値段交渉のポイント
長年共に走り続けてきた愛車を手放す時、せめて高額で買取りして欲しいと思う方は多いことでしょう。百戦錬磨の買取業者から最高の査定額を引き出すため、オーナーは多くの手段を用いる事が出来ます。
今回は買取価格を限界まで引き上げるためのポイントについてご紹介します。
車の買取価格は限界まで上げられる
買取業者に少しでも高く買い取ってもらうように交渉する際、オーナーはいくつかのポイントを抑えることで、高い査定額を引き出すことができるかもしれません。
交渉ポイント1:売却時期の選択
車は新しければ新しいほど、発売日が近いほど高額で買い取ってもらえます。買取業者も新しい車の方が早く高く販売できるため、少しでも早く買取りを行いたいと考えています。
そこで査定後の交渉時に、手放す予定時期を伝えてみましょう。仮に2ヶ月の日付を指定した上で査定価格が提示されたら、それよりも早い1ヶ月後の買取価格を聞いてみましょう。そして最後は今すぐこの場で売った場合の査定額を確認することで、3つの金額を引き出すことができます。
そこで提示された金額が想定よりも高かったとしても、その場で売ることはあまりおすすめできません。ほかにもっと高く買取りしてくれる業者がいる可能性がありますので、いったんその数字は持ち帰り、ほかの業者の査定でも同じように複数の買取価格を出してもらいましょう。
ただし、車の価値は刻一刻と変化していくため、あまり長く引っ張りすぎると本当に価値が下がり、最終的な査定額が下がってしまうことがあります。他社との比較をする場合でも、買取価格が下がらない短期決戦で臨むのがよいでしょう。
交渉ポイント2:愛着アピール
車はパートナーや相棒といった表現をされるほど、強い愛着を持たれることが多い乗り物です。大切に乗ってきたオーナーの車は状態がよく、その愛情が伝わってくるともいわれます。どれだけその車に愛情を注いできたかを査定員にアピールすることで、査定員が何かを感じ取ればある程度の査定額アップを勝ち取れるかもしれません。
ただし、本当に大切にしていることが必要条件ですので、しっかりと車を清掃し、日々の手入れはしっかり行わなければなりません。スペアキーや説明書などの備品も、欠品が無いように大切に扱いましょう。
交渉ポイント3:本気度を見せる
長期戦に持ち込まないために、あえて1社だけに査定を依頼して勝負を懸けることもあります。その際には「本気で今日売りたい」というオーナーの覚悟を査定員に感じさせ、正当な評価以上の査定額を引き出せるよう臨みましょう。
ただし、本気度を伝えるためにはしっかり取り組まなければなりません。前もって業者に確認し、必要な書類などをもれなく用意するといった姿勢は見せなければならないでしょう。また、勝負を懸けるという意思を伝えるため、思い切って希望価格を正直に明かすことが必要となるときもあります。
車買取の限界を狙うなら下準備が大事
車の査定金額を引き上げるには、査定員に対して価格交渉を行わなければなりません。その前に十分な下準備をしておくことで、高い査定額を勝ち取れる確率はぐっとあがるでしょう。
車の相場を知る
自分が売ろうとしている車が、実際にどの程度の価格で売れているのか「相場」を知っておくことは最低限の準備といえるでしょう。価格交渉をしようにも、基準となる相場を知らないことには、駆け引きをする材料がない状態で戦いを挑む事になります。
売却価格の相場は、トヨタや日産が公開している下取り価格の一覧や、中古車買取業者が公開している買取り実績一覧を参考にするとよいでしょう。ただしあくまでも参考値ですので、自身の車の状態によっては参考価格に対して上下することがあるのは理解しておきましょう。
車をキレイにする
車を買い取ってもらうためにも、売却する車が非常に価値の高い車であることを理解させなければなりません。最低限、洗車して汚れを落とし、車の内部も清掃をしっかりと行いましょう。これにより車の状態を正確に伝えられる状態を作れるだけでなく、オーナーが本当に大切に乗ってきたことを伝えることができるでしょう。
