車検時のタイヤ交換はアリ?安く済ませる裏技も紹介

走行時に常に地面と設置していて摩耗していく車のタイヤは、適切な時期に交換しないと路上が濡れているときやブレーキを踏んだときにスリップして、大変危険です。

車検時にタイヤ交換を勧められて、交換したことがあるという方も少なくないのではないでしょうか?

タイヤ交換は、それなりに費用がかかるメンテナンスです。少しでも費用を抑えてタイヤ交換できるタイミングについてご紹介します。

車検時にタイヤ交換する?

車検は、車が安全に走行できるかを調べるためにタイヤの検査も行われます。車検時に主に見られるタイヤの項目は、空気圧やタイヤの溝、ひび割れや傷の状態です。

状態が悪いと、タイヤ交換をしなければ車検に通ることができませんし、なによりも普段の運転でかなり危険な状態になっています。

まずは、タイヤ交換の適切なタイミングを知っておきましょう。

タイヤ交換時期の目安

タイヤ交換の目安を使用年数で表すと、3〜5年です。しかし、走行距離が多ければ多いほど早い段階で交換しなければなりません。

具体的な目安として、スリップサインが見えた時期に交換しなければならないとされています。スリップサインとは、タイヤの残り溝の深さが1.6mmになったことを知らせるもので、タイヤ側面にある三角のマーク付近を確認して判断するものです。

タイヤの溝底にある盛り上がった部分が見えていればスリップサインが出ていることになります。そのため速やかにタイヤを交換しなければ、安全に走行できないといえます。

車検の合格基準もタイヤの溝が1.6mm以上と決められていますので、スリップサインがでているタイヤは、車検に通りません。

車検時のタイヤ交換は割高

普段からタイヤの点検を怠り車検時に指摘されたり、スリップサインが出ていることに気付いていても、車検のついでに交換しようと考えたりする方も多いです。

しかし車検時のタイヤ交換は、普段のタイヤ交換と比べて割高になる可能性が高いといえます。

その理由のひと つに、車検専門業者やディーラーで車検を受けている場合、マージンや工賃が二重に発生するということです。これは、車検業者やディーラーは、自社でタイヤ交換せず別の業者にタイヤ交換を外注していることが原因となっています。

車検時にタイヤ交換を検討している場合は、カー用品店など別の業者で一度見積もりをしてもらい比較すると良いでしょう。

タイヤ交換を安く済ませる方法

先ほど、車検のときにタイヤ交換をすると割高になることをお伝えしましたが、ここではできるだけ安くタイヤ交換する方法をご紹介します。

タイヤ交換にかかる費用は、

  • タイヤ代
  • タイヤ脱着費用
  • タイヤ組み換え費用
  • バルブ交換費用
  • バランス調整費用
  • タイヤの廃棄費用

です。

タイヤ交換の費用をできるだけ安く抑えるには、タイヤそのものの費用や工賃を抑える必要があります。

カー用品店やタイヤ専門店なら、タイヤの種類も豊富で安いタイヤを選ぶことでタイヤ代を抑えられますし、工賃もディーラーより安いことがほとんどです。

ネット通販で安いタイヤを購入して、持ち込みで交換してもらう方法もありますが、この場合は持ち込み交換可能な店舗を探さないといけないことと、送料も費用として考えなければならないので注意しましょう。

大手カー用品店の工賃は、

  • タイヤ交換1本:約1,000円〜
  • バルブ交換1本:約300円〜
  • タイヤ廃棄費用1本:約300円〜

が相場です。

タイヤ交換を依頼する前に複数の業者で相見積もりをし、工賃はもちろん、バランス調整費用やタイヤの組み換え費用は含まれているかも確認すると、安くタイヤ交換することができます。

