車の買取で即日現金化は可能?買取をスピードアップする方法も解説
車の買取代金は多くの場合、後日銀行口座へ振り込まれる形式での取引で行われます。しかし急いで現金を手に入れるために車を売却したいなら、後日入金を待てないこともあるでしょう。
今回は車を即金で売却する方法、またスピーディーに買取の手続きを終わらせる方法について紹介します。
車の買取で即日現金買取も可能
車の買取で、即日現金での取引に対応してくれる業者はいるのでしょうか。
一般的には対応不可
車の買取を行う業者の多くは、買い取った車の代金を後日銀行振り込みで支払います。買取から支払いまでの期間はおよそ2、3日から1週間程度と、それほど長くありません。
車の取引は非常に高額になりやすく、車種によっては数百万円で取引されることもあります。中古車の買取時に現金を扱うと、それだけの大金を扱わなければなりません。そのため多くの業者では、犯罪や事故のリスクを減らすためにも、現金取引に応じていません。
大手は一部の店舗で対応
しかし大手の中には、一部の店舗限定ですが現金での買取に対応しています。ラビット、アップル、カーセブンの各店舗はフランチャイズ経営となっているため、各店舗のオーナーにある程度の経営権が委ねられています。
そのため、店舗のオーナーが即金での買取に対応するという方針を打ち出している場合には、即日現金で売却代金を受け取る事が出来ます。
なお、カーセブンでは当日に現金で渡せる金額の上限を「買取価格の10%または5万円のいずれか高い方」と制限しており、残りは後日に銀行振り込みとなります。
また、現金買取を行うかどうかは、各店舗のオーナーに委ねられていますので、対応しない店舗も多く存在します。
即日現金化を売りにする業者もある
即金買取を行わない業者が多い反面、逆手にとって現金取引を売りにする業者も存在します。
「ソッキン王」はその名の通り、全国どこでも現金での即日買取に対応することを売りにしています。「カーネクスト」は買取査定から契約までのスピードに自信があり、最短1時間の取引時間で、買取価格を現金で受け取ることができます。
車の買取で即日現金化するときの注意点
車を売却し大きな金額の現金を手にしたい場合、即日現金買取に対応する買取業者は非常に心強い味方です。しかし即日現金買取には、通常の手順での買取よりも注意しないといけない点が存在します。
相場よりも安く査定されやすい
即日買取は、車を売却する側である車のオーナーが急いで現金を手にしたい時に利用されるケースが多い取引方法です。そのため他の業者に査定を依頼し、複数の業者の査定価格を比較するような時間を取ることが出来ず、買取業者1社のみに査定を依頼します。
買取業者側も、オーナーが急いで現金化したいという点は見抜いており、いわば足下を見る形で査定額を相場よりも下げてくることは十分考えられるでしょう。
また、買取した車の代金を現金で払うことで、急激に会社内の現金資産が減少することもあります。現金資産が減少しすぎることは、会社経営上問題があるため、あまり現金を外に出さないよう、買取価格を抑えめにするという傾向も見られます。
その場で買取NGとなる場合もある
即日買取はその場で査定を行い、査定額に納得したらすぐに売却の手続きに入ります。しかし車の状態によっては希望通りの値段がつかないばかりか、買取NGとされてしまうこともあります。
時間があれば複数の業者に依頼し、買い取ってくれる業者を探すこともできますが、即日現金が欲しい場合には、それだけの猶予は確保できないでしょう。
返金が発生する可能性あり
即日買取は査定から買取手続きまでの時間が短く、査定も通常よりも急いで行われる傾向があります。そのため通常よりも見落としが発生しやすくなってしまい、査定金額に影響するような要素を見逃してしまった場合には、買取手続きが終わった後に査定金額が変更になることが起こります。
すでに一度査定を行い売買契約も完了しているため、査定金額が変わっても何も言わない業者が多いようですが、高く査定しすぎたとして、一度支払った買取代金から返金を求める業者もいます。
スピーディーに現金買取するための対策
即日現金での買取を利用したいオーナーは、すぐにでもまとまったお金が欲しいと思っています。スピーディーに現金買取を行うための秘訣には、どんなものがあるのでしょうか。
念入りに車を清掃
査定に出す前に、前もって車をきれいに清掃しておくことが、スピーディーな取引につながります。洗車して見た目をきれいにしておくだけでなく、車内の内装も清潔に保っておくことで、車の状態が良いと判断され査定額にプラスされることが期待できます。
また、傷なのか汚れなのかわからないような車の状態をなくしておくことで、査定員が悩む時間を無くし、査定をスピーディーに進められることが期待できるでしょう。
必要書類を揃えておく
車を売却するには、譲渡先である買取業者に名義を移す必要があります。車の名義変更には以下のような書類が必要です。
▼車検証
その車が車検に合格していることを証明する書類です。多くの場合、車のダッシュボードに保管されています。
▼自賠責保険証明書
その車が自動車損害賠償責任保険、通称自賠責保険に加入していることを証明する書類です。強制保険とも呼ばれ、車を運転するドライバーは必ず加入しておく必要があります。
▼自動車税納税証明書
自動車税は、毎年4月1日に車の所有者へ課税される税金です。その自動車税を納付していることを証明する書類です。
▼印鑑登録証明書
委任状や譲渡証明書に捺印した印影が実印であることを証明するために提出します。
▼リサイクル券
車を購入した際に、廃車時に必要な費用を前払いしたことを証明する書類です。リサイクル券という形式を取っていますが、支払いデータは車検証と紐付いているため、紛失していても手続き上問題はありません。
▼住民票
車検証に記載されている住所と、車を売却するオーナーの現住所が異なる場合に提出が求められます。買取業者に名義を移す前に、オーナーの登録情報を最新のものにしておく必要があります。
▼戸籍謄本
結婚などによりオーナーの氏名が変更になり、車検証の登録情報と異なっている際に提出が求められます。住民票同様、オーナーの登録情報を最新の状態にするために必要な書類です。
▼譲渡証明書
車が誰から誰に譲渡され、所有権がどう移ったかを申請する書類です。書式は決まっていますが、買取業者が用意してくれますので、改めて用意する必要はありません。車を手放すオーナーは「譲渡人印」欄に実印を押す必要があります。
▼委任状
車を譲渡する手続きを代理人に委任するための書類です。これにもオーナーは実印を押印する必要があります。この書類を作ることで、オーナーは車の譲渡に関する手続きを買取業者に委任することができます。これも書式は決まっていますが、買取業者が用紙を用意してくれるのが一般的です。
まとめ
一般的には後払いになる車の買取代金は、特定の業者を選ぶことで即日現金で受け取ることができます。しかし業者側に負担になる側面もあり、また他社との比較が出来ないことから、買取価格は安めに提示される傾向があります。
即日現金買取を利用したいオーナーは、確実にスピーディーに手続きが出来るように注意しなければなりません。必要な書類を忘れずに揃え、車をきれいに保つことで、即日現金取引が可能になるでしょう。