医者が乗りがちな車は高級車ってホント?外車が多い理由とは
歯科や眼科に定期的に通っていると、職員用駐車場に駐車されている車を見かけることも少なからずあるでしょう。すべてとはいいませんが、駐車されている車に高級車や外車が多いと思ったことはありませんか?
医師が実際に乗っている車の種類は、本当に高級車や外車が多いのでしょうか。こちらで解説します。
医者が乗っている車8選
こちらでは実際に医師が乗っている車種についてご紹介します。勤務医や開業医、診療科目等は異なりますが、外車が多い傾向にあるようです。
メルセデスベンツ ゲレンデ(Gクラス)
60代男性医師Sさんの所有する車は、メルセデスベンツが販売しているゲレンデ(Gクラス)で、ボディカラーはブラックになっています。
Gクラスは、もともとメルセデスベンツが軍用車両として開発したゲレンデヴァーゲンを民生用に生産したSUVです。同社が生産する車に曲線や流線型のシルエットをもつモデルが多い中で、堅牢で無骨さのあるSUVのGクラスは異質ではあるものの高い人気を持っています。Gクラスの特性として、悪路走破性の高さと四角いボディによる見切りの良さがありますが、シティユースとしては悪路走破性を活かす機会は少ないようです。
こちらの医師は、GクラスとさらにメルセデスベンツのSクラスセダンを所有しており、ゴルフ等で積載が必要な時はGクラスを使用する、といった乗り分けをしていました。
フェラーリ 458スパイダー
60代男性医師Tさんの所有する車は、イタリアのスーパーカーブランド【フェラーリ】の458スパイダーで、ボディカラーはレッドとなっています。
458スパイダーは2シーターのオープンカー(クーペカブリオレ)で、スポーツタイプのミッドシップレイアウトになっており、圧倒的な走行性能の高さを誇っています。車名の458とは、4.5LのV型8気筒エンジン搭載車であることを由来としています。ただ、車名のスパイダーにはいくつか説があり、有力なものとしては「車体が地を這うように低い」ことから【蜘蛛(スパイダー)】から付けられたという説のほか、「スピードスター」と「スパイダー」を聞き間違えたのではないか、などといった複数の起源があり、フェラーリ社が認めているもの由来はありません。
メルセデスAMG Cクラスセダン
40代男性医師Iさんが所有する車は、メルセデスベンツのサブブランドであるAMGが開発した、CクラスのAMGモデルのセダンとなっています。ボディカラーはブラックです。AMGとは、メルセデスベンツのなかでも究極のパフォーマンスを追求するモデルを開発するサブブランドとなっていて、スポーツ系・レース系タイプの走り回り(チューニング)を持つことが特徴となっています。そのため、走行性能が高い車や、走りにこだわりを持ちたいという方から人気が高い車といえるでしょう。
アウディ A7Sportback
40代男性医師Aさんが所有する車は、ドイツの自動車メーカー【アウディ】のラグジュアリークーペといわれるA7 Sportbackとなっています。ボディカラーはブラックです。A7 Sportbackは2010年に発売を開始し、現行モデルは2018年にフルモデルチェンジを行った2代目モデルとなっています。欧州車はエコカーに対する開発が進んでおり、A7も最新のマイルドハイブリッドドライブシステムを搭載しているため、高効率で出来る限り燃費を抑える性能となっています。A7 Sportbackの2代目モデルも、最高出力340PSを発生させながら燃費は12.3km/Lまで抑えることができています。
トヨタ スープラ
40代男性医師Sさんが所有する車は、トヨタのピュアスポーツの理想形として開発されたスープラです。シンプルなスポーツカーのスープラは、1970年に生産販売を始め、2002年に一度販売を終了しました。そして17年ぶりの2019年5月に復活した3代目スープラが、現行の最新モデルとなっています。現行スープラは、BMW社との包括提携によって開発されたグローバルモデルで、8速スポーツATのトランスミッションを採用していて、操作性があり走りを楽しみたいという方に人気のスポーツカーになっています。
ポルシェ 911カレラ
30代男性医師Oさんが所有する車は、ドイツの高級車ブランドとして知られる【ポルシェ】のフラグシップスポーツカーである911カレラです。ポルシェ911カレラというと、本体価格のみで約1,500万円〜で、オプションや装備をつけると乗り出し価格は2,000万円をこえる高級スポーツカーとなっています。ポルシェの2024年新車販売台数は9000台を超えており、高級車ブランドでありながら日本国内で高い人気があることがわかります。
BMW 220iクーペM Sport
30代男性医師Yさんが所有する車は、BMW2シリーズの220iクーペM Sportです。欧州の分類ではCセグメントに属する2シリーズのなかでも、特にM Sportは高性能の直列4気筒ツインパワー・ターボガソリンエンジンを搭載しており、最高出力387psとパワーもあるスポーツカーとなっています。BMWの伝統的なコンパクトスポーツクーペを現代的に解釈し、コンパクトながら筋肉質で力強さもある外観が特徴的な車です。
トヨタ ランドクルーザー
30代男性医師Mさんが所有する車は、人気が高いあまり納期が2年待ちになったことでも知られているトヨタのランドクルーザーです。オフロードにも強い走破性能だけでなく、車体の剛性が高いことは国内外で知られており、海外のドライバーからも人気が高いSUVとなっています。
