ジムニーの人気グレードと歴代モデルは?その理由を詳しく解説
1970年に誕生したジムニーは、軽のオフロード車として日本でも海外でも売れ続けています。これは、つくりがシンプルでありながら頑丈である点や、圧倒的な登板力と走破性などがあるため、多くの人たちから支持されているのです。
今回は、このジムニーの人気のグレードや歴代モデルについて詳しく解説していきます。
ジムニーの人気が高い理由
スズキのジムニーは、日本生まれのオフロード車です。オフロード車として優れているので、林業などを行う人たちや4WD車を乗る人たちなどに愛されています。ここでは、ジムニーの人気が高い理由を3つ解説していきます。ぜひ、ジムニーの素晴らしさを知ってください。
壊れても走り続けることができる
ジムニーの車体の特徴は、シャシーとボディが別体になっている点です。具体的にどう違うのかというと、一般的な車が複雑な構造によって作られている一方で、ジムニーはシャーシの上にボディが乗っているという単純なつくりになっています。
これによって、ボディが衝撃を受けてもシャシーが無事であれば、走破性には問題を及ぼさない作りになっています。つまり、多少ボディが壊れたとしても、走り続けられるということです。
圧倒的な登板力と走破性がある
ジムニーが他社のオフロード車と比べて優れている点の一つに、車体重量の軽さがあります。なぜこれが優れているのかといえば、坂道や悪路において車体重量の少なさが武器になるためです。例えば車体が軽ければ急斜面であっても、しっかりとしたパワーがあれば登りきれます。これに関しては、ジムニーが崖を登れるというところからもみて取れるでしょう。
また、車体重量が軽いということは、それだけタイヤに掛かる無駄な圧力がないので、タイヤが空転することがなくなります。そうすると、しっかりとパワーが伝わるため、悪路であっても走破することが可能になるのです。このように、ジムニーは圧倒的な登板力と走破性を持っている車です。
直線的で硬派なデザイン
現在のジムニーは、直線的で硬派なデザインになっています。こちらは、男性から支持されるようなデザイン性だからというわけだけでなく、性能面にも影響を与えています。
どういうことかといえば、水平基調のデザインになっているため視認性が向上していますし、操作性にも優れているのです。したがって、ユーザーにとってはデザイン性だけでなく、運転しやすいデザインにもなっています。
ジムニーで人気の高いグレード
ジムニーには、大きく分けて以下の3つのグレードがあります。どのような装備が搭載されているのか、どのような人に向いているのか、さらにどれが一番人気であるのかなど詳しく解説していきます。ジムニーで人気の高いグレードが、どのようなものであるのかをしっかりと把握してください。
【一番人気】最上級グレードで売れ筋のXC
ジムニーのグレードの中で最も人気があるのが、こちらの最上級グレードであるXCです。新車価格としてはXLからは16万円ほど、XGからは30万円弱ほど高いグレードになっています。普通であれば、最上級グレードというものはあまり売れないものでしょう。
しかし、ジムニーユーザーは長く大切に使う傾向があり、装備が充実しているジムニーを選ぶ傾向にあるため、このXCが一番売れているのです。なお、どのような装備を搭載しているのかというと、LEDヘッドランプやステアリングオーディオスイッチ、ヘッドウォッシャーランプなど充実しています。これらによって、価格差をものともしない人気を獲得しているのです。
ジムニーらしさの味わえるXL
最上級グレードは装備が充実していますが、過剰な加飾やクルーズコントロールが不要だという人も中にはいるでしょう。そんな人におすすめなのがこのXLです。
こちらはキーレスプッシュスタートシステムや電動格納式リモコンドアミラー、運転席と助手席にシートヒーターがついているなど中間グレードとしては充実した装備になっています。したがって、ジムニーらしさを感じながら、余計なものがいらない人には向いているグレードです。
エントリー仕様で最安のXG
これまでジムニーに乗ったことがなく、初めてジムニーに乗る人に向いているのがこちらのXGグレードです。こちらは新車価格が145万8,000円と最安で、エントリー仕様です。
上の2つのグレードとの違いとしては、装備面がかなりシンプルになっている点です。例えば、キーレスプッシュスタートシステムがついていなかったり、シートベルト警告灯がついていなかったりなど、ある程度機能が制限されている印象があります。
ただし、基本の走行メカニズムや走りの装備についてはグレードで差がないため、XGでも十分にジムニー感を味わえるでしょう。また、安全装備を充実したい人なら、スズキセーフティサポートをオプションで付けられますし、ほかのグレードのようにガラスがスモークでないので、後方視界が最も良好という利点もあります。したがって、こちらを選んでも満足感は得られるでしょう。
ジムニーで人気の高いボディカラー
ジムニーで人気の高いボディカラーは、基本的に渋めの色になっています。例えば、一番人気は深い緑の「ジャングルグリーン」になっています。また、二番人気も「ブルーイッシュブラックパール3」という渋めの色です。
