車買取は海外輸出業者の方が高く売れる?外国で国産車が人気なワケ
日本車は日本国内だけでなく、世界各国で高い人気を誇ります。日本では第一線を退いたような車でも海外では重宝されることが多く、数々の中古車が海を渡り、多くの国々で再活躍しています。
今回は日本の中古車が海外で人気な理由と、海外に高く売るための方法について紹介しましょう。
日本車は海外で大人気
日本の車は海外では非常に丈夫であることが評価されており、多くの国で高い需要が生まれています。
2021年の累計輸出台数は122.5万台
2021年の中古車輸出台数は、バス、乗用車、貨物車の合計で貿易統計上で122.5万台となった。前年の2020年は106.2万台であり、前年よりも16.3万台増えている。
海外で需要が高い国はロシア
最も多くの台数が輸出されたのはロシアであり、年間で16.2万台以上の車が販売されています。
2位はアラブ首長国連邦の13.3万台。3位ニュージーランドで10万台程それぞれ全く違う地域の国がランキングの上位に並んでおり、日本車に需要の高さがうかがえるでしょう。
海外で人気が出やすい車種
海外で人気の日本車ですが、海外には日本とは異なる理由から生まれる需要があり、特定の車種に人気が集まっています。
悪路も走れる四輪駆動
海外の多くの国では日本のように道路の舗装が進んでおらず、地域によってはキレイな道路を走る機会はほとんどありません。
そのため、凹凸の激しい荒れ地や砂地、水辺なども苦にせず走ることができる四輪駆動車の人気が非常に高くなっています。
パワー重視のディーゼル車
海外においては四輪駆動同様に、悪路を走るパワーがあるディーゼル車が高い需要を持っています。
輸出先の上位にある国の多くは、日本とは比べものにならないほど道路事情が悪く、また山地や谷など、高低差のある移動も少なくありません。
そのため車に求める要素の一つはパワーであり、軽油で強いパワーを生むディーゼル車は高い人気を誇ります。
人モノを乗せられるワゴンセダン
輸出先の上位国の多くでは、電車・鉄道があまり発達していません。そのため人やモノの行き来の手段は車が中心となっています。
一度の往来で多くの人やモノを乗せられる車は、欠かせない生活必需品として扱われているのです。中でも荷物を多く積めるワゴンや、人が多く乗れるセダンは一家に1台必須といって良いほど高い需要があります。
電子制御車は不人気
日本車の中でも、海外の国々で修理が難しい電子制御車の人気は高くありません。
海外の国々で日本車に求められる要素は「頑丈なこと」と「修理しやすいこと」です。電子制御が発達した最新の車種は、故障した際に現地で修理することが難しい場合が多く、敬遠される傾向にあります。
一方で多少古い形式で10万キロ以上走行しているような車であっても、構造がシンプルで修理しやすい車は非常に人気があります。
人気はトヨタ車に集中
メーカー別に見ると、海外ではトヨタ車が圧倒的な人気を誇っています。世界最大級の自動車メーカーであることから知名度が高く、丈夫で長持ちする日本車のイメージを形作っている点が支持の理由です。車種別には、以下の車に人気が集まっています。
トヨタ ランドクルーザー
大型SUVであるランドクルーザーは、海外の悪路が多い土地でも非常に安定して走行できる点が評価されています。年式による値崩れも少なく、日本で人気が落ちている旧型車でも、海外では非常に高値で取引される傾向があります。
トヨタ ハイエース
多くの荷物が載せられる上、単純構造であるために耐久性も抜群、修理もしやすいという海外の車事情にピッタリの車がハイエースです。ハイエースはバリエーションも多く、二輪駆動のガソリン車の他、ディーゼル車・四輪駆動車もラインナップされており、海外での高い人気を支えています。
トヨタ アルファード
高級ミニバンの代表格であるアルファードは、海外の富裕層に人気が高い車です。都市部の舗装された道路を走行することが中心となるため、悪路走破性能はそれほど求められません。アルファードは人気のトヨタ車の中でも高級感があり、さらに大人数で乗車できる点が人気を集める理由となっています。
トヨタ ヴェルファイア
