場所・地域・気候を選ばずに走れる性能を持っていることの証でもあります。しかしパジェロが人気になったのは、その高いオフロード性能だけでなく、室内も快適に仕上げられていることにあります。運転席は性能重視の機能美に特化した傾向が強いものの、そのほかの場所には収納スペースが数多く設けられています。
パジェロオーナーには、内装にもこだわりを持っている人が多いのも特徴です。特にグレードが高い「エクシード」には本革仕様のシートを選択できるなど、カスタムが楽しめるのもパジェロの魅力と言えるでしょう。また剛性が高いモノコックボディは、事故による衝撃に強いのが特徴です。前方からの衝突には強い車が多い中で、パジェロは側面から衝突された場合に備えたサイドエアバッグなど、安全性能にもこだわりが見られるのが、パジェロの特徴です。
パジェロの中古車の価格の相場
現行車は2006年発売と、パジェロはフルモデルチェンジが少ない車です。しかし派生モデルの軽自動車「パジェロミニ」なども含めると4車種になるため、それぞれ価格帯が異なります。
パジェロの中古車価格の傾向
1982年に発売されて以来、人気が高い車であるがゆえに、中古車も数多く出回っています。そのため中古車相場も、下は0.1万円と非常に低くなっている一方で、内装のグレードによっては500万円近い高価格で取引されるものもあるのが特徴です。また、パジェロ自体の生産数は減少傾向にあるため、新しいものほど手に入りにくくなっています。特別なものでは、自衛隊で使用されていたパジェロは見た目のゴツさや、かっこよさからたとえ中古でも人気が高いようです。
派生モデル別の価格相場
パジェロは、2006年発売の現行車で4代目です。またパジェロには派生モデルとして「パジェロミニ」「パジェロジュニア」「パジェロイオ」があります。それら派生モデルも含めた、価格の相場について解説します。なおここで紹介している相場は2019年1月時点での価格であり、またネット未掲載の車もあるため店に直接問い合わせると見つかるケースもあります。
パジェロ
グレードによる価格幅がかなり大きいほか、オーナーによるカスタムで価格帯にも差が出やすくなっています。最も最近では2018年10月にマイナーチェンジが行われており、オフロード性能だけでなく、通常の道路を走る際の性能もアップされています。車体の長さからロングとショートの2種類があり、さらにグレードが基本となる「GR」と、上質グレードの「エクシード」と、最上位グレードの「スーパーエクシード」があります。上質なグレードになるほど、内装がグレードアップするのが特徴です。
グレード | 初代 (1982~1991年) | 2代目 (1991~1999年) | 3代目 (1999~2006年) | 4代目 (2006~2018年) |
---|---|---|---|---|
駆動方式 | パートタイム4WD | パートタイム4WD/フルタイム4WD | フルタイム4WD | フルタイム4WD |
燃費 | - | - | - | 8.0km/L(ディーゼル:10.4km/L) |
シフト | 4AT 5MT | 4T 5MT | スポーツモード付5/4AT AT | 5AT |
パジェロミニ
新車だと300万円を超えることも少なくないパジェロ、そのイメージを崩すことなく軽乗用車として発売したのがパジェロミニです。1994年から2012年までの発売とあって、最も新しい車でも2019年時点で7年が経過しているためか、価格は全体的におさえられています。軽自動車ならではの小回りの良さも感じられますが、性能面ではパジェロジュニアと大差はなく、維持費の面で違いが出てくるようです。
※2010年モデルを参考
グレード | XR | ZR | VR |
---|---|---|---|
駆動方式 | FR/パートタイム4WD | パートタイム4WD | パートタイム4WD |
燃費 | 4AT:15.0km/L | 5MT:15.6km/L 4AT:15.0km/L | 5MT:15.6km/L 4AT:15.0km/L |
シフト | 4AT | 4MT/4AT | 5AT/4AT |
パジェロジュニア
広さはパジェロミニと同じですが、普通車だからこその走破性があります。ミニよりもパジェロに近く、雪道に強いと評価が高いです。またエンジンも新開発されており、発売当初のグレードは上級の「ZR-II」とベーシックな「ZR-I」の2通りが用意されました。しかし生産期間は1995~2000年と比較的短く、市場でもなかなか見かけない車種です。また特別限定車である「アニバーサリーリミテッド」やウィンターレジャー仕様の「マックツイスト」なども含まれるためか、相場も30万~100万円前後と、幅広くなっています。
グレード | アニバーサリーリミテッド | マックツイスト | フライング |
---|---|---|---|
駆動方式 | パートタイム4WD | パートタイム4WD | パートタイム4WD |
燃費 | 14.4km/L | 14.4km/L | 14.4km/L |
シフト | 5MT/3AT | 5MT/3AT | 5MT/3AT |
パジェロイオ
