車の買取で即現金化する際は注意が必要!その理由とは?

車買取業者が即現金化しない理由

多くの車の買取業者は、即日現金買取に対応していません。即日現金買取には業者側に大きなリスクがある上、通常の車買取では発生しないようなトラブルに繋がる恐れがあるためです。

現金盗難防止

車買取は、車種によっては数十万から数百万という高額の買取価格になる場合があります。現金で買取を行う業者は即日買取代金を支払うため、いつ買取依頼が来てもいいように、それだけの現金を店舗に用意して置かなければなりません。

多額の現金が店舗にあることが外部から推測出来てしまうことは、防犯上大きなリスクとなります。そのため、大手の買取業者の多くは現金は扱わず、数日後に依頼者の銀行口座に振り込む方法を使います。これにより強盗・盗難のリスクを負わないようにしているのです。

減額交渉によるトラブル防止

即日現金買取は、買取依頼者がすぐに現金が必要なため利用されることが多い買取形態です。スピーディな手続きが必要となるため、買取金額を決める査定も急いで行う傾向にあり、その結果査定金額に大きな影響が出るような問題を見逃してしまうことがあります。

現金で車の買取代金を支払った後に問題が発覚し、査定金額が変更になった際には、依頼者に返金を求める場合があります。しかし一度受け取った現金を素直に返金しないことも少なからずあり、大きなトラブルに発展してしまうこともあります。

そのため、即日現金で買い取る業者の中にも、初回査定の際には半額だけ支払い、改めて査定を行った後に残額を支払うというような二段階支払いを採用している業者もあります。

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車買取で即現金化を優先するリスク

業者側はリスクを抱える現金買取ですが、買取を依頼するオーナー側にもリスクがあります。

相見積もりが出来ないため業者の言い値になる

一般的な車の買取では、オーナーは複数の業者に査定を依頼し、高く評価してくれた業者に売却する「相見積もり」を行う事ができます。しかし現金買取の場合には、現金買取に対応する業者の数が少ない事に加え、オーナー側にも即現金化したい理由があるため、ほとんどのケースにおいて、複数の業者に査定依頼を行うことはできません

そのため査定依頼した1社が提示した査定金額で売却しなければならなくなります。仮にその業者が不得意な車種だった場合や、オーナー側が断りにくいことを逆手にとって低い査定金額を出してきたとしても、その金額で売らなければならなくなるリスクがあります。

一般的な車買取なら、時間をかけて複数社に査定してもらい、高値をつけた業者とさらに交渉を行うことで、高額の査定金額を引き出すことが可能ですが、現金買取の際にはそこまでの対応は期待できないでしょう。

悪徳業者に利用される危険性あり

現金買取に対応する業者の中には、オーナーの足下を見て安い価格で買い取りすることを目的にした、悪質な業者も存在するようです。

オーナーがすぐに現金を手にしないといけない状況であることにつけ込み、限界まで低い査定金額を出すような業者に査定を依頼してしまったなら、あらゆる手で安く売却させるように動いてくるでしょう。

またさらに悪質な場合には、通常の自動車販売の流通網に乗せることなく、非合法なルートで販売されてしまう事も考えられます。

もちろん全ての業者がそのようなわけではなく、良心的に親身になって対応してくれる業者のほうが多いでしょう。しかしそれらのリスクを無視することで大きな損に繋がる事もあるため、現金買取を利用しなければならない場合こそ業者の評判や実績を調査し、信頼できる業者に任せなければなりません

車を買取するときの注意事項

現金買取に限らず車を売却する際には、注意しておきたいポイントがあります。少しでも高額査定を狙うためには、どんな点に注意すればよいでしょうか。

整備・清掃をしておく

車を売却する前には、必ず簡単な整備や清掃は済ませておきましょう。内装をきれいにしておくことで、査定員にその車は大切に乗られてきたという印象を与えることができ、査定額にプラスに働く期待が持てます。

また、車を洗車しておくことで、車の状態を正確に伝える事が出来ます。傷やへこみが無いならプラス査定が期待できますし、もし洗車することで小さな傷が見えるようになったとしても、後から査定額を下げられることを防止することができます。

またタイヤの空気補充やバッテリーの充電といった、お金の掛からない整備を行っておくことで、これも査定員の印象アップや後日の査定金額減額の防止に繋がるでしょう。

複数社に見積もりを依頼

査定を依頼する場合、可能なら複数の買取業者に査定を依頼するようにしましょう。車の査定額は査定員によって大きく異なる場合があり、中には特定の車種を苦手とする査定員がいることも考えられます。

また特定の車種を専門に扱っている業者や、高い販売ルートを持っている業者など、査定額を高く見積もる力のある業者もいます。複数の業者に見積もりを依頼することで、高く車の価値を評価してくれる業者に巡り会うことができるでしょう。

複数の業者への査定依頼は、インターネット上から行う「一括査定」の利用がおすすめです。オーナーが車種、年式、車体の色、オプションなどの条件を提示し、その条件で車を買い取れる業者が査定額を算出し、提示します。

正式な査定は後日車の現物を見てもらってから決定することにはなりますが、売りたい車を高く評価する傾向がある業者は見つかりやすいでしょう。

価格交渉は慎重に

一括査定で選んだ業者に実際に車を見てもらった後に、インターネット上での申請ではわからなかった車の状態や、オーナーが認識していなかった問題などを加味し、正式な査定額が提示されます。

オーナー側とすれば、少しでも高く車を売りたいと思うのは自然な流れですので、査定額が提示されてから価格交渉を行うオーナーも少なくありませんが、ここでの交渉は慎重に行いましょう。

無理に査定額を引き上げようと強引な交渉を進めることで、買取の話自体が無くなることもあります。また、車の良いところばかりを主張して問題箇所を隠すようなことがあれば、後日査定金額を下げられてしまう事もあり得ます。

正確な情報を提供しつつ、強引になりすぎないように車の良いところをアピールすることで、ある程度の査定価格アップは狙えるかもしれません。ただし、すでに一度査定により答えは出ている上での交渉ですので、上乗せになったら幸運と思う程度で考えておきましょう。

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まとめ

車の即現金買取は、業者側に現金盗難やオーナーとのトラブルが生まれやすいというリスクがあるため、大手ではほとんど扱っていません。またユーザー側も査定価格を通常よりも大きく下げられる傾向があるため、現金がすぐに手に入る以外、メリットはないと考えていいでしょう。

車を売却する際には、時間に余裕を持って多くの業者と交渉することで、高い査定額を引き出す事が出来ます。少しでも高い査定額を勝ち取るため、車の状態を良好に保ち、業者との交渉に臨みましょう。