2021年燃費の良い車ランキング発表!エコカーを選ぶなら今

令和3年3月31日に国土交通省より発表された自動車の燃費ベスト10ランキングをご存知でしょうか。このランキングは令和2年末時点で販売されている乗用車の中から、最も燃費の良い乗用車が発表されています。令和2年末時点で最も燃費の良い乗用車はトヨタ・ヤリス、軽自動車部門ではスズキ・アルトとなっています。昨年末にはエコカー購入時の減税措置となる、エコカー減税措置の期間延長も発表され、エコカーへの乗り換えの背中を押す風潮があるようです。

今回は、国交省発表の令和2年末燃費の良い乗用車ランキングベスト10の詳細や、延長されたエコカー減税について詳しくご紹介していきます。

2020年最も燃費の良い乗用車とは

ヤリスハイブリッドが1位を獲得

令和3年3月31日に国土交通省より発表された燃費の良い乗用車ランキングは、令和2年末時点で新車販売されている乗用車を対象に、1リットルの燃料で自動車が走行する距離が最も長い燃費値と、令和2年度燃費基準に対する達成レベルで比較し、評価された車となっています。

国土交通省発表の自動車の燃費ランキング(普通・小型車部門)

1位:トヨタ・ヤリス (36.0km/L・総排気量1,490L)
2位:トヨタ・プリウス (32.1km/L・総排気量1,797L)
3位:トヨタ・ヤリスクロス (30.8km/L・総排気量1,490L)
4位:トヨタ・カローラスポーツ (30.0km/L・総排気量1,797L)
5位:トヨタ・アクア (29.8km/L・総排気量1,496L)
6位:日産・ノート (29.5km/L・総排気量1,198L)
7位:ホンダ・フィット (29.4km/L・総排気量1,496L)
8位:トヨタ・カローラ (29.0km/L・総排気量1,797L)
9位:トヨタ・カローラツーリング (29.0km/L・総排気量1,797L)
10位:ホンダ・インサイト (28.4km/L・総排気量1,496L)

燃費No.1に選ばれたトヨタ・ヤリスの特徴は

国交省の燃費の良い車ランキングでベスト1に選ばれた車は、トヨタ自動車のヤリスです。今回トップとなったヤリスは、もともと日本国内では1999年からヴィッツとして販売されていたコンパクトカーで、4代目モデルへフルモデルチェンジする際に世界共通車名としてヤリスに統一されました。こちらの4代目ヤリスは2020年2月10日から販売を開始しています。今回の燃費の良い乗用車で1位となったヤリスのグレードはハイブリッドモデル【HYBRID X 1.5L・2WD】です。

ヤリス4代目モデルは、初代モデル以降21年ぶり2回目の第58回欧州カー・オブ・ザ・イヤー2021を受賞しています。ハイブリッドによる高い環境性能や、ハイブリッドカーでありながらお手頃な価格帯、また魅力的なデザインや安全性能などが選考委員から高い評価を受けたことで受賞となったようです。特に、まだまだ家庭用充電設備を持つ家は少なく、充電設備を持たない家に住んでいる方でもCO2削減が出来る、環境に配慮した車であることがヨーロッパでの評価を高くしています。

燃費の良い乗用車トップ5をトヨタ自動車が占める

国交省発表の燃費の良い乗用車の普通車・小型車部門において、トヨタ自動車から販売されている車がトップから5位までを独占しています。ランクインしたモデルはすべてハイブリッドモデルとなっており、2位のプリウスはハイブリッドエントリーモデルのEグレード、3位のヤリスクロスはハイブリッドのX1.5Lグレード、4位のカローラスポーツはハイブリッドのG”X”グレード、5位のアクアはハイブリッドのエントリーモデルLグレードとなっています。コンパクトカーで1位と5位に入賞しているヤリスとアクアに関しては、新車価格が高額なイメージのハイブリッドモデルの中でも、メーカー希望小売価格としては200万円以内に抑えられています。ハイブリッド車が手ごろな価格で購入できるようになったのも、量産型ハイブリッド車のプリウスを世界で初めて販売したトヨタだからこそ出来ていることではないでしょうか。

燃費の良い乗用車に乗り換えるメリットは

令和3年3月31日に国交省から発表された燃費の良い乗用車ランキングですが、このランキングが発表された意図は『車ユーザーの省エネルギーへの関心を高め、燃費性能の優れた自動車の開発・普及を促進するため』です。燃費が良い車とは、車を運行する時のCO2排出量が少ない車のことです。毎日車を使用する方、通勤や通学での車が欠かせないという方にとって、燃費の良い車にすることで、個人として環境へ配慮することが出来ます。
また、燃費の良い自動車に乗り換えるメリットはそれだけではありません。令和2年12月に行われた閣議の決定により、環境に優しい車を購入する際の税制を優遇するエコカー減税措置が、もともとの期間からさらに2年間延長されることが決定しました。燃費の良い環境に優しい車を購入し、エコカー減税措置対象となれば、支払う税金が少なくなります。こちらでは、期間延長となったエコカー減税について詳しくご紹介します。

エコカー減税措置とは?

