中古ジムニーの選び方を徹底解説!モデルの特徴を知ることが大切
軽自動車の購入を考えると、ジムニーという選択肢が浮かんでくるかもしれません。それほど幅広い層から、人気を長い期間獲得しています。しかし、ある程度歴史のある車種なため、注意をしないと損な買い物になってしまうかもしれません。歴史があるということは、ほぼモデルチェンジをしていることが想像できます。モデルチェンジでは、ガラッと見た目や構造が変わることもあるため注意してください。
中古ジムニーをお得に購入するために、まずはどういった特徴がある車なのかを理解していきましょう。そしてモデル別の特徴、さらには価格の比較も行っていきます。
ジムニーの特徴
ジムニーは、排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下と規定されている軽自動車です。そのため、比較的燃費もよく小回りも効くので、都会での運転にはもってこいでしょう。しかも軽自動車でありながら、道路状況に影響されない四駆なので、ぬかるみや雪道も力強く走行できます。
コンパクトな車体に力強い走りを持ち、車高も高くて運転しやすい。また燃費もよくて、自動車税も安い。そんなジムニーは、老若男女を問わず、日本の狭い道路にぴったりな日本人向けの車です。
ジムニーの中古車の価格の相場
ジムニーの歴代モデル別に、中古車の価格相場を見ていきましょう。
ジムニーの中古車価格
ジムニーは、中古車市場に出回っている台数が非常に多く、グレードや年式、走行距離による価格の差が大きいことが特徴です。年式が2005年以前のものや、走行距離10万~15万km未満のものが多く流通していて、価格は20~60万円の間で販売されています。また、未使用車が多いため、最高価格が引き上げられているケースもあるので、購入は慎重に行いましょう。
モデル別の価格の相場
1970年に初代モデルが誕生し、現在は四代目です。ここでは、快適性や操作性が向上した二代目から、最新の四代目までの新車と中古車の価格相場を、確認しておきましょう。
ジムニー 二代目第1期SJ30
初代モデルは、アウトドアなどのレジャー活用ではなく、林業などの商用車として広く利用されていました。そんななかで、1981年にフルモデルチェンジが行われ、二代目が登場となります。SJ30はスクエア形状のボディで、フロントウィンドウを前倒しすれば、風を浴びながらドライブもできる構造です。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 38~90万円 | 約60.2万円 |
B社 | 40~172.8万円 | 約72.7万円 |
ジムニー 二代目第2期JA71
1986年に発売された二代目の第2期モデルは、ターボエンジンが搭載されました。それによって、高速域でもスムーズな走りが実現していますが、その一方で低速域の走りに難がありました。なお、ルーフを高くして室内空間を広げ、ルーフ上部にウィンドウ内状のパノラミックルーフも発売されています。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 19.8~49.8万円 | 約41.5万円 |
B社 | 30~129.8万円 | 約68.4万円 |
ジムニー 二代目第3期JA11
1990年には二代目の第3期モデルが発売されました。660ccターボエンジンを搭載しており、1型では55馬力、5型では64馬力にまで拡大されています。さらに3速AT車も初採用され、女性層からの支持が高まりました。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 16.8~146万円 | 約43万円 |
B社 | 32.5~167.8万円 | 約28万円 |
ジムニー 二代目第4期JA12
1995年発売の第4期では、JA12とJA22の2つが販売されました。内装やスプリングの変更が行われ、快適さの追求が行われています。そして4期から、4ナンバー(商用車)が5ナンバー(乗用車)となったことが、最も大きな変化といえるでしょう。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 69.9~71.3万円 | 約70万円 |
B社 | 28~153万円 | 約83万円 |
C社 | 34.9~150万円 | 約89万円 |
ジムニー 二代目第4期JA22
JA12では、エンジンが以前の型式であるF6Aでした。JA22では、ショートストローク化したオールアルミ製K6A型に変わっています。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 69.9~71.3万円 | 約70万円 |
B社 | 22~106万円 | 約76万円 |
C社 | 38~188.2万円 | 約91万円 |
ジムニー 三代目第4期JB23
1998年に三代目ジムニーが販売されました。もともとオフロード性能が高いジムニーですが、今回からオンロード性能や安全性能の向上も図られています。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 44.9~199.8万円 | 約135万円 |
B社 | 23~242万円 | 約121万円 |
C社 | 23~242万円 | 約114万円 |
ジムニー 四代目第4期JB64
2018年に、現行の四代目モデルが発売されました。ジムニーの特徴であるスクエアボディは健在ですが、最新の4WDシステムや安全装備を搭載。また、オフロードに強いラダーフレームも、継続して採用されています。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
