車検費用はいくらぐらい?車検費用を抑える方法を公開!

自動車に乗る以上、必ず受けなければいけない車検。安全安心に愛車に乗り続けるためにも、オーナーは愛車がベストな状態であることを確認する義務があります。

その確認のために必要な車検ですが、数年に1度とはいえ、そのたびにかかる費用は決して軽くありません。そんな車検を安く済ませる方法、自分の車に合った車検業者の選び方についてご紹介します。 についてご紹介します。

車検費用の目安はいくら?

車検を代行してくれる業者は大きく分けて「ディーラー」「民間整備工場」「カー用品店」「ガソリンスタンド」「車検代行業者」があります。また業者に依頼せず、自分で車検を行う「ユーザー車検」という方法もあり、それぞれ必要な費用は異なります。

車検時に必ずかかる費用

車検時には依頼する業者に関わらず、必ずかかる費用があります。

 

1.自動車重量税

自動車の車体の重さに対して課せられる税金です。車体が重くなるに従い税額が上がり、またエコカー減税対象車であるか、初回登録から何年経過したかにより税額が増減します。

これは税金のため、業者による割引の対象にはなりません。

 

2.自賠責保険

正式名称を「自動車損害賠償責任保険」。自動車および原動機付自転車に乗る際、自動車損害賠償保障法によって加入が義務付けられている保険です。

強制保険と呼ばれることもあり、自動車運転中の対人事故に対する補償を行います。

自賠責保険は民間の保険会社と契約しますが、毎年金融庁が行う「自動車損害賠償責任保険審議会」にて税額が定められているため、保険会社・車検業者が保険料を割り引くことはできません。

 

3.検査手数料

車検の際に発生する手数料です。「自動車検査登録印紙」および「自動車審査証紙」の合計金額を指します。支払いのために印紙を購入するところから「印紙代」と呼ばれることもあります。

3ナンバー車1,800円、5ナンバー車1,700円、軽自動車1,300円と金額が定められており、車検業者により割り引くことはできません。ただし、地方運輸局長に指定された「指定工場」で車検を行う場合には、一律1,200円となります。

 

業者ごとに異なる車検基本料

法定費用の他は、点検や整備のための「車検基本料」、パーツや消耗品の交換などに必要な「その他の費用」が必要です。

車検基本料は業者により大きく異なります。またその他の費用も、業者によっては一部を基本料の中に含めるといったサービスを行う場合もあります。

ディーラー

メーカーと特約を結ぶ自動車販売店であるディーラーでは、サービスの一環として車検にも対応しています。

ディーラーは契約するメーカーの車種に対する知識が豊富であり、パーツの交換が必要な場合もそのメーカーの純正品を使用するため、どこよりも信頼できる車検を行えるメリットがあります。

しかし、サービスの手厚さに比例して費用も高くなる傾向があり、また他のメーカーの車検に対応できない場合もあります。

車検基本料はおおよそ4~5万円ほどが相場。さらに部品の交換が必要な場合、純正パーツの代金および交換費用が加算されます。

民間整備工場

民間で運営する自動車整備工場です。様々な車種の修理・整備・改造を行っているため、経験は非常に豊富です。

民間整備工場は、大きく分けて「認証工場」「指定工場」に分類されます。認証工場は地方運輸局長の認証を受けた工場であり、一定の技術が認められています。比較的費用は抑えられますが、車検完了まで時間がかかる傾向にあります。

指定工場は、地方運輸局が定めた一定の基準を満たす高い技術力を持つ上、工場内に車検用の検査ラインを所持しています。費用はやや高めですが、その場で車検を行えるため「1時間以内車検」など、スピードを売りにする工場もあります。

車検基本料は3万円台から。指定工場の中にはディーラーと変わらない、比較的高額な費用を提示する工場もあります。

カー用品店

自動車のパーツや消耗品など、自動車に関する様々な用具を販売するカー用品店も、車検のサービスを行っています。大規模な会社が運営しているため、社員の知識レベルも一定以上が期待でき、車検だけではなく細かい相談もしやすい環境にあります。

車検基本料は1~3万円台と比較的安めの価格設定。オイル、バッテリーなどの消耗品も店舗で安く販売しているもので対応できるため、その他の費用も安めに抑えることができます。

近年指定工場としての設備を備えた店舗が増加していますが、古い店舗や小規模な店舗では車検の受付をできないところもあります。また設備によっては大規模な整備に対応しにくい場合もあるため、どんな車検を行えるかの事前確認は必要です。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドでも車検のサービスを行っています。ガソリンスタンド車検の最大のメリットは価格の安さ車種や状態によっては1万円を切る価格で対応できます。

