自然発車をご存じでしょうか?「自然発車」とは、警察が人身事故を取り扱うときに作成する「交通事故統計原票」で定義されて散る言葉のひとつであり、「ドライバーの運転以外の原因でクルマが動き出したことによる交通事故」のことです。自然発車による事故は頻繁に起きており、重大事故に発展しやすく非常に危険です。クルマを停めた後に、停まっていると思っているクルマが自然に動き出してしまいクルマの近くにいた人が事故にあってしまう傾向が増加しています。自然発車事故の大きな特徴は、そのクルマの運転者本人が死傷するケースが多発しているということです。なかには自然発車で動き出したクルマを自力で止めようとして、クルマに轢かれて死亡してしまう事故も多いようです。自然発車が起きたからといって、自力でクルマを停めようとすることはとても危険です。万が一、自然発車が起きてしまった場合にはクルマが動き出してしまったことを周りのクルマや人に知らせ、二次事故が起きてしまわないように行動を取りましょう。もちろん自身がクルマに巻き込まれないようにも十分に注意してください。
こちらの記事では、自然発車による事故や自然発車が起きてしまう原因についてご説明いたします。事故に遭わないためにもこちらを参考に、ひとりひとりが十分に気を付けるようにしてください。
自然発車の原因
自然発車というのは簡単に言えばクルマが勝手に動きだしてしまう現象です。しかし、自然発車には必ず原因があります。では、自然発車が起きてしまう原因とは?まずはじめに自然発車が起きてしまう原因についてご説明いたします。自然発車の原因についてしっかり把握し、自然発車が起きないよう注意するよう心がけましょう。
操作ミスなどの人的要因
自然発車の原因を見てみると環境的要因や車両的要因もほんの少しあるようですが、約9割が不適切なブレーキ操作などの操作ミスによる人的要因が原因となっているようです。
運転歴の長いドライバーによる操作ミス
自然発車による事故を起こしてしまったドライバーには、ある傾向がみられるようです。それは、運転免許を取って間もないなどの運転歴の浅いドライバーよりも10年以上の運転歴を持っているドライバーによる自然発車が多くなっています。意外に思う方も多いかもしれませんが、慣れているからこそミスを起こしてしまうこともあります。いくら運転歴が長いからといっても、慣れや不注意、誤操作などで事故に繋がってしまう可能性は十分にあります。自分は大丈夫と思い込まず、たとえ運転歴が長くても、今まで誤操作をしたことがないとしても、ひとりひとりが十分に注意をするようにしてください。
停車措置は確実に
道路交通法では、クルマを降りる際に「完全にブレーキをかけるなど必要な措置を講ずること」と定められています。たとえ少しの時間であったとしても、クルマから離れるときには停車措置を確実に行いましょう。停車措置を確実に行うことで、自然発車を防ぐことにも繋がります。正しい停車措置についてAT車(オートマチック車)とMT車(マニュアル車)それぞれの方法をご説明いたします。運転歴が浅い方、運転歴が長い方問わず今一度、おさらいをしましょう。
AT車(オートマチック車)の場合
AT車(オートマチック車)の場合、停車措置を行う際はシフトをP(パーキング)に切り替えてから、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)を確実にかけてください。シフトをN(ニュートラル)にしたままクルマから離れると、傾斜で動く恐れがありますので必ずPにするようにしてください。
MT車(マニュアル車)の場合
MT車(マニュアル車)の場合、停車措置を行う際はシフトをN(ニュートラルに切り替えてから、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)を確実にかけてください。
自然発車による事故が起こりやすいケース
自然発車ときくと宅配業者などの貨物車両のイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし貨物車両だけではなく、普通車や軽自動車でも自然発車による事故は起きています。また、車内に積んでいる荷物の量や重さだけではなく、クルマ自体にも十分に重さがあるのでコンパクトカーなどの軽乗用車などでも自然発車が起きています。自然発車が起きてしまったときにクルマを自力で止めようとするドライバーが多いようですが、トラックなどの大型車はもちろん軽乗用車であっても、クルマを人の力で止めることは不可能です。とくに坂道を滑走したクルマを人の力で止めることは不可能と認識し、無理に自力でクルマを停めようとしない方が良いです。自力でクルマを停めようとすることはとても危険です。クルマの下敷きとなってしまうケースやクルマと障害物に挟まれてしまうケースが多くなっています。では、自然発車はどのよう場所で起きる傾向があるのでしょうか?自然発車が起こりやすい場所にあわせて自然発車を起こさないための注意点ついてもみていきましょう。