---|---|---|
A社 | 174~269.8万円 | 約172万円 |
B社 | 169.8~244万円 | 約207万円 |
おすすめの中古ジムニーのモデル
ジムニーは歴史のある車種のため、さまざまなモデルチェンジが行われてきています。しかしこの車種の魅力は、性能だけではありません。ジムニーらしさを求めるファンもいるため、最新型だけでなく、旧型にも需要が依然としてあります。それぞれの特徴を理解することで、自分にあったモデルを探していきましょう。
2サイクルエンジン搭載SJ30
二代目ジムニーとして、最初に販売されたSJ30。頑丈さとコンパクトなフォルムを併せ持ち、乗り心地も初代よりよくなっています。それによって、初心者ドライバーからの支持を獲得しました。なお、日本最後の「クランクケース圧縮型2サイクルエンジン搭載車」なので、今後はプレミア化されるかもしれません。
項目 | 数値 |
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全長・全幅・全高 | 3,195×1,395×1,710mm |
ホイールベース | 2,030mm |
最高出力 | 28ps |
最大トルク | 5.4kg・m |
実用でも十分使えるJA11の3型
JA11の3型以降は、エアコンやパワステが装備されているため、実用でも十分使えます。そのため、ジムニーを購入するのであれば、JA11の3型以降にするのが無難でしょう。AT搭載車もあるので、運転が得意でない人にももってこいです。またJA11は、ジムニー歴代最後のリーフ車という特徴もあります。
項目 | 数値 |
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全長・全幅・全高 | 3,295×1,395×1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
最高出力 | 58ps |
最大トルク | 8.8kg・m |
排気量が660CCにアップしたJA11
JA11の1型からは、550ccエンジンから660ccエンジンに変わっています。排気量がアップしたことで、ジムニーの走りは劇的に向上。JA11が人気となる要因にもなりました。
項目 | 数値 |
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全長・全幅・全高 | 3,295×1,395×1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
最高出力 | 55ps |
最大トルク | 8.7kg・m |
64馬力まで引き上げられたJA11の5型
JA11最終形となる5型は、最高出力が軽自動車自主規制の64psまで引き上げられました。これまでむき出しになっていた内装の鉄板がなくなり、普通の乗用車のようになっています。そのため、性能よりもジムニーらしい、チープでワイルドなデザインを求めてる場合は、5型以前を購入する人が多いようです。
項目 | 数値 |
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全長・全幅・全高 | 3,295×1,395×1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 10.0kg・m |
コイルスプリングへ変更されたJA12
JA11までは、重い荷物を運ぶのに適したリーフスプリングでした。JA12からは、それがコイルスプリングに変更され、乗り心地が重視されています。なお、発売期間は1996年からわずか3年弱でした。
項目 | 数値 |
---|---|
全長・全幅・全高 | 3,295×1,395×1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 10.0kg・m |
DOHCエンジンが搭載されたJA22
JA12とJA22の大きな違いは、エンジンです。JA12では、以前の型のエンジンがそのまま使用されていますが、JA22では初めて「DOHC4バルブターボエンジン」が搭載されました。これによって、パワーは上がったのですが、オフロードでは使いづらいというデメリットも同時に発生しています。
項目 | 数値 |
---|---|
全長・全幅・全高 | 3,295×1,395×1,670mm |
ホイールベース | 2,030mm |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 10.5kg・m |
丸みを帯びた外観となったJB23
先代まではスクエア型の外観でしたが、JB23は丸みを帯びた外観になっています。悪路走破性能の高さは、先代モデルと比較しても遜色はありません。そのため一般的なキャンプ場や、未舗装の林道といったオフロード走行に最適です。
項目 | 数値 |
---|---|
全長・全幅・全高 | 3,395×1,475×1,680mm |
ホイールベース | 2,250mm |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 10.5kg・m |
人気のJB64新古車はすぐに売れてしまう
人気で希少価値の高いJB64新古車は、すぐに売れてしまいます。そのため、新古車が出回ることはそうそう考えにくいでしょう。しかしその人気を利用して、問い合わせ目的で掲載する悪質な業者もあるので、注意が必要です。