パジェロジュニアの後継として、1998年から2007年まで生産された普通車で、性能面はパジェロジュニアの改良版となっています。ただパジェロに比べるとやはりサイズはコンパクトで、街中と悪路を行き来する必要がある人から根強い人気を誇っています。また「パジェロだと家族が運転しづらくなりそう」と考えている人にとっても、パジェロより小回りが利くという面でメリットが大きいと言えるでしょう。
グレード | アクティブフィールドエディション1.8 | アクティブフィールドエディション2.0 |
---|---|---|
駆動方式 | 4WD/FR | 4WD/FR |
燃費 | 10.8km/L | 10.8~13.0km/L |
シフト | 4AT | 4AT/5MT |
おすすめの中古パジェロのモデル
オフロード性能には折り紙付きの評価を誇る頑丈さもあってか、初代のパジェロもいまだ取引されており、根強い人気を誇っています。4代目から初代まで、パジェロのモデルに応じてポイントを解説します。
上質さを求めるなら4代目「3.0ロングエクシード」
現行モデルとして安定性や走行性、室内の設備、収納力など、様々なポイントをカバーできている4代目は中古パジェロの中でもおすすめです。特に上質グレードである「エクシード」は、ベースグレードと呼ばれる基本的な性能を備えた「GR」に比べると、中古であっても室内設備が充実しています。またカーオーディオの中でも信頼度が高い、ロックフォード製の高級オーディオシステムが搭載されているのも特徴です。マイナーチェンジが細かく行われており、2014年以降はデザインも変更、2015年以降はオートマチックハイビーム採用と、年式が新しいほど設備はグレードアップされています。
価格帯と安定感で選ぶなら3代目
1999年から2006年の間に発売された3代目は、現在型落ちということもあって中古価格帯は控えめ、それでいて性能面は申し分ありません。事故の衝撃に強い剛性のあるモノコックボディの採用も、3代目からです。エンジンもガソリンだけでなく、新開発された3.2Lのディーゼルターボの2種類があり、燃費面も性能がアップしています。また2004年以降は一部グレードにカーナビが標準装備され、街中で乗るにもおしゃれな外装にグレードアップ、自分なりのアップデートもしやすくなったと言えるでしょう。特に、バックカメラ標準装備の「アクティブフィールドエディション」は上質グレードの「エクシード」にも負けない品質で狙い目です。
2代目や初代はより安いが維持費に注意
100万円以下で手に入るパジェロを狙うなら、2代目や初代が候補に入る人もいるかもしれません。実際、中古平均価格は初代が60万円台、2代目は80万円前後です。
ただ注意したいのは、初代は1990年12月、2代目は1999年8月に生産が終了しているということです。悪路の走破性は保っているものの、故障などで維持費がかかる可能性は十分にあります。メンテナンスがしっかり行われているものを選びましょう。
業者別のパジェロの中古車価格
パジェロはグレードや年式でも価格が異なり、さらに業者によって扱う種別も異なります。ここではそんなパジェロの業者別の中古車価格を解説します。
今回はカーセンサー、ガリバー、グーネットという、大手中古車業者を参考に相場が変わりやすいポイントに絞って比較しました。検索可能な台数はグーネットが最も多かったものの、ネットに掲載されていない車もあるため、もっとお得なパジェロが見つかる可能性もあります。
グレード
グレードの違いにより、内装などのオプションの豪華さなどが変わるため、基本的にスーパーエクシードが最も高くなる傾向にあります。
グレード | GR | エクシード | スーパーエクシード |
---|---|---|---|
カーセンサー | 116万円 | 85~126万円 | 48~150万円 |
ガリバー | - | 109万円~339万円 | 64~114万円 |
グーネット | 73.8万円~239万円 | 25~471.1万円 | 48~471.1万円 |
年式
年式で見比べると、年式は古くても使用状態が良い物も含まれるため、一概には言えないことが価格から分かります。パジェロ自体の生産台数は年々減少傾向にあるため、年式が新しいほど商品自体も少なくなり、価格自体も高めになる傾向があるようです。
年式 | 2006年以降(4代目) | 2006年以前(3代目~初代) |
---|---|---|
カーセンサー | 80.9~251万円 | 38~155万円 |
ガリバー | 109~339万円 | 39~134万円 |
グーネット | 93~471万円 | 51.7~218万円 |
走行距離
走行距離を見ていくと、5,000km以下の場合は価格帯も100万円を超えるほか、店舗によってはネット上には未掲載の場合もあるようです。一方で、5万km台でも100万円を切るお手頃価格のパジェロもありました。
走行距離 | ~5,000km | ~50,000km | 10万km~ |
---|---|---|---|
カーセンサー | 198~495万円 | 75~426万円 | 38~251万円 |
ガリバー | なし | 134~156万円 | 39~114万円 |
グーネット | 389万~471万円 | 75万~207万円 | 52.5万~106万円 |
中古パジェロを購入する際の注意点
購入したいパジェロのグレードや年式が決まったら、中古車だからこそ注意したいポイントを知っておきましょう。
