クルマに乗っている以上、なにかしらの原因でクルマが故障してしまうことはあり得ます。とくに点検やメンテナンスを怠っていると、気づいたときにはエンジンがかからないなど自走不可の状態というケースも少なくはありません。クルマの故障を防ぐためにも、定期的な点検やメンテナンスはとても重要です。では、もしクルマが故障してしまったら?故障車となってしまった場合の対応や費用は?故障車の修理費用に保険は適用できる?
こちらの記事では故障してしまった車と車両保険の関連のほか故障車となってしまったときの対処法についてもご説明いたします。故障車でお困りの方は、参考にしてみてください。
車両保険
車両保険とは、自分の車のために加入する保険のことです。車両保険は任意自動車保険のうちのひとつであり、自動車の事故により自分の車が破損した場合にその修理代が補償される保険です。車両保険は保険会社やプランによって補償内容が異なり、まれに車両保険の付加が出来ないケースもあります。車両保険には基本的に修理費用のうち保険で負担しない「免責保険」というものが設定されます。免責保険は、5万円、10万円、20万円などと設定されており、その金額を超えた分だけが保険金として支払われる流れとなっています。
車両保険の適用範囲
車両保険というのは、自身のクルマになにかがあったときどのような場合であっても適用されるわけではありません。車両保険には、適用されるケースと適用されないケースがはっきりと分類されています。車両保険の適用範囲について詳しくご説明したいと思います。車両保険に加入されている方は、補償内容や適用範囲についてきちんと把握しておくようにしましょう。
故障車に車両保険は適用できない
車の故障の原因が事故とは関係ない場合には、車両保険は適用されません。車両保険というのは基本的に、不慮の事故に対する補償と定められているからです。
車両保険が適用されるケース
車両保険が適用されるケースには以下のような場合があげられます。
車両保険が適用されるケース
- 車やバイクとの衝突や接触によるもの
- 自転車との衝突や接触によるもの
- 自然災害(火災、爆発、台風、洪水、高潮など)によるもの
- 転覆や墜落によるもの
- 盗難によるもの
- 落書きや窓ガラスの破損などのいたずらによるもの
車両保険が適用されるケースは、保険会社や加入しているプランによっても異なりますので、詳しくはご自身が加入している保険会社やプランにてご確認ください。
車両保険を使用すると等級が下がる
自動車保険には等級制度があることをご存じでしょうか?等級制度とは、保険契約者の事故歴に応じて保険料を割引いたり割り増したりする制度のことです。等級制度は基本的に1等級から20等級に分類されており、等級が上がるほど割引率が高くなります。つまり1等級から20等級では、20等級が最大割引率となっています。保険の開始日から満期日までの間に事故に遭った場合、事故内容・件数に応じて継続契約で適用する等級が決められます。故障車の場合は車両保険は適用されませんが、不慮の事故に対する補償として車両保険を使用する場合には等級が下がります。事故などを起こしてしまい等級がさがると、基本的には保険の割引率が下がり翌年度からの保険料が上がってしまうことになるのです。
故障車は修理をする?それとも廃車にする?
故障車は修理をした方が良いのか?それとも廃車にした補遺が良いのか?なにかしらの原因で故障車となってしまった場合、大破損でない限りはまずはじめに修理を検討するでしょう。ディーラーや整備工場などで点検をしてもらい、故障状況や原因、修理費用などの見積もりをしてもらいます。その後、修理をするか廃車にするかを検討するといった方が多いのではないでしょうか?では、故障車を修理にするか廃車にするかの基準とは?故障車を修理する場合と故障車を廃車にする場合についてご説明いたします。
故障車の修理は高額な費用が掛かる可能性も
故障車の修理費用は、状態によりますので数千円から場合によっては百万円以上とかなり幅広くなっています。修理箇所だけではなくメーカーや車種によっても修理費用は大きく変わってきます。故障車の故障カ所として、たとえばエンジンの修理となるとかなり高額の修理費用が掛かってしまいます。それだけではなく、エンジンがかからないとなると自走ができませんのでレッカーや積載車などの運送費用がかかる可能性が考えられます。バンパーやドアの修理など数千円~数万円などで修理費用が収まるケースもありますので、そのような場合は年式や走行距離などクルマの状態によっては修理をして乗り続けるのもひとつの方法ではないでしょうか。
修復歴の有無は売却時に大きく影響する
クルマのフレーム部分(骨格部分)が損傷した場合には、高額な修理費用が掛かってしまうケースがほとんどです。フレームの修理費用はおおよそ十万円~百万円となっています。クルマのフレーム部分というのはクルマにとってとても重要な部分であり、フレームが損傷しているとなると周辺パーツにも影響している可能性が高いからです。また、クルマのフレーム部分の修理を行った場合には修復歴がつきますので、クルマの売却時には高価買取が見込みにくくなってしまいます。
故障車でも売却が可能
故障車であっても売却することが可能です。しかし、故障車の売却を検討されている場合には売却先がとても重要となってきます。故障車を中古車買取業者に売却依頼をしても断られるもしくは費用がかかるといわれてしまう可能性が高いでしょう。では、故障車を売却するにはどうしたら良いのか?故障車の売却は、事故車買取業者もしくは廃車買取業者に依頼をしましょう。事故車買取業者や廃車買取業者では、中古車としての価値は付かないような事故車や故障車、廃車であっても買取対応を行っています。エンジンのかからない車やタイヤがパンクしている車など、自走不可の車であっても対応可能となっているのです。メーカーや車種、故障状況によっては、期待以上の価格で買取りをしてもらえる可能性もあるでしょう。
少しでもお得に故障車を廃車にするには
少しでもお得に故障車を売却したい場合には、1社ではなく2、3社などの複数社の事故車買取業者・廃車買取業者への相見積もりをおすすめいたします。なぜならば、各買取業者によって持っている販路やサービスが異なるため、たとえ同じ車であっても買取査定額が変わってくることが珍しくないからです。場合によっては、数万円~十数万円変わってくることもあるでしょう。また、引取り費用や解体費用、陸運局での廃車手続き費用などの費用面についても事前にきちんと確認しましょう。上手に買取業者を選べば、それらの費用を一切かけずに故障車を手放すことも可能となっています。故障車の処分となると高い処分費用がかかるというイメージを持っている方もまだまだ多いようですが、依頼先をきちんと選べば処分に費用が掛かることはありません。故障車の廃車をお考えの場合は、依頼先を慎重に選ぶことをおすすめいたします。
まとめ
今回は、故障車と車両保険の関連のほか、故障車の修理や廃車についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか?クルマの故障には必ず原因があります。クルマが故障しないためにも、車検時以外にも定期的な点検とメンテナンスを心がけるようにしましょう。