車の乗り換えをするときには買取と下取りどっちがいい?
車を乗り替える際には、現在使っている車は手放すことになるでしょう。それほど古くなっていなければ、中古車としての買取が可能です。一方で、ディーラーなどでは、下取りを勧めてくるでしょう。中古車買取業者に買取に出すか、ディーラーの下取りを利用するか迷う人も多いです。では、買取と下取りはどっちを選べば良いのか解説していきます。
買取と下取りの違い
買取と下取りに関して、違いが分からないという人も多いです。まずは、買取と下取りの違いについて見ていきましょう。
車の買取とは
車の買取は、車を売却することです。中古車販売店や中古車買取専門業者などで車の買取を行っています。買取後の車は、整備や清掃などを行い中古車として売られるのが一般的です。中古車買取業者が持つ販路はさまざまで、買取後の車が海外に輸出される場合もあります。
買取額は車種や年式、走行距離、車の状態などを考慮して決められ、基本的に新しいほど高めです。新車登録から10年以上経過している車や、走行距離が10万キロを超えている車だと、高価買取は厳しくなります。
車を買取に出した場合の買取代金は、現金や銀行振込などの方法で支払われることが多いです。車を乗り換える際には、次の車を購入する資金に充てる人が多いですが、ほかの用途に使っても差し支えありません。
車の下取りとは
車の下取りは主にディーラーで行っています。車の乗り換えで新車を購入する際には、これまで使っていた車は必要なくなるでしょう。そこでディーラーはサービスの一環として、下取りという形で、これまで乗っていた車を引き取ってくれます。
下取り額を決める際に考慮されることは、買取の場合とほぼ同じです。新しい車や人気車種ほど高くなります。そして、下取りの金額は現金などで支払われるのではなく、乗り換えで購入する新車の代金に充てられるのが買取との大きな違いです。また、下取りは新車購入に付随したサービスであるため、下取りのみを利用することはできません。
下取りのメリットとデメリット
ディーラーの下取りを利用する場合のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
下取りのメリット
車を購入する際に、現在所有している車をディーラーや販売業者に下取りに出すことにはいくつかのメリットがあります。
1.手続きが簡単
下取りは新車購入時に一括で行えるため、複雑な手続きや交渉が必要ありません。ディーラーや販売業者が手続きを代行してくれます。
2.税金優遇
一部の国や地域では、新車購入時に下取りを行うと、新車にかかる税金や登録料が軽減される場合があります。これにより、車の購入コストが削減されます。
3.車両価格の差額を軽減
下取りに出すことで、新車の価格から旧車の価値を差し引いた金額を支払う必要があります。これにより、新車購入時の支払額を軽減できます。
4.買い替えがスムーズ
下取りに出すことで、現在の車を手放す手間を省き、新車への買い替えがスムーズに行えます。新旧車の引き渡し日を調整する必要がありません。
5.安心感
ディーラーや販売業者での下取りは、信頼性が高く、評判の良い業者であれば、車の適切な査定と手続きを期待できます。これにより、トラブルを回避できる安心感があります。
下取りのデメリット
車を下取りに出す際にはいくつかのデメリットも考慮する必要があります。以下に、下取りのデメリットをいくつか挙げてみましょう。
1.査定額が市場価値より低い可能性がある
下取りは便利な方法ですが、ディーラーや販売業者は商売として利益を確保する必要があります。そのため、下取り車の査定額が実際の市場価値より低いことが多いです。競争がない状況での査定では、特に査定額が低くなる可能性が高まります。
2.交渉の余地が限られる
下取りでは、査定額の交渉余地が通常よりも制約されています。ディーラーや販売業者は、新車の価格を調整して査定額を調整することがありますが、その余地は限られています。そのため、査定額に不満がある場合でも、交渉が難しいことがあります。
3.車の状態による減額
車の状態に傷や故障がある場合、査定額が減額されることがあります。特に古い車や状態が悪い車では、査定額が低くなるリスクが高まります。