項目 | 数値 |
---|---|
全長・全幅・全高 | 3,395×1,475×1,725mm |
ホイールベース | 2,250mm |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 9.8kg・m |
業者別のジムニーの中古車価格
ジムニーを取り扱っている中古車業者別に、価格を見ていきましょう。ここでは、タイプ別、年式別、走行距離別により詳細に比較をしていきます。
タイプ別の中古車価格相場
1987~1998年に販売されているHCというタイプでも、比較的新しいXCというタイプでも、価格帯は広くなっています。決して古いタイプだから安いとは、言い切れなさそうです。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
XC | 77.8~94.9万円 | 169.8~300万円 | 192~300万円 |
HC | - | 22~198.6万円 | 21~164万円 |
年式別の中古車価格相場
年式が古くなれば、値段は全体的にやはり下がります。ただし価格帯の幅は広く、古いものだったとしても、需要があることが分かります。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
2010年 | 4,9~149.8万円 | 49.8~170万円 | 59.5~149.8万円 |
2003年 | 67~75.7万円 | 28~110.5万円 | 31~113万円 |
走行距離別の中古車価格相場
走行距離でみると、1万kmまでなら上限は300万円です。9万~10万kmで絞ってみると、上限は高くても172万8,000円となり、価格幅は約半額程度になっています。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
~1万km | 159.9万円~199.9万円 | 60~300万円 | 60~300万円 |
9万~10万km | 71.3~111.9万円 | 28~172.8万円 | 16.8~158万円 |
中古ジムニーを購入する際の注意点
中古ジムニーを購入する際には、さまざまなことに気をつける必要があります。ここでは、主要な注意点を確認しておきましょう。
下回りの錆は確認が必要
ジムニーは軽自動車ですが、悪路に強い性能を持っているので、オフロードで使用されることが多々あります。また林業などの商用に使用されていることもあるので、普通の車以上に、下回りのダメージや錆などの確認が必要になるでしょう。
JA11ジムニー3型の途中以降は快適性アップ
JA11ジムニー3型の途中以降から、エアコンやパワステ装着車も登場し、快適性がアップしました。特にハンドルの回転を補助するパワステによって、女性の力でも簡単にハンドルを回せるようになっています。また、タイヤから運転手に伝わる衝撃を軽減する役割も持っており、現代の車には必需品といってよいでしょう。こういった快適性を求める場合は、装備をよくチェックしてから選びましょう。
JB23の2WDと4WD切替は世代で違う
JB23は1から10型まであり、2WDと4WD切替は世代が異なるので注意してください。もしレバー切替のモデルが欲しい場合は、JB23の4型以前を購入するようにしましょう。
走行距離と年式をチェック
中古車を買う際、やはり気になるのが走行距離と年式になるはずです。もし、新しさやきれいさを求めるのであれば、走行巨りは3~7万kmのものを選びましょう。逆にとにかく安さ重視なら、8~12万kmを目安に狙うことをおすすめします。年式も、きれいさ重視なら6年落ちまで、安さ重視なら7~12年落ちまでが目安と考えてください。
事故車に注意する
原則として、修復歴は車種情報に記載することが義務付けられていますが、稀に記載がない場合もあります。もし車体が歪んでいたり、ヘッドライトとバンパーの隙間が均一でない場合は、事故車の可能性も否定できません。そのため現車確認の際には、しっかりチェックするようにしてください。
現在の車から買い替える場合には
新しく車を買い替える場合、どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。
売ったお金を元手にして購入できる
車の買い替えを行う場合、現在の車を買取に出し、それを元手に購入する方法が一般的だと考えてください。流れとしては、まず購入したい車を決めます。次に所有している車の買取査定をしてもらうといった具合です。この際、年式や走行距離によって査定価格が変わるので、複数の業者に買取査定をしてもらうようにしましょう。
中古ジムニーをお得に購入しよう
ジムニーは、商用から乗用まで利用可能な人気の車種です。しかし、モデルによっては商用に不向きだったり、乗用に不向きだったりもするので、モデル別の特徴にまずは気を付けてください。価格に関しては、旧型だったり、年式が古かったりすれば当然安くなります。しかし、それでも新車並に需要がある場合もあるので、古いからといって安易に購入することは避けましょう。
中古のジムニーをお得に購入したいのであれば、大切なことはどういう利用をするかを考えることです。近所の買い物に利用するのか、アウトドアに利用するのか、商用として利用するのかを考えてみましょう。
それを踏まえると、価格の安さという1点ではなく、さまざまな視点でジムニーの価値を測れるはずです。結果的に、お得に中古ジムニーを購入することにつながるでしょう。