土日祝日、店舗によっては夜間でも受け付けてくれるため、いつでも依頼できる安心感は全業者の中で随一です。また過剰な整備は行わないため、日常的な整備点検に自信がある場合には、簡素に済ませてくれることがかえって魅力です。

しかし、自動車の整備面での知識は他の業者に比べて浅い傾向があります。車検も車検場への持ち込みを代行する形式のため、土日祝日にすぐ車検を行ってもらうことはできません。十分な台数の代車がないスタンドもありますので、時期によっては車検に出した車が戻るまで、車がない生活を送ることになるでしょう。

車検代行業者

近年最も勢いがあるのが車検代行業者です。車検に関わる各種手続きを一手に請け負い、依頼者の手間を最低限に抑えてくれるのが魅力です。

車検基本料の安さが売りであり、短時間の整備や調整に限定する場合には1万円台、ある程度念入りな点検を行う場合でも2~3万円前後と、費用を抑えることができます。

ただし、あくまで車検を代行する業者のため、部品交換や重点的な整備を伴うメンテナンスを行うことはできません。

ユーザー車検

車検に関する手続きを、ユーザー自身が自ら行うのがユーザー車検です。運輸支局の車検場へ車を持っていき、法定点検を全て自分で行います。近年ではインターネット上でユーザー車検に関する情報を入手しやすいこともあり、自ら車検に挑戦するというユーザーも増えています。

他の業者を利用した際に必要な車検基本料は不要。法定費用のみで車検を行えます。ただし運輸支局での車検は平日しか行えないため、日程の調整が困難となる場合があります。また何らかのトラブルが見つかった場合には、改めて整備を業者に依頼する必要があるため、二度手間になってしまいリスクを避けることはできないでしょう。

車検費用の内訳

安く車検費用を抑えるためには、複数の業者に見積もりを依頼し、比較するのが良いでしょう。その際に見積もりに記載される項目を見ることで、今の車の状態にあった対応をすることができます。

24ヶ月定期点検

法律で定められている定期点検のうち、24か月点検は車検と同時に済ませることが一般的です。ほとんどの場合、車検の見積もりの中にはこの点検費用も含まれています。

消耗品パーツの交換

車検は摩耗したパーツや消耗品の交換にちょうどいい機会です。ブレーキフルード、オートマチックトランスミッションフルードといった重要なパーツから、ブレーキパッド、エンジンベルトなど定期交換が推奨されているもの、エンジンオイル等の消耗品まで、いずれ交換しなければいけないものは多岐に渡ります。

車内外の清掃

車の各所の清掃に関する項目も見積もりに含まれます。

エンジンの分解清掃のような車の寿命に直結するものから、シャシーや下回りの清掃、またそれに伴うフィルターの交換など広範囲。愛車を新品同様に保つための清掃も、車検時に行いたい項目の一つです。

車検費用を安く抑えるには?

 

車検業者にはそれぞれ特徴があり、価格だけでなくサービス範囲も様々です。費用を安く抑えるだけでなく、現在の車の状態にあった車検を選択したいものです。

定期的な整備で問題を先送りしない

日頃全く整備を行わず、車検の時に問題が一気に噴き出すというケースも少なくありません。車検時に行うパーツ交換や整備は割高になる場合もあるため、日頃から整備・点検を行うことが、車検費用を抑えるのに一役買ってくれます。

パーツ交換は適切なタイミングで

車検の見積もりに、エンジンオイルやタイミングベルトの交換といった項目が掲載されることがあります。これら走行距離に応じて交換が求められるパーツは、無理に車検のタイミングで交換する必要はありません。しっかり耐用期間を使い切った上で、必要なタイミングで交換しましょう。

消耗品はカー用品店で

車検時にはタイヤやワイパーラバー、バッテリーなどの交換を提案されることもあります。しかしこれらを車検時に交換すると、通常よりも高めに費用を取られる傾向にあります。

特にディーラー車検の場合には純正品を使いますので、その価格は他メーカーに比べて割高になります。費用を抑えるためにはカー用品店を利用し、出来る範囲は自分で交換するのがよいでしょう。

まとめ

車検にはどうしても費用がかかってしまうものです。しかし、費用を抑える方法はたくさんありますし、様々な場所で行っているため、多くの方のニーズに合った方法があります。車検というものは安全に車を運転するのに欠かせないプロセスです。日々車の定期的なメンテナンスを行った上で車検に行き、快適なカーライフを送りましょう。