もし車の外部に擦り傷などが残っている場合、研磨剤で傷を消す必要はありません。きれいにして引き渡したい気持ちはわかりますが、かえって状態を悪くしてしまうこともあるため、そのまま査定に出すことをおすすめします。
営業トークを予習
査定員は営業マンでもあるため、その車を買取するためにあらゆる営業トークを展開します。「今なら○万円プラス」「時間が経つと下がる」「うちでしか買い取れない」など、さまざまなでオーナーを説得し、今すぐに契約書にハンコを押させるよう試みます。
査定員からすれば、価値のある車を安く仕入れられれば販売時の利益が大きいため、すぐ売れば得というような表現を使います。しかし本当に査定員が提示したが最高の査定額とは限らず、他社はもっと高い価格を提示する可能性があります。
口車に乗らないよう、前もって営業で使われるトークを予習しておくのも、高額査定を勝ち取るために必要な対策でしょう。
車買取の値段交渉で限界を狙うポイント
高額査定を勝ち取るため、実際に車の売却交渉に入ってから使いたいテクニックのポイントを抑えておきましょう。
複数社に査定依頼をしていることを匂わせる
買取業者は少しでも安く買い取りたいため、自社にだけ査定が依頼されていると知ると、低めの査定額を提示してきます。一方的に買取業者が得な取引にならないよう、査定員には複数社に査定依頼を出していると伝え、また実際に複数社に依頼するようにしましょう。
買取業者は中古車を買い取って初めて利益を生めるため、買取価格を引き上げてくることが期待できます。
価値のあるオプションや車検の残日数などアピール
査定が行われる際には、その車のどんなところが優れているかをアピールすると効果的です。車の製造時にしかつけられないメーカーオプションの豊富さや、人気カラーのボディであることなど、プラス要素は存分にアピールし、その車の価値が高いということを印象づけましょう。
また車検・自賠責保険が長く残っていることもプラス要素となります。中古車を買う客は、乗り出しの時点で車検が残っていると手続きが簡単なため、購入されやすくなる要素といえます。
先の予定から話す
価格交渉時には「○ヶ月後に売りたい」と、先の日付を伝えましょう。そして、その日付での買取価格を提示されたら、それから「今すぐに売ったらいくらになるか」と、二段階の買取価格を提示させます。
車は時間が経つにつれて価格が下がっていくため、業者も早めに買い取りしたいという希望を持っていることが多いです。そのため、すぐに売ってくれるならある程度無理をした金額を出すことも考えられます。数ヶ月後の価格を先に出させることで、現時点の価格よりも高値を提示させるように誘導できるでしょう。
なお、これを逆の手順にしてしまうと、すぐに売る場合でもそれほど高くない価格を提示される上、数ヶ月後はもっと下がるため、安い価格で売却することになってしまいます。
ゴリ押ししすぎない
交渉はオーナー側から多くの要望を伝え、それに買取業者が答えるという流れになるのが一般的です。ここであまりにも欲をかいた要望を提示しすぎると、買い取りの話自体が無くなることもあります。
あらかじめ相場を理解しておくことで、自分がどの程度優位な交渉が出来ているかは想像できヶるでしょう。ほどほどのところで引き、両者が納得する地点で契約をまとめて初めて、高額の査定金額を手にすることができます。
まとめ
買取業者は少しでも安く車を買い取る事を希望しますが、その上でオーナー側からの交渉で高い査定額を引き出す事ができます。どれだけその車を大切にしてきたかという愛情をアピールするだけでなく、高く買い取りができる時期を提示させた上で複数の業者で競い合わせることで、高い査定額を勝ち取ることができるでしょう。
ただし、あまり欲張って強引な交渉を続けると、買い取りの話自体がなくなることがあります。買取業者とオーナー側の両方が納得できる地点を探ることで、両者にとって得となる買い取りが実現するでしょう。