【現金orクレカ】車検費用はどっちがいいの?現金が多い理由とは

車検の費用は1回あたり数万円から十数万円と、大きな額の出費になります。分割払いしたいというユーザーも多い中、支払いは現金一括のみという業者も少なくありません。

なぜ車検代金の支払いは現金払いが多いのでしょうか。今回は車検費用の現金払い・クレジットカード払いについて紹介します。

車検費用は現金払いが多い?

  

車検費用の支払いについて、現金払いを歓迎する業者が高い割合を占めますが、クレカ払いに対応している業者もあります。

法定費用のみ現金の業者が多い

車検の費用は、陸運局に支払う「法定費用」、業者に払う「基本整備料」に分類されます。車検代行業者に車検を依頼した場合は法定費用も含めて業者に支払い、業者が陸運局への支払い・手続きを代行してくれます。

この法定費用は国に対して支払う費用のため、どの業者に依頼しても割引を受けることはありません。もし車検代金のクレカ払いに対応している業者でも、法定費用までクレカ払いにされてしまうと、業者がクレジットカード会社に支払う手数料を負担することになります。

そのため、クレジットカード払いに対応している業者でも、その多くは法定費用分を現金一括払いとしています。

クレカOKの範囲は店舗によって様々

反対に、他社との差別化を図り、クレカ利用したい客の囲い込む狙いから、全ての代金をクレジットカード払いOKとしている業者も存在します。

業者によって全て現金のみ、基本整備料のみクレカOK、法定費用も含めた全額クレカOKと、対応範囲は様々。ユーザー側もクレカを利用することにどれだけメリットがあるかを十分に吟味しなければいけません。

車検費用をクレジットカードで払えない理由

 

多くの業者が法定費用のクレカ払いを不可とするには、いくつかの理由が存在します。

決済手数料の分業者の利益が減る

クレジットカードで決済すると、その代金の一部をクレジットカード会社に手数料として支払わなければなりません。カードのブランドによって手数料の率は異なりますが、おおむね3~4%。10万円の車検費用が掛かるとしたら、3~4,000円は手数料で取られてしまいます。

カードの決済額が増えれば増えるほど、業者の取り分は減っていくため、売り上げに対する利益が減ってしまうのです。

また、法定費用は国に対して支払う費用のため、どこの業者を選んでも割引はされません。また業者も客から法定費用分として5万円預かったら、そのまま5万円を陸運局へ支払います。この法定費用分をクレジットカードで支払われると、手数料分は業者が身銭を切って負担しなければなりません。

クレカでの支払いから入金まで差がある

クレジットカードはユーザーが支払いに使用しても、業者へ即座に入金されません。一般的なクレジットカード会社では月末に当月分を集計し、翌月末までに支払うため、入金が最大で約2か月先となってしまうこともあります。

一方で陸運局は法定費用の支払いを現金でのみ受け付けているため、もし業者が法定費用もクレジットカード払いを受けているなら、数万円かかる法定費用の支払いを一時的に肩代わりしなければならなくなります。

大きな資金力を持つ会社なら受け付けられるかもしれませんが、小さな整備工場などではそれだけの支払いを肩代わりするのは難しいでしょう。

貸し倒れの危険性がある

クレジットカードは、使うユーザーからすれば短期的とはいえ借金をしているといえます。貸している側はカード会社であり、車検の代行業者です。

もしユーザーが何らかの理由でカード決済分の代金を支払えなくなった場合、その損失はカード会社と代行業者が負うことになってしまいます。

全額をカード会社が負うという契約をしている場合もありますが、契約次第ではカード会社は決済手数料を取れないだけで、業者は車検にかかった費用全てを回収できないということもありえるのです。

こちらに車検や車についての情報を豊富に公開していますので、ぜひお役立てください。

クレジットカードを使って車検費用を払うには

 

ユーザーはクレジットカードを利用することで、支払いを分割にできる、カードのポイントをもらえるといったメリットがあります。出来れば大きな出費となる車検もカードで支払いたいところ。どんな方法なら、車検費用をカード払いにできるのでしょうか。

クレカOKの業者を探す

まずは全額クレジットカード払い可の業者を探しましょう。整備工場やガソリンスタンドのような、経営母体の規模が小さい業者は、全額クレカ対応は難しいことが多いため、全国展開しているカー用品店や車検代行専門業者が狙い目です。

しかし、規模が大きくても法定費用分のカード決済手数料を業者が支払うことには変わらないため、手数料分を含めた価格設定をしている場合や、カード払いの場合の料金メニューを別に用意している業者もあります。

数%はポイントで帰ってくるとしても、増額分がポイント還元分を上回ることも十分あり得ます。カード払いすることが本当に得になるのかは、十分に検討する必要があるでしょう。

事前相談で法定費用もカード払い

基本整備料はカード払いOKでも、法定費用は現金のみという業者は、事前に相談しておくことで法定費用分もカード払いを受け入れてくれることがあります。

もちろん業者側も商売ですので、パーツの交換や整備などをその業者に別途依頼することを条件に出されることも。相談の中で、お互いが得になるような落としどころを探る必要があります。

一括が無理ならローンで

 

クレジットカード払いにしたい目的が分割払いの場合、ローンを組むことも視野に入れるとよいでしょう。

分割目的ならローンを利用

現在のようにクレジットカードが広く普及する前は、分割払いといえばローンが主流でした。ローンは分割手数料をユーザー側が負担するため、代行業者もクレジットカードに比べれば受け入れやすい分割方法です。

ローンはクレジットカードを使えない整備工場でも扱う場合があります。しかしローンを組むにはユーザーが審査を受ける必要があります。もしユーザーに他にも多額の借り入れがある場合、ローンを組めないというケースも考えられます。

ローンの会社によって審査の厳しさが異なります。もし代行業者が紹介してくれたローンが使えない場合、すでに借り入れをしているローン会社に相談するなど、他のローンを探してみるのもよいでしょう。

ローン会社を通さず業者と直接分割払い契約も

ローン会社を使ったローンでは分割手数料や利息を取られることが一般的です。分割回数が多くなればなるほど手数料や利息は高額になるため、ユーザーの負担も大きくなります。

代行業者によっては、ローン会社を通さずに直接分割払いを受けてくれる場合があります。利息や手数料は要相談ですが、ローン会社を通すよりも安価にすることも可能です。

しかしこれまで全く付き合いのない、一見の客相手に直接分割払いを認めるのは、代行業者側からみてもリスクがあります。長年付き合いのある整備工場など、良好な関係ができている相手がいれば持ち掛けてみる程度に考えておきましょう。

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まとめ

車検は数万から十数万円と高額な出費になりますが、代行業者は決済手数料や入金までの時間を理由に、クレジットカード決済を避け現金払いを歓迎しています。

一部の代行業者では法定費用も含めたクレジットカード払いに対応していますが、手数料が上乗せされたり、車検費用自体が割高になることも。ローンの活用も含め、もっともお得な支払い方法を検討してみましょう。