エコカー減税措置とは、環境に優しい燃費性能や排出ガス性能をもつ自動車の新車新規登録時にかかる自動車重量税を減税する、特例措置のことです。エコカー減税による自動車重量税減税措置の適用期間は、もともと2019年5月1日から2021年4月30日までに新規登録された車となっていましたが、2年間の期間延長が決定し2023年4月30日までとなりました。減税対象車は、適用期間中に新車新規登録を行った場合減税措置が1回限り適用されます。

エコカー減税の対象車となるのは?

エコカー減税措置の対象車となるのは、電気自動車や燃料電池自動車、天然ガス自動車、プラグインハイブリッド車と、燃費性能と排出ガス性能の基準達成率が高い車となります。令和3年度の税制改正大綱により、車体課税のエコカー減税に関して延長とともに、見直しも行われたため、2021年5月1日以降の適用期間延長中についてはそれまでの現行制度とは対象内容が異なります。

上記の現行制度から、2020年12月に令和3年度税制改正があり、改正後が下記になります。

また、基本的にはエコカー減税は新車新規登録の初回一度きりの適用ですが、電気自動車等の構造要件に該当する車であれば、2回目車検時までエコカー減税により免税になります。超低燃費のハイブリッド車に関しても、2回目車検時までの免税が維持されます。ただし、クリーンディーゼル車に関しては令和3年度税制改正によって見直しがあり、免税ではなく燃費性能に応じた減税措置に変更されました。

トヨタ・ヤリスを購入する時のエコカー減税を試算してみよう

トヨタ・ヤリス(1.5HYBRID X)2WDのハイブリッドモデルは、エコカー減税措置により減税率100%のため自動車重量税は100%(約22,500円分)免税となります。しかし同じヤリスでも2WD車ではなく4WD車を選んだ場合、リヤモーターが追加されるため車両重量が重くなり、燃料消費率も下がります。そのためヤリス(1.5HYBRID X)の4WD車はエコカー減税率50%が適用され、50%(約11,300円分)減免となります。

2020年燃費の良い軽自動車ランキングも紹介

燃費の良い普通車・小型車部門をご紹介しました。コンパクトカーが上位にあるように、車両重量が軽い車であるほど燃費が良くなるという傾向もあるため、軽自動車はもともと燃費の良い車が多くなっています。その中でも令和2年末時点で新車販売が行われている軽自動車の中で燃費の良い乗用車のランキングに入った車をご紹介します。

国土交通省発表の自動車の燃費ランキング(軽自動車部門)

1位:スズキ・アルト (25.8km/L)
2位:マツダ・キャロル (25.8km/L)
3位:スズキ・ワゴンR (25.2km/L)
4位:マツダ・フレア (25.2km/L)
5位:スズキ・アルトラパン (25.2km/L)
6位:ダイハツ・ミライース (25.0km/L)
7位:スバル・プレオプラス (25.0km/L)
8位:トヨタ・ピクシスエポック (25.0km/L)
9位:スズキ・ハスラー (25.0km/L)
10位:マツダ・フレアクロスオーバー(25.0km/L)

軽自動車の燃費の良い車1位はスズキ・アルト

スズキから製造販売されているアルトは、初代販売が1979年となっており、2019年には発売開始から40周年を迎えたロングライフモデルです。今回1位になったアルトは、2014年にフルモデルチェンジした8代目モデルです。2014年以降はマイナーチェンジや一部仕様変更などが行われており、2020年にはグレード構成の見直しもありました。2020年に改良された燃費性能により、Fグレード2WD車はWLTCモードで2020年度燃費基準を達成しています。また、マツダ向けにOEM供給が行われているため、2位には同型式車種のマツダ・キャロルがランクインしています。

スズキ・アルトの8代目モデル、Fグレードの2WD・5MT車の場合エコカー減税対象となっています。エコカー減税率は50%となるため、新車新規登録検査(3年自家用)の場合に支払うアルトの自動車重量税は3,700円となります。
新車新規登録検査(3年自家用)を受ける場合、軽減なしの軽自動車重量税は9,900円となりますので、エコカー減税により6,200円お得になることがわかります。

まとめ

令和3年3月31日に発表された国土交通省の燃費の良い乗用車ランキングから、燃費の良い自動車についてご紹介しました。ランキングをみてもわかるように、トヨタ自動車から販売されている新車にはハイブリッドモデルを選択出来ることが多くなっています。2050年カーボンニュートラル宣言や、東京都では2030年ガソリン車ゼロを目指すといった発言もあり、燃費の良い自動車に乗り換えを検討し始めている方も多いのではないでしょうか。
燃費の良い乗用車とはどんな車があるのか、エコカー減税とはどんな車にいつまで適用されるのかなど、車を購入する前に一度チェックしておくことをおすすめします。