車を引き渡すときの注意点 - 車買取
車の買取が決まったら、いずれ業者に引き渡さなければいけません。けれども、何らかの事情ですぐに引き渡せない場合もあります。いつまでに引き渡せばいいのでしょうか。引き渡すときの注意点も紹介します。
引き渡しは遅くても1週間以内が原則
車の買取が成立した後、引き渡すまでの期間は、どんなに遅くても1週間以内が原則です。基本的には、売買契約が成立した後に売主の要望を聞いた上で、引き渡し日を決めて契約書に明記します。直前になって慌てないよう、引き渡しに向けて準備しましょう。
逆に平日は仕事をしていて、休日でないと対応できない場合は、買取が成立したその場で引き渡せたほうが、助かるかもしれません。けれども、業者によっては受け入れ態勢が整っていないなどの理由で、断られる場合もあります。事前に即日の引き渡しができるか確認してから、査定を依頼するほうがいいでしょう。
一般的に、買取が成立した当日に売買契約を締結して、翌日以降に車の引き渡しと必要書類の提出を行い、それ以降に買取代金を振り込むという流れが多いようです。たとえ1週間の余裕があったとしても、早く買い取り代金を受け取りたいときは、速やかに引き渡すほうがいいでしょう。
また、引き渡し日まであまりにも日数がある場合は、査定額が低くなる恐れがあります。車の査定額は、そのときの需要やオークションの相場を基準としていますが、引き渡し日が先になるほど変動の幅が大きくなってしまうからです。 上がる可能性もありますが、下がる恐れもあります。そのため、引き渡し日が先になるときは、下がるリスクに備えて、あまり高値をつけられません。逆にすぐ渡せる場合は、変動の心配がありませんから、相場に近い値段をつけられるでしょう。
それぞれの都合はあるかもしれませんが、高値で買い取ってほしいのであれば、早めに引き渡すのがおすすめです。
引き渡し日を変更するとトラブルの原因に
一度決めた引き渡し日を変更するのは、できないわけではありませんが、トラブルの原因です。
引き渡しが先延ばしになると、需要やオークションの相場も変動するため、最初の査定額どおりに引き取ると業者は損するかもしれません。そのため、引き渡しを延期して最初の査定から1週間以上経つ場合は、再査定を求められるでしょう。それで最初の査定額より低くなっても文句はいえません。
また、車を引き渡すときに自分で持ち込むのではなく、業者に引き取ってもらうようにしているときは、先延ばしで違約金が発生する恐れがあります。引き取るために用意した積載車やレッカー車が無駄になってしまうからです。当日のキャンセルであれば、ドライバーの人件費も請求されるかもしれません。
トラブルではありませんが、いつまでも車を引き渡さないと買取代金の振込も先延ばしになってしまいます。ほとんどの業者が車を引き取ってから入金手続きをするからです。
単に現金化するだけなら問題ないかもしれませんが、新車の購入費用など何らかの出費に充てるときは、間に合わない可能性があります。
引き渡し日を決めたら、よほどの事情がない限り、変更しないのが無難です。もし急用が入って、その時間では対応できない場合は、業者に相談すると臨機応変に時間をずらしてくれる可能性があります。日付が変わってしまうよりも両者の負担を最小限に抑えられるでしょう。
引き渡しまでの注意点
車の買取では、査定したときの状態で引き渡すのが原則です。けれども、引き渡すまで日数があると、その間に車を運転したくなるかもしれません。普段から通勤で使っているなら、なおさらです。
そこで万が一傷をつけたり、事故を起こしたりすると、査定額が下がってしまいます。買取自体がキャンセルされて違約金を請求されるかもしれません。引き渡すまでの間に事故を起こすケースは意外と多いものです。
買取が成立したなら、それ以降は引き渡すまで車を運転しないほうがいいでしょう。どうしても車が必要な場合は、代車を手配するか、ほかの交通手段を考えましょう。
買取業者の中には、代車を用意しているところがあります。新たに車を買い替えるのであれば、ディーラーや中古車販売店側で代車を用意してくれるかもしれません。ただし、台数や借りれる期間には限りがあります。車を運転できない期間があると困る場合は、そうならないようにスケジュールを組みましょう。
ガソリンは業者からの指定がない場合は、車を業者に引き渡せて、さらに業者が次の買主に車を引き渡せるくらいの量が入っていれば十分です。逆に多すぎるのは自分が損をしますし、業者側も困ってしまいます。保管する際に火事を起こすリスクが高くなるからです。
査定が終わった後は、引き渡しまで洗車も掃除もする必要はありません。業者側でメンテナンスのついでに行うからです。自分で行うのは、かえって傷や汚れを増やして査定額を下げられる恐れがあります。
むしろ査定前にするほうが、大切に乗ってきた車という印象を与え、無駄に査定で減点されるのを防げるでしょう。汚れている車は、雑に扱われてきたとみなされ、隠れた不具合があるかもしれないと疑われてしまいます。きれいにするといっても、ワックスがけやコーティング、プロのクリーニングなど、お金をかけてまでする必要はありません。できる範囲できれいにしましょう。
必須ではありませんが、車を引き渡す前に写真を撮る人も少なくありません。単に思い出として残すだけでなく、現状を記録するためでもあります。
引き渡された車は、あらためて点検を行った上で、買取金額が確定しますが、その際に新たな不具合や傷が見つかったら減額されるかもしれません。
けれども、新たな不具合や傷の中には、自分に非がないものもあります。引き渡す前に写真を撮っていれば、証拠として使えるでしょう。全ての部位を1枚ずつ撮るのが面倒なら、動画でひとまとめに撮っても構いません。スマートフォンなら簡単です。
最後に、引き渡す前は忘れ物がないか隅々まで確認しましょう。車は意外と収納スペースがあり、物を入れたまま忘れている可能性が結構あります。CDやDVD、SDカードも挿入されたまま忘れられやすいでしょう。
業者のほうで気づけば連絡してくれる場合もありますが、必ずしも義務ではありません。一定期間保管して、連絡がなければ破棄するというのがほとんどでしょう。 そうならないように、グローブボックスやコンソールボックス、背もたれのポケット、トランクなどの内部は余裕を持って確認したいところです。
できれば、査定前に車の取扱説明書や整備手帳など購入時から付属しているものを除いて、全て下ろしたほうがいいかもしれません。即日で引き渡せるときにも、すぐに対応できます。
同じく査定の前にやっておきたいのが純正品への交換です。純正品はデザインに統一感があるため人気が高く、社外パーツに変えてしまうと好みが分かれてしまいます。査定でも純正品のほうが高評価です。車を引き渡すのに、純正品が手元に残っていると処分に困ってしまいます。むしろ社外パーツのほうが使い回しできるでしょう。それなら査定の前に交換しておくほうが、査定額の上乗せを期待できます。
まとめ
車の買取では、1週間以内に業者へ引き渡すのが原則で、先延ばしにすると再査定や違約金を求められる恐れがあります。買取が決まったら車を運転せず、現状のまま引き渡せるようにしましょう。
また、忘れ物がないかなどもしっかりチェックして、後々困ることにならないようにしておくことが肝心です。