年式10年以内かチェック
現行のパジェロである4代目は2006年よりマイナーチェンジは何度かあったものの、フルモデルチェンジが少ないことに留意しましょう。4代目のパジェロであっても、年式が2010年以前のものであることは珍しくありません。また、比較的故障の少ないパジェロですが、走行距離が10万kmを超えていると部品交換が必要になることが多くなります。パジェロの部品交換は高額になりがちで、後述しますがこれは維持費の高さにもつながってきます。
定期的なメンテナンスが必須
たとえお得な価格でパジェロを購入出来たとしても、その後故障が多ければ、維持費だけであっという間に新車並みのお金がかかる可能性があるのです。これまで定期的なメンテナンスが行われてきたかチェックしましょう。ターボ付きエンジンの場合は、オイル交換をしっかり行わないとタービンブローから廃車になるリスクも考えられます。ターボ交換は10万円程度、またディーゼルエンジンの部品は10万~20万円と言われます。一方で部品がなくて修理できない、ということは少ない車種です。
乗りづらさを感じることもある
悪路を走破するボディは魅力的ですが、小回りが利きにくく、4代目のパジェロのロングモデルは特にサイズが大きくなります。そのため、これまで普通乗用車に乗っていた人でも、乗りづらさを感じる可能性は少なくありません。軽自動車に慣れている人なら、運転に慣れるまで時間がかかることもあります。また立体駐車場など、狭い場所への駐車は、慣れないうちは特に大変です。パジェロミニやパジェロイオを選択肢に入れておくのも、1つの方法と言えます。
維持費が高額になりがち
オフロード車であるため主要部分の耐久性は高く、メンテナンスをすれば長年乗っても大きな問題はないのがパジェロのメリットでもあります。しかしボディが頑丈なために、重量やサイズの影響を受けるのが自動車税と自動車重量税、自動車保険です。
まずパジェロの排気量は3,000ccあり、燃費基準はクリアされていないためエコカー減税が適応されません。これはモデルに応じて変わるため、下記は参考価格となります。
グレード | 自動車税 | 自動車重量税 |
---|---|---|
パジェロ | 51,000円 | 20,500円 |
パジェロ ディーゼル | 58,000円 | 20,500円 |
パジェロ ショート | 51,000円 | 16,400円 |
パジェロ ショート ディーゼル | 58,000円 | 12,500円 |
燃費のことも考慮しよう
パジェロは、決して燃費が良い車とは言えません。燃費のことは度外視して乗るタイプの車でもありますが、たとえばCMなどで耳にする「ガソリン1Lあたり20km以上走れる」ようなイメージは持たない方が賢明です。クリーンディーゼルエンジン搭載モデルの場合は軽油を使用しますが、たとえば年間1万km走るとしても10万円以上はかかります。ガソリン使用車の場合は、1Lあたり8.0~8.84kmがカタログスペックです。そのため年間1万kmを超える場合、ガソリン代は20万円以上かかります。
事故車のリスクを必ずチェック
中古車全体に言えることですが、事故があったかどうかは、必ず注意しておきたい項目です。ほとんどの中古車店では事故があったかどうか詳しく記載していますが、中にはそうした大切な項目の記載がないものもあります。購入する店舗にしっかり確認するほか、自分の目でも現物を確かめて購入するのはもちろん、少しでも怪しいと思ったら遠慮なく確認しましょう。
買い替えを考えるなら今の車は買取へ
車の買い替えを考えたとき、下取りか買取か悩みますよね。買い替えを検討している方向けに、車を買い取りに出す場合のおすすめ業者を解説します。
買取なら新しい車選びの幅も広がる
ディーラーによる下取りに比べると、買取のメリットは「一番高く買ってくれる店を選べる」ということです。ここまでの解説で分かるように、同じグレードや年式の範囲であっても、20~30万円近い価格差が出ることもあるのです。しかし買取がおすすめなのは、価格に差が出る車だけです。実は買取専門店では、価値が0円の車は買取してくれないことがほとんどです。その点、ディーラーに下取りしてもらうと、その処理の手間などが省けるほか、価値がほとんどない車であっても値段をつけてもらえます。
買取業者はチョージンがおすすめ
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またメールフォームからの問い合わせの他、通話料無料のフリーダイヤルでも対応してもらえます。パジェロは人気のある中古車の一つ、欲しい車が見つかっても売れてしまうことはよくあります。できるだけ早く今の車を買い取ってほしいと考える人にも、チョージンはおすすめの買取業者です。
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パジェロでアクティブに出かけよう
重厚感のある見た目と悪路を走破するパワフルさを味わいたいなら、パジェロはおすすめの車種の1つです。またパジェロミニやパジェロイオなど、軽自動車・普通車クラスでもその走破力を楽しめるのもパジェロの魅力です。アクティブな趣味が多い方や、これからアウトドアを思い切り楽しみたい人、雪道をよく移動する人は是非パジェロを購入してみませんか。