車の買取は貿易できる業者が狙い目?海外で人気車種も紹介
車を買取に出す際、買取業者が持つ販路の種類によって、査定価格が大きく変わることがあります。日本国内よりも海外で人気が高い車なら、海外に販路を持つ業者に任せることで、高く買い取ってもらう事が期待できるでしょう。
今回は海外における日本車の扱いと、人気の理由についてご紹介します。
車買取は海外貿易の需要も高い
日本車は海外で非常に高く評価されており、新車のみならず多くの中古車も輸出されています。古くても丈夫な車として扱われている日本車は、特に一部の地域の国での人気が非常に高くなっています。
日本車は海外で人気
日本車は性能と耐久性が高いという評判から、海外で非常に高い人気を誇っています。多くの国で日本車が求められており、年間で約120万台の中古車が海を渡り、海外での活躍を始めています。
2022年に中古車が輸出された台数が多い国トップテンは以下の通りです。
1位 ロシア …… 213,522台
2位 アラブ首長国連邦………………… 150,560台
3位 ニュージーランド …… 84,033台
4位 タンザニア…………………… 70,851台
5位 ケニア ………………… 61,317台
6位 チリ …………… 56,419台
7位 モンゴル ……………… 46,228台
8位 フィリピン ………… 37,393台
9位 南アフリカ共和国……………… 36,064台
10位 タイ…… 35,235台
出典:グーネット自動車流通(2022年12月 中古車輸出仕向け国ベスト20)https://www.goonews.jp/data_bank.php?id=298
輸出先の国数はアジア、アフリカが多く、ヨーロッパへは国数は少ないものの、多くの台数を輸出しています。
日本車の人気が高い理由
海外で日本車が人気を集めているのには、いくつかの理由があります。
日本では2年に1回の車検があり、安全に走行できるよう定期的な点検と整備が行われます。また、日本は道路環境も優れており、舗装路の質がよいため車の足回りへのダメージは非常に小さく抑えられています。そのため、生産からの経過年数に対して車の傷みが非常に小さく、古い車でも良品質の車が多いとされています。
さらに、車製造の技術も非常に高く評価されており、どの車も丈夫で長持ちすると考えられています。そのため中古車であっても、海外では非常に価値の高い車として扱われています。
買取業者は海外人気にも注目
多くの車が海外に輸出されている現状、買取業者の多くも海外輸出には注目しており、日々その販路を広げています。特定の条件を持つ車の中には、日本国内以上に需要が高いものがあり、年式にこだわらない傾向の国で需要が高い車は値下がりしにくく、各業者は海外で高く売れることも視野に入れた査定を行います。
反対に海外では全くといっていいほど売れない車もあり、日本国内での需要のみを考えた査定が行われています。日本では新しいモデルほど人気が高いため、それらの車は経年と共に価格が下がりやすい傾向があります。
海外貿易で人気が高い車の特徴
海外で人気が高い車には、いくつかの条件があります。必ずしも日本国内で人気が高い車が、そのまま海外でも人気とは限りません。
ハイブリッド車ではない
海外、特に東南アジアでは耐久性の高い車が喜ばれる傾向が強く、一度購入したら20~30万キロ走らせるのが当たり前とされています。そのため、バッテリーが劣化したら買い換え時期とされるようなハイブリッド車は耐久面が弱いと判断され、あまり人気がありません。
また、ハイブリッド車にはコンピューターによる制御機能が多く組み込まれており、輸出先の国では、技術的に十分な対応ができない場合もあるでしょう。そのため、一度壊れたら二度と直せない危険性のある車には、なかなか手が出ないようです。
ただし、トヨタのプリウスだけは、世界的なネームバリューがあることと、トヨタならではの耐久性が評価され、都市部で活躍しているといいます。
オフロードに強い
海外で自動車が走る道は、日本の道路のように舗装された道ばかりとは限りません。輸出先の国は道路事情が非常に悪い国もあり、道路もない荒れ地を走ることもあれば、砂地や水辺を走ることも、山道を登り続けることもあります。そのため、車に対しては爽快感ではなく悪路を十分に走るだけの走行性能が重視されています。
輸出車の中では、悪路に強い4WDやエンジンパワーの強いディーゼル車の人気が高く、車高が低くデザイン性や爽快感重視のスポーツカーはあまり人気がありません。
積載量が多い
輸出先の国では、鉄道が発達しておらず、人や物の運搬は車に頼っている国が多くあります。そのため、多くの人や荷物を運べるパワーと空間を兼ね備えた車は非常に人気があり、生活に必要不可欠なパートナーとして重宝されています。
トヨタ車
海外では、日本車といえばトヨタというほど、トヨタが群を抜いた人気を誇っています。世界有数の巨大自動車メーカーであることだけでなく、海外の道路事情にマッチした車のラインナップを揃えていることが、世界中の支持を集める要因となっています。
トヨタの車の中では、特に下記の車種に人気が集まっています。
これらの車は悪路でも走ることができ、多くの人と荷物をのせることができるという、海外のニーズをつかんだ車として取引されています。
車の買取で高額査定を狙うポイント
日本で役割を終えたような古い車でも、海外では未だに現役で活躍しています。海外に輸出されることも視野に入れた車の買取を依頼するには、どのような点に気をつければいいのでしょうか。
一括査定で多くの業者に見積もり依頼
車の高価買取を目指すなら、インターネットから申し込める一括査定を利用するとよいでしょう。一度入力した車の情報をもとに、複数の買取業者へ一度に査定依頼を出すことができるため、査定依頼の手間は非常に軽くなります。
海外への販路を持つ業者に依頼したい場合も、一括査定を利用することで、査定を依頼することができます。近年では一定以上の規模の買取業者の多くは、海外への販路を持っているため、オーナーが自分で海外販路の有無を調べる必要はありません。
複数業者に出張査定を依頼
一括査定で、大まかな相場と売りたい車を高く評価してくれる業者が見つかったら、そのうちのいくつかを選び実際の車を見てもらいましょう。
インターネット上で提供した情報と実際の車の状態に差がある場合、査定額が大きく変わることがありますので、実際に車を見てもらうのはほぼ必須といえます。そして複数の業者にみてもらうことで、改めて高く評価してくれる業者に車を売却することができます。
しかし、近年では一括査定で顔見知りになった複数の業者の間で談合が行われることがあり、意図的に買取価格を抑えられてしまう問題行為が横行しています。そのため、一括査定に参加していない業者や、談合出来ないほど多くの業者を呼ぶなどの対策を取ることも頭に入れておきましょう。
まとめ
日本製の車は海外での評価が高く、毎年多くの車が輸出されていきます。各国道路事情が異なるため、日本で人気の車種が好まれるとは限らず、丈夫で悪路走破能力が高く、多くの人や荷物をのせられる車が好まれます。
これらの車を海外に輸出するための販路を持っている中古車買取業者は、持っていない業者に比べ高い査定金額を出してくれるでしょう。ある程度の規模の買取業者の多くは、何らかの形で海外販路を持っているため、高い買取価格が期待できます。
もし売りたい車が海外で好まれる条件に合っているようなら、海外への輸出に強そうな買取業者に任せてみるのもよいでしょう。