トラックを廃車にするには?高値で買い取るのはどの業者?

トラックの廃車は意外と無縁ではありません。自分が持っていなくても、実家に動かないまま放置されているトラックがあるケースも多いでしょう。トラックを廃車にするには、どのような手順で進めればいいのでしょうか。高値で買い取ってもらう方法も紹介します。

トラックは海外で売れるって聞いたことあるけど本当に高く買い取ってくれるの?
トラックは年式が古くても走行距離が多くても高く売れるよ。特にマニュアル車やディーゼル車は高価買取が期待できるらしいよ。

 

トラックを廃車にする方法

廃車の手続きをする運輸支局や軽自動車検査協会では、道路交通法に基づいて車を分類しています。そのため、特殊自動車(8、9ナンバー)を除くすべてのトラック(1、4ナンバー)は、大きさにかかわらず普通自動車、小型自動車、軽自動車と同じ扱いです。廃車も同じ手順で進めます。ちなみにバス(2ナンバー)も普通自動車の仲間です。

トラックを永久抹消するには

廃車の中でも永久抹消登録(軽トラックは解体返納)をする場合、まずトラックを解体業者に持ち込んで解体してもらいます。解体が終わったら必要書類を携えて運輸支局か軽自動車検査協会で手続きです。完了後、残月数に応じて自動車税(軽トラックは除く)、自動車重量税、自賠責保険料の還付金を申請します。いずれも残月数が1ヶ月未満であれば還付はありません。手続きにかかる費用は無料です。

必要書類も、トラックだからといって特殊なものはありません。車検証とリサイクル券はトラックの大きさにかかわらず必要です。ほかにも普通トラックは所有者の実印と印鑑証明書、軽トラックは所有者と使用者の印鑑(認印でも可)を用意します。家族の代わりに手続きするのであれば、委任状も用意しましょう(軽トラックは不要)。

リサイクル券は解体時に業者へ渡し、終わったらナンバープレートと解体証明書(使用済自動車引取証明書)を受け取ります。解体証明書が発行されなければ、リサイクル券番号(移動報告番号)と解体した日付をメモしておきましょう。

トラックを一時抹消するには

同じ廃車でも、いつか使うときのためにトラックを手元に残しておきたい場合は一時抹消登録(軽トラックは自動車検査証返納届)です。公道は走れなくなりますが、自動車税の請求を止められます。解体はせず、ナンバーフレートを外して必要書類と共に持参し、手続きするという流れです。手数料として350円を支払います。自動車税(軽自動車を除く)や自賠責保険料は還付されますが、自動車重量税は解体するのが前提となるため、解体しない一時抹消登録では還付されません。

再利用するときは、運輸支局か軽自動車検査協会にトラックを持ち込んで、中古車新規登録を行います。もし再利用の予定がなくなって廃車にするときは、トラックを解体して解体届を提出すれば完了です。

トラックの廃車にかかる費用

トラックを廃車にする手続きにかかる費用は無料か350円で、普通の乗用車を廃車にするときと同じです。けれども、そこに至るまでの費用はトラックのほうがずっと高くなります。トラックは車体が大きいからです。

トラックの廃車にかかる費用が高額になるポイント

トラックの廃車解体には費用がかかります。乗用車であれば1~2万円程度ですが、トラックは業者によって3万円を超えるところもあります。自走できなければレッカー車が積載車で運ばなければならず、これも乗用車の1~2万円に対して5万円くらいになるかもしれません。さらに解体した車をリサイクルするための費用もかかります。本来はトラックの購入時に支払うものですが、未払いであれば最後の所有者が支払わなければいけません。自動車リサイクル法が施行された2005年1月以前に新車で購入されたトラックは要注意です。2~3万円ほどが目安となります。

トラックの廃車手続きで手間になりやすいポイント

また、運輸支局や軽自動車検査協会は平日の日中のみ開いており、土日祝日は休みです。住んでいる地域によっては、遠く離れている場合もあるでしょう。自分で手続きできなければ委任状を作成して、誰かに代行してもらわなければいけません。誰に依頼するかにもよりますが、書類の作成までしてくれる行政書士なら1~3万円くらいが相場です。つまり、自分で廃車にしようとするなら10万円以上かかる可能性があります。それなら一時抹消登録のほうが良さそうに思えますが、トラックが残ってしまうので、いずれ処分に困ってしまいます。トラックも含めて車の解体は、許可を受けた解体業者しかできない決まりになっているからです。

トラックの廃車をするなら、この業者がおすすめ

トラックを廃車する時、依頼を廃車買取業者にするなら無料で車の引き取りや手続きを行ってくれるだけでなく、買値がつく可能性があります。廃車買取業者は、その名のとおり廃車を専門に買い取る業者です。一般的な中古車買取業者では値がつかなかったり、買取を断られるような車でも0円以上で買い取ります。もちろんトラックも同様です。
廃車買取業者は、どんな車でも利益を出す方法を持っています。一般的な中古車買取業者は車を再販するのが主流で、自店で販売したり、業者向けのオークションで流通させたり、海外に輸出したりするくらいしか手段がありません。一方、廃車買取業者は解体後のスクラップを売却したり、部品を再利用したりすることができます。自社で工場を持っていることが多く、中間マージンもかかりません。その結果、廃車にかかる一連の費用を無料にしても利益を出せるわけです。

廃車買取業者の利用にあたっては、廃車に必要な書類のほかに、自賠責保険証明書を用意します。譲渡証明書と委任状を渡されるので、トラックの引き取りまでに必要事項を記入しておきましょう。トラックの引き取りが終われば、以降は廃車買取業者が解体から手続きまで済ませてくれます。後日、廃車を証明する書類が送られ、業者によっては還付金があれば指定された口座に振り込まれます。このように廃車買取業者を利用すると、自分でするよりずっと簡単に、無料でトラックを廃車にできるわけです。

トラックの寿命はどれくらい?

