車を買取に出す際に保険はどうなる?

車を買取に出す際には、現在加入している自動車保険がどうなるのか気になるでしょう。買い替えをするなら、次の車でも同じ保険会社の同じプランを利用する人も多いです。自動車保険車種やナンバーなどの情報も登録しているため、車が変われば手続きを行わなければなりません。ここでは、車を買取に出す際に行うべき保険の手続きについて解説していきます。

自動車保険の種類

 

自動車保険は、自賠責保険と任意保険があります。まずは、それぞれの保険の趣旨や大まかな内容について見ていきましょう。

自賠責保険

自賠責保険は強制加入の自動車保険で、公道で車を運転する際に、必ず加入しなければなりません。車で交通事故を起こしてしまうと、相手に大けがをさせてしまったり、最悪の場合死亡させてしまったりすることもあります。

交通事故により発生する損害は非常に大きく、保険に加入していなければ賠償できない可能性が高いです。そのような事情から、事故の被害者に最低限の補償が確保できるようにする目的で、自賠責保険があります。

自賠責保険のサービスそのものは、通常の損害保険会社が提供しており、どこで加入するかは自由に選択可能です。保険会社による補償内容やサービス内容の違いはありません。また、最低限の補償という趣旨から、自分のけがや物損などは補償の対象外です。

保険料も保険会社による違いはありません。普通車で24ヶ月契約なら25,830円です。車検を受ける際に次の車検満了日までの期間分を一括で支払う仕組みになっています。

任意保険

大きな事故を起こしてしまうと、自賠責保険による補償だけでは、決して十分な補償ではありません。そのため、自賠責保険の補償に上乗せする形での補償を実現するのが任意保険です。

文字通り、加入するかどうかは自由で、加入していない人もいます。

任意保険は保険会社やプランにより、補償内容やサービス内容もさまざまです。物損や自分のケガの補償も任意保険でカバーできます。

また、任意保険には1から20までの等級があるのが特徴です。最初は6等級からスタートし、事故を起こして保険金をもらうと、等級が下がり1年間保険を使わなかった場合には等級が上がります。等級に応じて保険料の割引や割増が適用される仕組みです。基本的に事故を起こさない人は、安い保険料で済みます。

 

車の買い替えに伴って買取に出すなら

 

自賠責保険と任意保険について押さえた上で、車を買い替えるために現在乗っている車を買取に出す場合について見ていきましょう。

自賠責保険で必要な手続き

自賠責保険に関しては、車検満了日までの期間分の保険料をすでに支払っています。車検満了と同時に買取に出すのでなければ、解約して残存期間分の保険料の払い戻しを受けたいと考えるかもしれません。

しかし、自賠責保険は車を廃車にしない限り解約することはできません。車に紐付ける形で加入しているため、買い替え後の車で使うこともできない仕組みです。

一方で、車を買取後にその車の次のオーナーになった人は、次の車検までの自賠責保険料は支払う必要はありません。そのため、通常は自賠責保険の残存期間が買取額に反映されます。これにより、解約や払い戻しができなくても、損をしてしまうことはありません。

また、自賠責保険の名義変更の手続きが必要ですが、買取業者の方で行ってくれます。そのため自賠責保険に関しては、特段何も手続きをする必要はありません。

任意保険で必要な手続き

任意保険に加入している人が車を買い替える際には、買い替え後にも引き続き同じ任意保険を利用する人が多いでしょう。その場合には、車両入替の手続きを行えば、解約や名義変更などをせずに済むためスムーズにいきます。車両入替とは、任意保険で現在の契約のまま対象車両だけを変更する手続きです。車両以外の登録情報は、これまでのものがそのまま引き継がれます。

車両入替の手続きは、買取業者の方では通常行っていないため、基本的に自分で保険会社に連絡しなければなりません。その際、必要書類として新しい車の車検証のコピーの提出を求められるため、準備しておきましょう、

そして、車両入替の手続きが完了すると、新しい車が保険の対象になります。手続きが終わるまでは保険の対象は古い車のままであるため、新しい車の納車前に手続きを済ませておくのが望ましいです。

また、任意保険は車種により保険料がやや異なります。車両入替により保険料が高くなったり逆に安くなったりする可能性があることに留意しておきましょう。保険料を年払いしている場合には、差額を追加で支払うかもしくは返還されることになります。

買い替えをせずに売却だけするなら

 

車を買取に出す人の中には、今後車を乗る予定がなく買い替えをしない人もいるでしょう。例えば、高齢の人なら免許を返納するのに伴って車を買取に出すというケースが多いです。若い人でも、地方から都市部に転勤になるなどの事情で、しばらくは車を使わなくなることがあります。

そのような場合には、保険の手続きをどうすればいいのか見ていきましょう。

しばらくしてまた車を買うかもしれないときには

地方から都市部への転勤など、生活環境が変わったことで車を買取に出す場合には、今後再び車を買う可能性もあるでしょう。そのような場合には、任意保険を解約するのではなく、中断という手続きがおすすめです。保険会社から中断証明書を発行してもらうことで中断手続きを行えます。

中断の手続きは、10年以内に再び車を購入して自動車保険を再契約する際に、中断前の等級を引き継げる制度です。本来であれば新規契約なら6等級からのスタートになるため、忘れずに済ませておきましょう。

中断前の等級が高い人だと、中断手続きをした場合としなかった場合で、年間の保険料に2倍程度差がつくこともあります。

中断手続きが行える条件としては、等級が7等級以上で現在保険の対象になっている車をすでに手放していることなどです。そのため、買取手続きが完了してから中断手続きを行うことになります。

中断手続きに必要な書類は、

  • 中断証明取得依頼書
  • 保険証券
  • 車を手放したことを証明できる書類(譲渡証明書)

です。

中断証明取得依頼書の用紙は保険会社に連絡すれば送ってもらえます。

譲渡証明書は、買取業者に発行してもらいましょう。

今後車に乗るのをやめるなら

今後車を買ったり自分で運転したりすることがもうないのであれば、任意保険の解約手続きを行いましょう。中断手続きをせずに解約をすると、今後再契約した場合に等級を引き継げなくなるため、よく考えてから行いましょう。

自動車保険の等級は同居の家族に引き継ぐこともできるため、自分が今後車を運転しなくても、中断手続きをした方がいい場合もあります。

また、中古車買取業者で査定したものの、値がつかなかったというケースもあるでしょう。そのような場合でも、廃車買取業者なら買い取ってもらえます。廃車買取業者は、廃車予定の車を買取対象にしているため、古い車や故障している車でも問題ありません。

ほとんどの廃車買取業者は、車両を引き取りに来てくれるので、運転免許をすでに返納している人でも利用できます。無料でのレッカー移動に対応している廃車買取業者も多く、車検や自賠責保険が切れている車でも問題ありません。

中古車としての買取が難しい車を手放す際には、ぜひ廃車買取業者を利用してみてください。

まとめ

車を買取に出して買い替える際には、任意保険の方で車両入替の手続きを行うとスムーズにいきます。また、すぐに新しい車を買うのでなければ、中断手続きを行っておきましょう。そうすれば、再契約したときに現在の等級を引き継げます。

そして、中古車として値がつかず廃車買取業者を利用するのであれば、こちらのランキングページをぜひ参考にしてみてください。

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