車の査定金額はどのようにして計算される?その計算方法とは?
車を売るときにもっとも気になるのが、自分の車がいくらで売れるのか、ということですよね。新しい車に買い替えを考えている方は、今の車の売却価格も予算に影響するでしょうから、できるだけ早く知りたいところでしょう。今回は車の査定ポイントを解説いたします。査定を依頼する前に自分でだいたいの買取価格を予想し、その先の計画を立てるのにお役立てください。
車査定の基本的な評価ポイント
車の査定金額は、車種の基本価格をベースに、それぞれの車の状態を見て計算されます。基本価格とは、日本自動車査定協会(JAAI)によって定められており、車種によって国産車の場合は8クラス、輸入車であれば7クラスに分けられます。このクラスごとに定められた基本価格に、個別の車の状態が加味されます。気になるのが、この個別の車の状態をどのように評価するのか、という部分です。以下に基本的な評価ポイントをあげてみましょう。
・年式
最も基本的なポイントといえば年式です。通常、年式が古い車ほど査定額は低く、新しいほど査定額は高くなります。新しいほど劣化が少なく、故障などのリスクも減るため当然ともいえますね。
ただし古ければ必ずしも価値が低いとはいえない場合があります。それは生産台数が少なく希少価値がある車で、人気の高い車であれば年式が古くても高額になる場合もあります。
・走行距離
走行距離も非常に重要なポイントです。走行距離が長いということは車体のいろんなところに負担がかかっているということなので、マイナス査定になります。逆にほとんど乗っておらず走行距離が極端に少ないと、故障を起こしやすいのではないかという懸念があり、同様にマイナスになる可能性があります。
一般的には、普通自動車で年間1万Km、軽自動車で年間8000Km程度が理想的とされています。
・外装
やはり見た目も大切です。ボディにキズや汚れがあるのはよくありません。ただ、車を普通に運転しているだけでも砂や小石によって自然とついてしまうキズは避けれられませんので、この範囲のキズならば査定額に大きく響くことはないでしょう。どこかにぶつけてへこんだようなキズなどはマイナスポイントです。
また、ボディカラーも査定額に影響します。例えば、ホワイト、ブラック、シルバーは多くの人に好まれる色なので、比較的高値になりやすいでしょう。車種によっては、そのブランド独自のテーマカラーが人気になる場合もあるので、特定の色が高値になることもあるようです。
・内装
シートやフロアマットの状態も査定ポイントとしてチェックされます。シートが長年の使用により、こすれたりはがれたりすることはよくあります。また、フロアマットは汚れやすく、靴跡などで劣化しやすい部分です。これらの状態があまりによくないと交換が必要になるため、査定額に響いてしまいます。
特に気をつけたいのがにおいです。長年にわたり染み付いたにおいは自分では気づきづらいものですが、他人には不快に感じることがあります。車内でタバコを吸っていた場合には大幅に査定額が下がると覚悟した方がよいかもしれません。ペットを乗せていた人も要注意です。
・エンジン周り
エンジン周りは車の心臓のようなものです。査定士はエンジンに異音がないか、オイルやプラグの状態などを細かくチェックします。なお、エンジンルームに記載されている車体番号は車を識別する重要なものです。改ざんをした場合にはこの番号をチェックすれば発覚し、買取拒否される場合があります。
・社外パーツ、カスタム
カーナビ、マフラーなどを社外パーツに付け替えるなどカスタムしている場合、一般的にはマイナス査定になりがちです。特に車検に通らない程度のカスタムとなれば確実にマイナスになります。
しかし通常のカスタムで、人気のあるパーツであればプラスになる場合もあります。
・オプションの有無
パワーウィンドウ、アンチロックブレーキシステム、エアバッグなどのオプションがついていればプラス査定になります。カーナビもプラスになりますが、どのようなモデルを搭載しているかで大きく差がでるでしょう。
少しでも高額買取を実現するポイント
では、次に考えたいのが、今ある車をどうすればより高額で買い取ってもらえるかですよね。車の年式や車種、色などは今更変えることはできませんが、工夫次第で高額買取を目指すことはできるのです。
1. 販売時期を考える
中古車を高く売却するためには、販売時期を戦略的に選びましょう。一般的に、中古車販売店が買取を強化するのは、1月から3月と7月から9月とされています。これは中古車販売店の決算期前であり、買取価格が高めに設定される傾向があります。自分の車を売却したい時期がこの時期と重なる場合、お得な取引が期待できます。
2. セールスポイントをアピールする
車を高値で売るためには、車のセールスポイントを正確に把握し、査定士にアピールしましょう。査定士は専門家ですが、見落としや判断の揺れもあることを考慮すると、自分の車の価値を伝えることが重要です。特にオプションは査定に大きな影響を与える要素です。車に搭載されているオプションについては、詳細に説明し、アピールすることで査定額がアップする可能性があります。
3. 年式に注意
車の価格は通常、年式が古くなるにつれて下がります。販売時期を戦略的に選びつつも、売却を遅らせすぎないように注意しましょう。時間が経過すると車の価値が下がる可能性があるため、タイミングを見極めることが大切です。
まずは自分で買取予想金額を計算
車の査定のポイントがわかったところで、次は自分の車の買取予想金額を計算してみましょう。事前に自分でおおよその金額が予想できると、車の買い替えを検討している人は予算に組み込むことができますね。そうでない方も、だいたいの金額を知っておくと、実際の提示金額が予想よりも少なかった場合には交渉の材料として使うことができます。
予想する方法としては、中古車査定金額のシュミレーションサイトを利用するのが手軽でおすすめです。ひとことでシュミレーションサイトといっても、様々なものがあります。自動車メーカー公式サイトでは、ディーラーの下取り価格を調べられるというものがあります。
一般的にディーラーでの下取り価格は、他の中古車買取専門店の価格よりも安いといわれているため、最低でもこのくらいの値段、といった参考にするのがよいかもしれません。また、その他同様のサイトを使い概算額を調べることが可能です。
最終的には人の目によって判断され価格が決まるため、サイト上での買取金額計算はあくまで概算となりますが、知っているのと知らないのでは大きな差がつくのではないでしょうか。
まとめ
車を売却するときにもっとも気になるのが値段。今回はその値段を決定づける査定のポイントについて解説いたしました。査定ポイントを把握することで、今は売るつもりがない方でも、将来売却するときのために気をつけて車に乗ろうという意識を持つことができるのではないでしょうか。
今まさに売却を検討している方は、今回お伝えした査定ポイントを参考に自身の車のアピールポイントと予想金額を確認してみましょう。大切に乗ってきた愛車の価値をあなた自身で見出して、高額買取につなげてください。