どんな車も、長年使用して走行距離が長くなると、ダメージが蓄積したり部品が劣化したりするなどして不具合が多くなります。修理や部品の交換、車検にかかる費用も高くなりがちです。そのため乗用車では、まだ十分に走れても普通車で10年、軽自動車で8年を目安に手放すのが一般的です。走行距離にすると普通車で10万km、軽自動車で8万kmが目安になります。

トラックの廃車の目安

トラックも乗用車と同様にダメージが蓄積したり、部品が劣化したりしますが、乗用車に比べると頑丈で構造がシンプルなので、壊れにくくて修理や部品の交換も容易です。10年以上使っても、10万km以上走っても廃車にするほどではありません。業務用であれば20~30年、100万kmを超えて現役のトラックもあるほどです。
実際に自動車検査登録情報協会が、平成31年(2019年)3月末に調査したところ、トラック(貨物車)の平均使用年数は15.17年でした。乗用車の13.25年より若干長めです。軽トラックを除くと17.58年まで伸びます。 

トラックの廃車のタイミングで注意すること

トラックの寿命が長く、タフではあるものの注意することがあります。それはトラックの車両自体に問題はなくても、排気ガス規制をクリアしていないと走らせることができないということです。
例えば「自動車NOx・PM法」です。排気ガスに含まれる窒素化合物(NOx)や粒子状物質(PM)の量を制限する法律で、関東や関西、中京の都市圏で施行されています。そのエリアに本拠地を置くトラックは、基準を満たしていないと車検に通りません。NOxやPMをキャッチして排出しない部品を取り付ければクリアできるかもしれませんが、高額の費用がかかってしまいます。まだ走れても手放すしかありません。

排ガス規制NGのトラックも買取出来る?

たとえ日本での需要が無くなっても、海外に輸出すれば大歓迎です。トラックに限らず、日本車は高性能であり、車検のおかげで一定の品質を保っているため、どんなに年式が古くて走行距離が多くても需要があります。舗装されていない悪路を走らせても、過剰に人や荷物を載せても簡単にへこたれないのが強みです。海外では日本ほど車検が厳しくないこともあり、先ほどの自動車NOx・PM法のように、NGなトラックでも平気で走っています。
こうした事情によって、海外に販路を持っている業者なら、どんなトラックでも高値で買い取ってくれるわけです。修理できないトラックでも、解体して再利用した部品は、純正の部品が入手しづらい海外で重宝されます。

廃車を申し込む業者を選ぼう

廃車買取業者は数多くあり、それぞれに強みが異なります。トラックを廃車にするなら、トラックに強い廃車買取業者が良いでしょう。理由は2つあります。

トラックの引取が出来るトラックがあるか

まず、乗用車と違ってトラックは車体が大きいため、引き取るにしても方法が限定されます。廃車買取業者の中には、あまりにも大きいトラックを運搬できる積載車を用意できない可能性があります。タイヤが無かったり、足回りが破損していると廃車を断られるかもしれません。トラックの廃車に強いところであれば、大型トラックを乗せられるほどの積載車を用意できるでしょう。

トラックの買取後の販路次第で高額査定もあり得る

もう1つは買値です。先述のとおり、廃車を活用する手段が豊富なほど、多くの利益を出せるため、買値は高くなります。どのような手段を持っているかは廃車買取業者によって異なるため、買値はまちまちです。特に排気ガス基準を満たしていなかったり、事故歴や水没歴があったり、自走できなかったりするトラックは、最大限に活用できる業者ほど、高値がつきやすいでしょう。海外への販路を持っていたり、部品を再利用できたりするなどです。それ以外にも確認したいところがあります。トラックの状態や住んでいる地域によっては、引き取りの際に別料金が発生するかもしれません。また、還付金を手数料代わりにして渡さない業者もいます。

本当に費用は無料になるのか、還付金は戻ってくるのか、納得した上で利用しましょう。

コンディションが悪いトラックは廃車買取業者に依頼するのがお得なんだね。
そうだね。特にエンジンや足回りの調子が悪いトラックだと引取り費用に相当なお金がかかるから廃車引取り業者がお得だろうね。

 

まとめ

トラックは乗用車と同じグループに分類されるので、廃車にする流れも同じです。ただし車体が大きいため、車を運搬したり解体したりする費用は、乗用車よりも高くなります。トラックに強い廃車買取業者に依頼すれば、無料で車の引き取りや手続きをしてくれますし、コンディションが良ければ買値がつくかもしれません。
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