一方で、明るめの色はどうなっているのかといえば、三番人気でようやく「シフォンアイボリーメタリック」という明るめの色がきています。このほかにも、ジムニーには明るめのボディーカラーがありますが、これ以下の人気になっています。したがって、渋めの色が人気で、明るめの色はユーザーから好まれていないという傾向がみて取れるでしょう。なお、これに関しては、ジムニーのユーザー層が影響していると考えられます。
一般的な軽自動車であれば女性ユーザーも多いため、カラフルなカラーも人気を得るでしょう。しかし、ジムニーはオフロード車であり、その購買層は男性ユーザーが多いため、渋めの色が人気となっているのでしょう。これが、人気の順位に影響していると考えられます。
ジムニーの人気を象徴する歴代モデル
ジムニーについての知識を得るために、これまで発売された以下の歴代モデルについても理解しておきましょう。ジムニーには長い歴史があり、その過程でさまざまな紆余曲折があり、今日あるような形になったのです。ここではジムニーの人気を象徴する歴代モデルについて詳しく解説するので、どのような進化をしていったのかを知ってください。
野性味が強かった初代ジムニー
この初代ジムニーが誕生するまでも、さまざまないきさつがありました。実は、ジムニーのコンセプトはスズキが作ったのではなく、ホープ自動車という会社が開発した「ホープスターON」にあります。
この会社は戦後に自動車を作っていたのですが、市場に対応できずに遊具生産に舵を切ったのですが、あきらめきれずに作ったのが、このホープスターONです。こちらは、ラダーフレームで作られたミニジープといえるもので、性能面は問題なかったのですが売れませんでした。そこで他社に開発を依頼しようと検討した結果、スズキが手を挙げたのです。そして、スズキによって技術とデザインがブラッシュアップされ、誕生したのが初代ジムニーです。
こちらはホープスターONを踏襲して、スチールのドアすらないワイルドなオールホロ車として販売されました。途中からはバンタイプも開発されたようですが、基本はホロ車というもので、野性味あふれるデザインという売り出し方がされていたのです。現在の姿から考えると、ある意味では感慨深いものでしょう。
快適性が向上した2代目ジムニー
初代のジムニーは1970年から発売されたのですが、その後1981年にフルモデルチェンジが行われ、この2代目ジムニーが販売されました。こちらではフロントフェンダーが独立し、居住性や快適性が大幅にアップしました。例えば、座席のつくりが乗用車に近くなり、乗りやすくなりました。これに関しては、オフロードではなくオンロードでの使用も重要視されるようになってきたためでしょう。
実際に、最初期の2代目モデルに関しては、初代のジープ感を残したものもありましたが、時代を経るにつれエンジンの形式も変わり、デザインも変わっていきました。わかりやすくいってしまえば、ジープから乗用車へ変っていく中間のモデルが、こちらの2代目だったのです。
ロングセラーモデルの3代目ジムニー
1981年から発売されていた2代目ジムニーですが、とうとう1998年にモデルチェンジされることになり、この3代目ジムニーが誕生することになったのです。この3代目ジムニーは、それ以降2018年まで販売されることになり、ロングセラーモデルとなりました。
2代目との大きな違いは、一目見ればわかるように、それまでのジープスタイルから乗用車へと変貌を遂げた点です。デザインとしては、車外にむき出しであったものは車内に取り込まれました。結果として街乗りとしても問題ない車になったのです。
なお、街乗りに適した車といっても、ジムニーとして培われてきた走破性は失われていません。したがって、乗用車としての能力を獲得したジムニーになったといえるでしょう。
人気の高いジムニーを賢く売却する方法
最後に、人気の高いジムニーをかしこく売却する方法を、解説していきます。以下の簡単なポイントを押さえるようにしましょう。
複数社での相見積もりを活かす
賢くジムニーを売却したいのであれば、複数の買取業者に見積もりを依頼して、買取価格交渉に活かすことをおすすめします。そうすれば、人気の高いジムニーの買取価格が競合し、より高い査定価格で売却が可能になります。
また、ディーラーでの下取りはやめましょう。ディーラーは、中古価格を参考にした下取り額を提示していないため、買取業者よりも低い価格しか提示せず、年式が古いなどの場合によっては下取りできないこともあります。
したがって、少しでも高値で買い取ってもらうためにも、買取業者を利用しましょう。なお、査定価格は年式や走行距離によって変わるため、あらかじめ状態を確認したうえで、買取業者を選ぶことも忘れないようにしてください。
ジムニーの人気グレードまとめ
ジムニーは、壊れても走り続けられるため人気が高くなっています。ジムニーで人気の高いグレードはXCやXLなどです。なお、人気の高いボディカラーは渋めの色で、一番人気は深い緑のジャングルグリーンです。ジムニーの人気を象徴する歴代モデルは、現行のモデル以外では初代から3代目までが存在しています。
これらの人気の高いジムニーを賢く売却するために、まずは複数社に相見積もりをとって査定額の競合を狙いにいきましょう。