車買取で輸入車は不利?外車で高額査定を狙うポイント
非常に高価格であり、乗っていること自体がステータスになる高級輸入車。ある程度乗り回してから中古車買取に出した際、買取価格が低く驚いたという経験がある人もいるかもしれません。
輸入車は全般的に買取価格が低くなるといわれています。なぜ輸入車の買取価格が低くなるのか、高く買い取ってもらうにはどんな方法があるのか紹介します。
車買取で輸入車は不利ってホント?
車の中古車買取において、輸入車は国産車よりも安く買われるといわれますが、その噂は正しいのでしょうか。
輸入車の新車購入価格は高い
輸入車は全般的に、同グレードなら国産車よりも高い販売価格で設定されているものが多く存在します。
価格の上昇に影響する要素として、輸入の際にかかる関税が考えられます。しかし、日本における乗用車関税は0%のため、関税の影響で価格が上がっている訳ではありません。
価格に影響する要素の一つに「ブランド価値」があります。輸入車の多くは「高級外車」として扱われ、非常に高い購入費用が掛かるというイメージがあります。そのイメージはブランドの価値につながり、高い金額でも車が売れるよう後押ししてくれるのです。
中古での売却額は安い
車種によっては家が買えてしまうほどの価格の輸入車ですが、国産車に比べて中古で売却する際の査定評価が低くなる傾向があります。
輸入車は高級感があるために、資金に余裕がありステータスを求める富裕層に人気があります。
しかし、それ以外の層からはあこがれの存在ではあるものの、なかなか手を出すことは出来ません。そのため、中古車市場にあっても買い手がつきにくく、在庫として抱えやすくなる商品であるため、あまり高い金額で買い取ることができないのです。
中古車での購入価格が高いのはなぜ?
買取価格は安めですが、中古車として販売される価格はそれほど安くはありません。それはなぜなのでしょうか。
輸入車はあまり回転がいい商品ではないため、一度仕入れてから再度販売できるまで、長い時間が必要となる場合があります。回転のいい国産車に比べ保管のコストがかさむため、その支出分が販売価格に影響しています。
また、高級輸入車を購入する層は車にステータスを求めるため、安すぎるとかえって手が出なくなることもあります。もちろん状態の悪い車を高く売ることは出来ませんが、その車の状態に応じた最大の価格設定にすることで、売れやすくなる側面はあるでしょう。
車買取における輸入車の査定基準
輸入車の買取基準は日本車と異なる部分もあり、輸入車ならではの査定ポイントは存在します。どのようなポイントが日本車より重視されるのでしょうか。
基本的な基準は同じだが下落幅が大きい
基本的な査定基準は、走行距離の長さ、ボディの傷やへこみ、内装の状態、故障修理やパーツ交換の内容など、一般的な査定対象として見られる要素は国産車と変わりません。
特に手頃な価格帯の車、例えばBMWミニなどは、国産車とほぼ同じ基準で考えても問題ありません。
ただし、年式による価格の下落幅は、国産車に比べて大きい傾向があります。国産中古車は丈夫で長持ちすることから、アジアや南米などの海外で人気があります。古くなっても、海外へ輸出することで十分に販売できるため、海外での需要が価格の下落を抑えています。
一方、輸入車は日本国内での需要が高くないため、中古車市場での再販が主流です。しかし、高級輸入車を求める富裕層は主に新車を選びます。高価な中古車は中々買い手がつかず、その結果、価格の下落が大きくなることがあります。
高級車は走行距離重視
走行距離に応じて査定価格が下がるのは国産車と同じですが、高級輸入車はその影響が大きく、走行距離の長い車のマイナス査定幅が大きいとされています。
前述の通り、輸入車の中古車は売れにくく、富裕層は新車を購入する傾向が強く出ています。中古車を購入するにしても、価格は意識せず状態のよいものを選びたがりますので、車の状態を判断しやすい走行距離の扱いはシビアにならざるを得ないのでしょう。
傷やへこみのマイナス査定が大きい
日本車は傷やへこみの影響はそれほど大きくないといわれていますが、輸入車に限っては反対に重く見られる傾向が強く出ます。
輸入車の修理は国産車とは違う技術が必要な上、塗装の色が国産車とは異なるため、修理に手間と費用がかかります。そのため、査定の時点でその費用分を見越して、査定額が大きく下げられる傾向が強くなります。
車種やグレードによりその扱いは大きく変わりますが、超高級車であるほどその影響は大きくなります。新車価格5,000万円の車のドアについたへこみと傷のせいで700万円も減額になったという例もあることから、非常にシビアに見られる要素であるといえるでしょう。
輸入車の車買取で高額査定を狙うポイント
日本車よりも厳しい査定基準を持つ輸入車ですが、買取を依頼する際にはどんな点に気をつければよいでしょうか。
オプションパーツのアピールポイント
輸入車の中古車購入者は、一般的に「フルオプション車」に強い希望を抱く傾向があります。輸入車は高級車としてのイメージが強く、同じ車種でもさらに多くのオプションを搭載したフルオプション車は、高級感とステータスを象徴するものとされています。
1. サンルーフ
サンルーフは、車の製造時にしか取り付けできない特別なオプションです。そのため、中古車市場でも評価が高く、特別感のある装備として注目されます。車を売却する際にサンルーフが搭載されている場合、これを存分にアピールすべきポイントとなります。
2. 本革シート
高級輸入車には、本革シートが標準仕様とされていることが多いです。状態が良い本革シートは、高い査定評価を受けられるオプションの一つです。ただし、傷や擦れが大きい場合はマイナス査定につながることもあるため、車を大切に扱うことが重要です。
3. カーオーディオとカーナビ
輸入車のカーナビは、国内のカーナビと異なる規格が多く、後からの交換が難しいことがあります。また、エアコン操作パネルを統合していることもあり、純正品が搭載されている車は査定に大きなプラスとなります。高級輸入車のカーオーディオも性能が高く、人気のあるオプションであり、査定額を大幅にアップさせる要因となります。
買取査定は複数社に依頼
輸入車は国産車とは違う評価基準も多いため、国産車をメインで扱う買取業者では正当な評価が出来ず、安い査定額を出してしまうこともあります。
査定を依頼する際には、複数の業者に査定を依頼するとよいでしょう。一括査定で多くの業者に一度に依頼するのもよいですが、輸入車に強い業者を探し、それらに個別に査定を依頼するのもよいでしょう。
査定基準は日本車よりも厳しいとされる輸入車ですが、正当な評価をしてくれる業者に依頼することで、不当な査定金額の減額は避けることができます。
まとめ
輸入車は国産車に比べて販売価格は高いものの、中古車買取価格は安くなる傾向が強くでます。ステータスを求められる輸入車は富裕層からの人気が高く、新車で購入される事が多いため、中古車として買い取られる価格が安くなりがちです。
少しでも高く買取してもらうためには、オプションを全てつけた「フルオプション車」にすること、そして輸入車に強い買取業者を選ぶ事が必要です。特に買取業者による価格への影響は大きいため、輸入専門といえるような、豊富な知識と実績を持つ業者を選ぶのがよいでしょう。