医者が乗っている車の共通点
実際に医者が乗っている車8選をご紹介しました。それぞれの医師の年齢や勤務形態、年収等は異なりますが、乗っている車にはいくつかの共通点がありますので、こちらで解説します。
SUVが多い【衝突耐性・走破性が高い】
まず、一つ目の共通点として挙げられるのはSUVが多いということです。メルセデスベンツのゲレンデやトヨタのランドクルーザーを所有している医師は、当該車の利用状況としてオフロードなどの悪路を走行する機会は決して多いわけではありません。所有する場所も都市部のため、悪路走破性について活躍する場面は少ないようですが、衝突耐性に強く乗員への安全性能が高いことや、見切りが良いため運転がしやすいといったメリットがSUVを選ぶポイントになっているようです。
スポーツカーが多い【車へのこだわり・開放感】
高所得者が多いことや、家族や職場など車を所有している人に接する機会が多い環境もあり、20代の若いうちから車に対してこだわりを持つ方が多いようです。そのため、各車種のグレードの中でも特に走行性能が高いスポーツタイプを選ぶ人が多く、メルセデスAMGやBMWのM Sportといったスポーツタイプに人気が集まっていました。また、スポーツタイプの中でもオープンルーフで開放感のあるスポーツカーを選ぶ人が多いといった傾向がありました。
人気カラーは白か黒【ベーシックが人気】
今回所有する車について調べた結果、フェラーリ458スパイダーのボディカラーがレッドだったことを除けば、選ばれていた車のボディカラーは白または黒のベーシックカラーでした。白と黒のボディカラーはリセールバリューが高く、買取り査定相場も高い傾向にあります。車検時期等に合わせて定期的に買い替えることを想定し、リセールバリューが高い白や黒のボディカラーを選ばれる方が多いようです。
なぜ医師は外車を選ぶのか?
医師が乗っている車8選で見ても、内6車種が外車と多くなっていました。なぜ医師は外車を選びがちなのでしょうか。
年収1,000万以上の高所得者が多い
医師の平均年収を見ると、勤務医・開業医または内科医・外科医・他科医を問わず1,000万円を超えていました。車の購入費用は、年収の4〜5割程度を目安にすると言われています。年収が1,000万円であれば400〜500万円となりますが、開業している美容皮膚科医などの場合、自由診療のため高額所得の可能性があり、2,000万円以上の平均年収があるといわれています。その場合は800〜1,000万円が車の購入費用の目安となり、高級車や外車を選ぶ方は多くなるようです。
優待やキャンペーンなどの購入補助がある
各地の医師会協同組合や歯科医師協同組合などで医師会員や組合会員になると、各組合が行っている購買事業の優待サービスを受けることができるようになります。優待サービスの内容として、各自動車メーカーや販売店などの組合が提携する事業先で車両を購入すると、車両購入費用の割引補助を受けることができたり、キャンペーン中に購入すると商品券のプレゼントをもらえるなどのキャンペーン特典があります。
例えば大阪府医師協同組合では、ヤナセのメルセデスベンツ販売店で対象車両を購入すると「メルセデスベンツGLB180が40万円オフの職域特別価格6,190,000円で購入可能」といった特別販売が案内されています。その他にも、東京医師歯科医師協同組合はボルボカージャパン株式会社と提携があり、組合会員は紹介割引制度の適用によってボルボの新車購入費用をする際に特別優待を受けることが可能となっています。
高級車購入による節税
車を経費で購入すると節税になる、というようなことを聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。特に個人事業主は事業に必要なものとして、車の購入費用を経費で申請しやすくなっています。経費申請をする前提で車種を考える方も多いようです。
医師の場合は、通勤や出張、往診に使用するための車が必要な場合は経費としての申請が可能です。ただ、車種については好きに選ぶことはできません。派手なスポーツカーやRV車等、娯楽目的を予測しやすい車は申告が通りにくいこともあり、セダン等のビジネスユースを想定できる車種を選ばれる方が多くなっています。
ステータスや資産としての価値がある
医師が高級車や外車に乗ることで得られるステータスというと、社会的地位が確立していることや、安定した経営状態を見せられるという点が大きいようです。外部や取引先へステータスをアピールするために、高級車を利用している医師もいます。また、高級車には車自体が資産となるため、資産価値として所有されている場合があります。経費として申請せず、自家用車として購入した車の場合は固定資産に含まれません。固定資産税をかけることなく保有できる資産として、高級車や外車を購入する方もいます。
まとめ
こちらの記事では、医師が乗っている車種に高級車や外車が多いことは本当かどうか、実際に医師が乗っている車はどんな車があるのかについて、詳しく解説しました。
今回まとめた結果として、医師が乗っている車の種類は、高級車のなかでもスポーツカーやSUVが多く、外車は購入がしやすい優待やキャンペーンがあるため、選ばれることも多いようです。また、高級車や外車のボディカラーは、ホワイトやブラックなどの定番色を選ぶ方が多くなっていました。