アルファード同様に、高級感がある多人数乗車可能な車として、ヴェルファイアも人気が高い車種です。高級感がある大きな車体は都市部で非常に目立つため、富裕層から高い支持を受けています。
トヨタ プリウス
現代トヨタの代名詞となる一台として、都市部での評価が高い車がプリウスです。ハイブリッドカーのため故障時の修理には課題が残りますが、車体価格がそれほど高くなく、非常に丈夫に作られているという点が評価されています。また実用性もさることながら、世界的なトヨタブランドの車に乗っているという自信と優越感を与えてくれる一台として、富裕層から一般層まで幅広い層に愛されています。
海外で人気が低い日本車の特徴
海外で人気が低いとされる日本車の特徴をご紹介します。
小型車
小型車は日本市場では非常に人気がありますが、一部の海外市場では需要が低いことがあります。これは、広大な土地や長距離のドライブが一般的で、大型車やSUVが好まれる地域があるためです。また、一部の国では小型車は高級感や安全性に欠けるとの印象があり、需要が制限されることがあります。
高級車
日本車メーカーは高級車市場で競争が激しく、ヨーロッパの高級車ブランドと比較して知名度やブランドイメージが劣ることがあります。高級車市場では伝統やクラフトマンシップが高く評価され、これを追いつくのは難しいとされています。また、高級車に求められるパフォーマンスやデザインの面でも競争が激しいです。
ハイブリッド車
ハイブリッド車は環境にやさしいという利点があり、日本国内では人気ですが、ガソリン価格が比較的低い地域ではその利点が相対的に低く評価されることがあります。また、一部の市場では電動車やプラグインハイブリッド車への移行が進んでおり、通常のハイブリッド車にはあまり需要がないことがあります。
車を海外輸出して高く売るには?
車を売却するならば、海外への売却も選択肢に入れられる業者に依頼し、高い買取金額を得たいものです。海外で人気の高い車種を売却するにはどんな業者に依頼するのが良いでしょうか。
オススメは大手の買取業者
中古車の買取業者は様々な業態がありますが、売却先に選ぶなら大手の買取業者を選ぶのが良いでしょう。
近年の大手買取業者は、国内だけでなく海外向けの販売ルートも持っており、その車にとってベストな販売ルートを選択できます。
海外で人気が高いといわれている車を売却しようとしても、そのタイミングでは海外で需要が下がっている場合もあるでしょう。大手の買取業者ならば、販売先を国内販売に切り替えるなど柔軟に対応できるため、安定して高い買取価格を提示することができます。
輸出専門業者は国内に弱い
買取業者の中には輸出専門の買取業者も存在します。海外の事情に詳しく、高く売れる販売ルートを持っていますが、その分国内のルートは弱い傾向です。
売りたい車が海外で人気がある車なら良いですが、あまり需要がない車や需要が下がった車を任せた場合、国内販売に強い業者に比べ安く買い叩かれてしまう恐れがあります。
個人での取引はハードルが高い
日本国内で車を売却したい場合には、仲介する業者を挟まずに個人間で取引することができます。仲介業者が取る利益分をそのまま自分が得られるため、買取に出すよりも高く売却することが期待できるのです。
しかし海外に中古車を売る場合には、超えなければいけないハードルがいくつもあり、非常に手間と時間がかかります。
言葉の壁はもちろん、その国の風習や商取引の慣習、車の相場や需要の傾向などを調べた上で、さらに最新情報を仕入れ続けなければなりません。また取引上でトラブルになってしまった場合に、現地にも向かえず泣き寝入りするしかないことも少なくありません。
海外で需要の高い車を売却したいなら、大手の買取業者に任せておくのが安心でしょう。
まとめ
頑丈で走行性能が高い日本車は海外での需要が高く、車種によっては非常に高値で取引されています。人やモノを多く乗せられ、頑丈で修理しやすい条件を満たす車は、日本国内よりも高額取引されることも珍しくありません。
海外で人気のある車を売りたい場合には、広い販売網を持つ大手の買取業者に任せるのがオススメです。適切な販売ルートで高額に再販できる大手買取業者を利用し、少しでも高く買取してもらいましょう。