車検代行のメリット・デメリットを紹介!向いているのはどんな人?

車検費用を安く抑える方法として、車検代行に依頼するという選択肢があります。しかし、どういったサービスを受けられるのか、知らない人も多いですよね。

こちらでは車検代行についてご紹介しながら、どんな人におすすめなのかを解説していきます。

車検代行とは

最初に、車検代行とはどんなサービスなのがご紹介していきましょう。車検代行業者のことを文字通り、車検を代行する業者だと誤解している人は意外と多いのですが、全く別物です。

「車検代行」とは、車の分解を行わず、陸運局での検査工程だけを業者が代行するサービスのことをいいます。代行をお願いできるプロセス以外は、全て車の所有者自身がしなくてはいけません。実際に車検代行を選ぶ場合は、この違いを良く理解しておきましょう。

車検にはディーラー車検や民間の整備士工場を使ったものなど、いくつかの種類があります。そのなかでも車検代行は、車検にかかわる費用をできるだけ抑えることができる方法として人気があり、選ぶ人が増えています。

一般的に代行業者が担う工程は、次の通りです。

・分解を伴わない、最低限の車の整備

・車検の予約

・国の検査場までの車の運搬

・検査を受ける手続きと立会い

車検代行はユーザー車検で負担が大きい部分を業者に任せて、ユーザー車検のメリットを高めたものだといえば、イメージしやすいかもしれません。

車検代行の流れ

これから愛車の車検を控えている人のために、車検代行の流れや、手続きごとの注意点を解説していきましょう。

車検代行を依頼する具体的な流れは、次の7つのステップで進んでいきます。

1.   車検代行の見積もりを依頼する

車検代行を利用する前に、必ず見積もりを出してもらいましょう。費用は業者ごとに違うため、数社から見積もりを取って比較し、納得できる業者を選ぶことが大事です。

見積もりの予約申し込みは電話でできます。見積りはそのまま検査場に持ち込める状態の車をチェックするため、予約日までに愛車の点検、整備を済ませておくといいでしょう。

2.   業者立ち合いで見積もりをする

一緒に立ち会って、実際に業者に車を見てもらいましょう。このとき業者から不備の指摘があれば、整備工場で点検をしてもらう必要があります。

3.   内容・金額を確認して契約する

代行業者が提示するサービスの内容を確認し、見積もりに納得したら、契約に進みます。

4.   車検の日程の予約をする

契約段階で業者と予定をすり合わせて、車検の日程を決めましょう。一般的に業者に車を引き渡すのは、車検当日です。代車を用意してくれる業者もあるため、日常的に車を必要とする人はあわせて確認をしておきましょう。検査場への予約は、業者が行います。

車だけでなく、車検証や自動車損害賠償責任保険証明書、自動車税納税証明書や認印なども一緒に提出するため、車検にかかわる必要書類を業者に確認してください。納税証明書などを紛失しているときや、車検証の記載の住所と現住所が異なっている場合は別途手続が必要です。

再交付や変更手続きには時間がかかるため、予約をするときに必要書類の所在や内容をしっかり確認しておくと安心です。

5.   入庫・受付

車検当日になったら、予約に従って業者に車と必要書類を渡します。

6.   検査場への運搬と検査

車を受け取った業者が検査場まで車を運び、手続きをして、法定点検と継続検査を受けます。

7.   費用の支払いと車の引き取り

車検に通ったら車を引き取り、料金を支払って終了です。受付時に料金の支払いを求める業者もあるため、あわせて確認をしておくといいでしょう。

車検代行業者の多くは自社の整備工場を持っていませんが、最近は民間の整備工場と提携して、車の点検や整備などをオプションで請け負う業者が増えています。実際に利用する際は、事前にどんな工程を代行してもらえるのか、見積もりの際にしっかり確認をしておくことをおすすめします。

車検代行のメリットデメリット

ここでは、代行車検のメリット・デメリットをご紹介していきます。

車検の種類にはいくつかあるものの、それぞれに良い面と、悪い面があります。良い面ばかりに目を向けていたのでは、正しい判断ができません。車検代行のメリット・デメリットを比較して、総合的に自分にあっているかを確認してください。

メリット

車検代行の最大のメリットは、なんといっても、車検費用が格安で済むことです。車検代行の場合は法定費用の他、検査を代行するための手数料しかかかりません。

手数料は一般的に、1万5000円から3万円が相場です。中には1万円以下の業者も登場していて、車検費用を効率良く節約できることが分かります。

また、車検が比較的早く終了するのも魅力でしょう。ディーラー車検などの場合は業者の点検や整備を含めて平均3日から1週間程度の日数がかかるものの、代行車検の場合は整備等の工程を省き、不備がなければ受付したその日に車が戻ってきます。急いでいるときや、日常的に車を使う人にとって、これは大きな強みですね。

また車検代行なら自分で検査場に出向かなくて良いぶん、車検にかかる手間や時間を減らせるのも嬉しいポイントです。忙しくて平日に休みを取れない人でも、気軽に車検費用の節約に取り組めます。

デメリット

車検代行のデメリットとしては、車の整備は全て自己責任で、確実に車検に通るかどうかはわからないということでしょう。検査場に車を持ち込んでも、車の状態が悪ければ不合格になり、再検査費用や整備工場での追加整備代が別途かかってしまうかもしれません。

また素人の整備では、安全運行の面で不安が残るのは否めません。車検には通っても、すぐに故障や不調が起きるリスクは高く、安心して運転ができなくなってしまうのは困りものですよね。車検は本来、車の安全運行を目的としたものですから、これでは本末転倒です。

車検代行を利用すれば業者の点検・整備を省略できると誤解する人が多いのですが、定められた法定点検は省略できません。ディーラー車検などの場合は車検を機会に一括して点検を受けているため負担になりませんが、車検代行の場合は所有者が別途整備工場に手配をする必要があるため、客観的に見て、余計な手間や費用がかかっている面もあるのです。

車検代行が向いてる人はどんな人?

車検代行が向いているのは、車が好きで知識が豊富な人や、自分のメンテナンス技術に自信がある人です。ユーザー車検をするだけの技術はあるのに、検査場に行くために平日仕事が休めないという忙しい人も、負担感が少ない代行車検をぜひチャレンジしてみてください。

逆に代行車検は車のことを全く知らない人や、機械をいじるのが苦手な人、車のメンテナンスは丸ごと業者任せという人には向きません。ただ費用を節約したいだけで技術が伴わないと車検に通りにくく、再検査や追加整備で手間も時間もかかるため、メリットが少ないのです。

車検代行の節約効果は新車で購入した車や、整備直後のコンディションが良い車でこそ発揮されます。年式が古く、購入から10年以上経っている過走行ぎみの車や、エンジンなどに不調を抱えている場合は車検に通りにくいため、車検代行向きとはいえません。

車検代行を利用すれば誰もが、どんな車でもお得に車検が済むというわけではありません。車検代行を利用する前に、自分にあっているのか、慎重な判断が必要です。

まとめ 

車検代行は万人向けではないものの、車検費用のコストカットに効果的です。愛車の車検をお得に済ませたい人は、ぜひ利用してみてください。

費用を節約できる車検は他にもあるため、それぞれのメリット・デメリットを比較して、自分いあったものを選ぶといいでしょう。