4.車の買い替えに制約が生まれる
下取りを選択すると、新車の購入先が下取り業者に限られる場合があります。これにより、他の販売業者やプライベートでの売却を検討できなくなり、車の選択肢が制約されることがあります。
5.市場変動の影響を受ける
車の市場価値は時間とともに変動します。下取りのタイミングによって、査定額が変動する可能性があります。市場が不利な状況で下取りを行うと、査定額が低くなることがあります。
車買取のメリットとデメリット
中古車販売店や中古車買取専門業者に買取に出す場合のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
車買取のメリット
車買取のメリットを解説します。
1.査定額の競争
車買取業者は買取した車を自社で販売し、利益を得るため、競争原理が働きます。複数の業者に査定を依頼することで、査定金額を競争させることができ、高い価格で車を売却できる可能性が高まります。
2.即金取引
車買取は通常、現金取引が一般的です。車を売却した際にすぐにお金を手に入れることができ、急な支出や新しい車の購入に役立ちます。
3.車の状態に関係ない査定
下取りでは新しい車を購入するディーラーによって、下取り車の状態が査定額に影響を与えることがあります。しかし、車買取業者は車の状態に関係なく査定を行うことが一般的で、故障車や事故車でも買い取ってくれる場合があります。
4.車を新しく購入しなくても良い
車買取は車を売却するだけであり、新しい車を購入する必要はありません。これにより、購入意欲や予算に余裕がない場合でも車を手放すことができます。
5.個人情報の保護
車買取は個人情報を保護しやすい方法の一つです。個人情報が不要な場合が多く、下取りのように個人情報を提供する必要がないため、プライバシーが守られます。
車買取のデメリット
車買取のデメリットを解説します。
1.査定価格の不一致
車買取業者によって査定額が異なることがあります。競争原理が働く反面、査定の主観的要素や業者の方針により、同じ車に対して異なる査定額が提示されることがあります。
2.時間と手間がかかる
車買取は下取りよりも手続きが多く、時間と手間がかかることがあります。複数の業者から査定を受ける、必要書類の整備、契約手続きなどが含まれます。
3.価格交渉の必要
査定額が提示された後、価格交渉が必要な場合があります。業者との交渉に慣れていない人にとってはストレスを感じることがあるかもしれません。
4.出張査定の場合の不便さ
一部の車買取業者は出張査定を行いますが、予約調整や待ち時間が発生することがあり、利用者にとって不便な場合もあります。
5.一度売却手続きを進めるとキャンセルが難しい
車買取の場合、査定額に合意し契約を進めると、キャンセルが難しいことがあります。査定後に思い直して売却を取りやめる場合、違約金を支払うことがあるため、慎重に進める必要があります。
新しい車の納車までの期間はどうする?
新しい車の納車までの期間を、車買取と車の下取りの場合でどう過ごすべきかについて説明します。
車買取の場合
古い車の買取手続き:新しい車の納車日と古い車の買取日を調整しましょう。新車が納車される前に古い車を売却するのが理想的です。
代車の利用:納車までの期間が開く場合、買取業者が代車を提供しているか確認し、必要であれば利用しましょう。
納車予定日の確認:新車の納車予定日をディーラーや販売業者から確認し、スケジュールを合わせることが大切です。
車の下取りの場合
新車の購入手続き:新車を購入する場合、新車の納車予定日を把握しましょう。その後、古い車の下取り手続きを行います。
下取り交渉:下取り価格や条件を交渉する際に、新車の納車日を考慮して下取りの日程を設定しましょう。
代車の利用:納車までの期間が長くなる場合、ディーラーや販売業者に代車の提供を依頼することもできます。
まとめ
車を乗り換えるときには、ディーラーの下取りを利用すれば手間はかかりません。古い車でも引き取ってもらえます。しかし、金銭面を重視するならディーラーの下取りよりも、買取に出す方がおすすめです。ほとんどの場合、ディーラーの下取りよりも高い金額で買取できます。
また、古くて中古車としての買取が難しいようであれば、廃車買取を利用しましょう。