プリウスからの異音は故障?原因と修理費用について解説
プリウスは販売開始から27年が経過し、現在は5代目モデルとなっています。これまでのプリウス世界累計販売台数は、2022年3月末時点で570万台を超えており、中でも一番売れたとされる3代目プリウスは、当時の月平均販売台数が26,000台を超える人気車種となっていました。前述の販売流通数から見ても、日本国内でプリウスを所有している方が多いことがわかります。
プリウスから異音がしたら故障?
プリウスを所有していて、いざ運転しようとエンジンをかけたところで車体から異音が聞こえてきたら、エンジンが壊れてしまったのではないか、車の故障があるのではないかと驚いてしまうでしょう。
プリウスから通常は聞こえないはずの異音が出ていたら、その原因は車の故障なのでしょうか。
プリウスから聞こえる異音ごとの原因を解説
こちらでは、プリウスから異音が聞こえるのはなぜか、異音の原因について詳しく解説します。
プリウスから「ブーン」と異音がする時の原因は
停車中のプリウスから「ブーン」という異音が聞こえる場合は、プリウスに搭載されるエアコンのコンプレッサーから音が発生している可能性が高くなっています。
ガソリン車とハイブリッド車では、カーエアコンのコンプレッサーを稼働させる仕組みが異なります。ガソリン車の場合は、エアコンを使用する時にエンジンが稼働していましたが、ハイブリッド車のプリウスはエンジンだけでなくモーターも同時に稼働します。そのため、ガソリン車に慣れている人は、エアコンをつけると聞きなれないモーター音が聞こえるため、異音があると感じる方が多いのです。
ただし、ブーンという異音が通常のモーター音と比べて大きすぎるなど正常でない場合は、コンプレッサーの異常も疑われるので近くの整備工場等で点検を受けるようにしましょう。
プリウスから「ガタガタ」と異音がする時の原因は
プリウスを運転していて、走行中や信号前で停車している時に「ガタガタ」という音や車体の振動を感じた場合は、車体の部品や部品同士を固定するための部品が破損していたり、劣化していることが音の発生原因として考えられます。年式が10年以上経過している古い車や、走行距離が10万キロを超えていて経年劣化が起こっている可能性が高い車で、特に定期メンテナンスもなく、消耗品の部品交換等もされていない場合は、部品が摩擦によりすり減って破損があったり、固定している部分にゆるみが出てしまっていることで、振動やガタガタ音が発生している場合があります。
プリウスから「キーン」と異音がする時の原因は
プリウスを発進する際に「キーン」という異音が発生することがあります。キーンとした音の発生原因とされているのは、プリウスのモーター音となっています。正常にモーターが動作している場合に出る音となっているため、特に車体に問題があるわけではありません。プリウスのモーターが稼働するのは、基本的に発進時と加速時となります。エンジン音が発生していない静かなタイミングで、モーターが作動しているキーン音は聞こえやすくなります。ハイブリッド車に慣れていないと異音と感じるかもしれませんが、モーターから聞こえる「キーン」音だけであれば特に問題はないでしょう。
プリウスから「ウィーン」と異音がする時の原因は
プリウスの運転中やエンジンをかけての停車中に、車体から「ウィーン」といった異音が聞こえる場合は、エアコンやエアコンに関連するブロワーの稼働によってモーターから発生している音の可能性が高くなっています。プリウスは、エアコン作動時にエンジンとモーターのどちらもが稼働しますが、エンジン音は小さく、モーター音が高音のため聞こえやすいようです。また、車外にいる人にも聞こえている音の場合は、車外接近通報装置といって、エンジン音がなく静かな車に歩行者が気づけないため、注意を促すためにわざと鳴っている音の可能性もあります。そのため、エアコンやブロワーが作動している時に、モーター音のウィーン音が聞こえても特に車体に問題はありません。
プリウスから「カラカラ」と異音がする原因は
プリウスから「カラカラ」または「ガラガラ」といった異音がしている原因として考えられるのは、排気ガス内の窒素酸化物を低減させる【EGR(排気再循環装置)】のバルブに、排気ガスによって発生するスス(カーボン)などの汚れが溜まっていたり、その汚れが原因で装置に破損などの不良が起こっているた、異音が鳴っている可能性があります。EGR装置内のクーラー部分が詰まって固着してしまうと、エンジンの点火が上手くいかず失火するため、エンジン故障の原因になることもあり、注意すべき異音と言えるでしょう。
「カラカラ」異音の原因は他にも考えられる
ハイブリッド車であるプリウスに限らず、ガソリンエンジンを搭載している車であれば「カラカラ」音が発生する可能性はあります。カラカラ音の原因として考えられるのは、エンジンオイルが古くて劣化していたり、既定の量以下になってエンジンオイル不足になっている場合です。エンジンオイルはエンジン機関のピストンやシャフトなどの基幹部分が潤滑に作動するための潤滑油の役割をもっています。不足しているまま運転を続けると、部品同士の摩擦が大きくなり、部品破損や部品故障などが発生し、車の寿命を短くしてしまう原因になりえます。早めに整備工場等でオイル点検、交換をするようにしましょう。
プリウスの異音があった時の修理費用
プリウスの異音が発生していて、異音の原因をみると故障やメンテナンスが必要な場合は、整備工場等に持ち込みをして点検整備の依頼をする必要があります。
プリウスから「ブーン」と異音が発生した時の修理費用は
プリウスから通常ではないような大きな「ブーン」といった異音が聞こえる場合は、エアコンのコンプレッサーやブロワーの故障、異常があるかもしれません。コンプレッサーの部品交換が必要となった場合は、5~7万円程度の費用が掛かる可能性があります。ブロワーの部品交換と工賃は、1~3万円程度かかります。
プリウスから「ガタガタ」と異音が発生した時の修理費用は
プリウスからエンジンの振動を伴う「ガタガタ」と異音が聞こえる場合は、エンジンオイル不足や、フィルターのつまり、プラグの劣化等が原因で音が発生している可能性が高くなっています。このような場合は整備工場で点検を依頼し、部品に不良や劣化がみられた場合は部品交換が必要となり、部品交換にかかる費用は一か所あたり約2万円からとなっています。
プリウスから「カラカラ」と異音が発生した時の修理費用は
プリウスのエンジン始動中に「カラカラ」と異音が発生している場合は、EGR(排気ガス再循環装置)の汚れや詰まりが原因となっている可能性が高くなっています。EGR装置のバルブの汚れや詰まりの洗浄にかかる費用は、整備工場等により異なりますが2万円前後の作業工賃がかかります。
まとめ
こちらでは、プリウスの走行中やエンジン始動中に異音が発生した際の「カラカラ」「ブーン」等の種類ごとに、異音の発生原因について詳しく解説しました。プリウスから発生する異音の中には、修理や整備を必要としないものもありますが、なかには早急にメンテナンスや部品交換を必要とするものもあります。
プリウスに異音が発生して修理や整備が必要となった時、その修理費用が高額になった場合は、必ず修理をするべきなのでしょうか。前述の通り、プリウスの異音が発生する原因の一つとして、部品の経年劣化によるものが多くなっています。古くなったプリウスを高い修理費用を支払って修理して乗り続けるよりも、売却して買い替える方がお得な場合もあります。
車買取のチョージンであれば、古くて異音が出ているプリウスも買取可能です。売却先を検討されているのであれば、お気軽にお問い合わせください。
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