自然発車が起こりやすい場所
自然発車が起こりやすい場所には以下のような場所があげられます。
自然発車が起こりやすい場所
- 坂の頂上付近
- 勾配がついている坂道
- 傾斜のある道路などに駐車
自然発車を起こさないための注意点
自然発車を起こさないために注意できることがあります。自然発車を起こさないための注意点は以下のようなことがあげられます。
自然発車を起こさないための注意点
- 駐車時はサイドブレーキを必ずきる
- 駐車時はエンジンを切る
- 坂道の駐車時は車輪停めを使う
- 出来るだけ坂道には駐停車しない
このように、少しのことを注意することが事故へと繋がらない手段となっています。
事故車の処分方法
万が一、自然発車による事故などでクルマが事故車となってしまった場合、事故車の処分はどのようにしたら良いのでしょうか?事故車の処分にかかる費用とは?事故車の処分方法についてもご紹介したいと思います。クルマを処分する際には、少しでも費用を抑えたいのではないでしょうか?事故車やクルマの処分にお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
廃車買取業者へ廃車の依頼
事故車の処分方法としておすすめなのが、廃車買取業者へ廃車の依頼をするという事です。廃車買取業者とは廃車を専門にしている車買取業者で、クルマの買取から引き取り、陸運局での廃車手続きまでをも対応してくれます。それだけではなく、それらの費用がかからない廃車買取業者がほとんどです。車買取業者には、廃車買取業者のほかに中古車買取業者もありますが、中古車買取業者とはあくまで中古車としての価値のあるクルマ、中古車として再販が可能なクルマの買取りを扱っています。つまり、事故車の処分を中古車買取業者に依頼しても、断られてしまう可能性や多額の処分費用がかかってしまうケースが少なくはないのです。廃車買取業者であれば、動かないクルマや年式の古いクルマ、走行距離の多いクルマや故障車であっても対応をしてもらえます。事故車の処分をご検討されている方は、廃車買取業者へのお問い合わせをおすすめいたします。
複数社で相見積もり
廃車買取業者へ事故車のお見積り依頼をする際は、1社ではなく2,3社などの複数の廃車買取業者で相見積もりをとることをおすすめいたします。複数の業者で、費用面やサービス面、買取査定額などの比較をしましょう。現在、廃車買取業者は全国各地にいくつもあります。しかし、廃車買取業者によって詳しい事業内容や持っている販路、サービスなどはさまざまです。したがって、たとえ同じクルマであっても業者によって買取査定額が変わってくることは珍しくありません。場合によっては、数万円どころか十万円以上変わる可能性も十分にあるのです。事故車を処分するのであれば、やはり少しでも高値で売却できる方が良いのではないでしょうか?廃車買取業者のなかには、出張査定などではなく電話でクルマの詳細を伝えるだけで買取査定額を提示してくれる業者もありますので、査定自体にはそれほど手間や時間はかからないでしょう。
海外輸出販路のある廃車買取業者へ
事故車を売却する際のポイントとして、海外輸出販路を持っている廃車買取業者へのお見積り依頼をおすすめいたします。日本のクルマは新車に限らず中古車であっても海外での人気と需要がとても高くなっています。実際に、海外の中古車市場では日本の中古車の流通数がとても多くなっています。日本のクルマは耐久性が良く信頼度もあるため、海外からも高い評価や多くの指示を受けているのです。したがって、日本国内のみの販路ではなく海外への輸出販路も持っている廃車買取業者にもお見積り依頼をされることをおすすめいたします。
まとめ
今回は、自然発車による事故や原因のほか、事故車の処分方法についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか?クルマの事故を防ぐには、ひとりひとりの注意が大切です。自然発車による事故を防ぐためには、駐車をするときはサイドブレーキを完全にひき、車両が動かないことの確認を必ず行いましょう。エンジンを停止してキーを抜いてから降車するようにしましょう。とくに運送関係の方など、急いでいるときこそとくに注意が必要です。また、確実な停車措置を行うほかにも用もなく駐車や停車をしているクルマに近づかないようにすることも大切です。事故に巻き込まれないように気を付けましょう。