自力でタイヤを交換するには

タイヤ交換にかかる費用を抑えるために、自力でタイヤ交換ができれば工賃分も節約することが可能です。しかし自力でのタイヤ交換には、それなりのリスクも伴います。

準備するもの

車のタイヤ交換をする際には、新しいタイヤやそれに合うナットはもちろん、いくつかの工具が必要です。

1.タイヤレバー

タイヤレバーは、古いタイヤをホイールから外すために必要な工具です。ホームセンターやカー用品店で、2本入が約1,000円で手に入ります。

2.ビードクリーム

ビードクリームは、新しいタイヤをホイールに付け替える際に、スムーズに取り付けができるようにするためのグリスです。ビードワックスという名前で売られていることもあります。

数百円程度で手に入れることができますが、ビードクリームの代わりにシリコンスプレーでも代用できます。

3.ジャッキ

車を持ち上げるために使用するジャッキは、車載工具にもあります。車載工具のジャッキはパンタグラフ式と呼ばれるもので、慣れていないと使いづらいジャッキです。5,000円程度で購入できる、油圧式のジャッキを準備できれば楽に作業できるでしょう。

4.レンチ

レンチも車載工具にあります。しかし、車載工具のレンチは口が分厚いので、ホイールを傷つけてしまう危険性が高いです。できればホイール専用に作られた、薄口のクロスレンチを準備しておきましょう。トルク調整できる、トルクレンチが準備できればなお良いです。

手順

1.場所の確保

まずは、安全に作業するために、平坦で広い場所を確保しましょう。砂利道や坂道でのタイヤ交換は危険です。

2.ホイールのナットを緩める

車をジャッキアップする前に、ホイールナットを少しだけ緩めておきましょう。ナットを緩める前には、ギアが「P」になっているか、サイドブレーキはかかっているかを確認してから作業するようにしてください。4穴のホイールは上下左右の順番に、5穴の場合は星型の順番に緩めるのが基本です。

3.車をジャッキアップする

車をジャッキで上げていきます。このとき、必ずジャッキポイントにジャッキをかけるようにしてください。ジャッキポイントは、車の側面を下から覗くと矢印や切込みが見えます。タイヤが地面から3cm程度離れるくらいまで、ジャッキアップしてください。

4.ナットを全て外しタイヤを交換する

緩めていたナットを全て外し、ホイールから古いタイヤをタイヤレバーを使用しながら外しましょう。外し終わったら、ビードクリームをビード部に塗布し、新しいタイヤをはめていきます。

5.車に装着しナットを締める

新しいタイヤをホイールに装着したら、そのまま車につけてナットを締めていきましょう。ナットを外すときと同様に、4穴のホイールは上下左右の順番に、5穴の場合は星型の順番に締めていきます。

6.車を降ろして増し締めする

ジャッキアップしている車を、ゆっくりと降ろします。下敷きになり大怪我をしますので、必ず足や体をジャッキの下に置かないようにしてください。

車が降りたところでジャッキを外し、ナットを増し締めして完成です。

DIYでのタイヤ交換はリスクが高い

自力で行うタイヤ交換は、想像以上に体力と時間を使いますし、なにより危険が多いです。

まず、作業中の怪我のリスクです。ジャッキアップしての作業となりますので、車体が落ちてくる危険性も否定できません。車体はとても重く、最悪の場合は命の危険性もありますので、知識がないまま作業をしないようにしてください。

さらに、交換後タイヤが外れてしまうリスクも考えられます。タイヤ交換は、素人にはなかなか難しい作業です。なんとなくの感覚だけでタイヤ交換をしていると、走行中にタイヤが外れて大事故につながる可能性も否定できません。タイヤが外れると、自分だけでなく、多くの人を巻き込んだ事故になることも予想できます。

このように、自力でタイヤ交換することのリスクは高いです。数千円の工賃を節約するために、危険なリスクを背負うのは賢い方法とはいえません。

タイヤ交換は、できる限りプロに依頼して、安全にタイヤ交換を終えることをおすすめします。ご希望のタイヤに対応しているか、店舗に問い合わせてみるとスムーズですね。

まとめ

タイヤ交換は、必ずしも車検時にしなければならないことはありません。車検前にカー用品店などでタイヤ交換を済ましておく。もしくは車検時にタイヤ交換を勧められた場合は、まず見積もりを出してもらい、費用を確認してから結論を出しましょう。